Monday, January 10
ごはん、辛子明太子、豆腐とほうれん草の味噌汁、鮪の刺身、漬物のお昼を食べながら「村上RADIO」の特番を聴く。スタン・ゲッツ特集。早稲田大学村上春樹ライブラリーのオーディオ・ルームで開かれたスタン・ゲッツのレコード・コンサートの模様が放送される。1972年のモントルー・ジャズ・フェスティバルでチック・コリアたちとやった「La Fiesta」に特に耳を奪われる。レコード・コンサート、いいなあ。好きなレコードを選んでかけてみんなで黙ってひたすら聴く。好きな感じだ。自分でも人生で一度くらい主催してみたい。
夕方から台所に立ち、常備菜としてちぢみほうれん草のごまあえとにんじんしりしりなどつくり、夜は、ごはん、辛子明太子、大根とわかめの味噌汁、唐揚げ、にんじんしりしり、ブロッコリーのからすみあえ、ビール。唐揚げは1kg近く揚げた。きょうの夕飯+あしたからのお弁当2人×3日分。わたしはほぼ在宅勤務だけれど、夫がいま毎日出勤しているので、夫が出勤する限りわたしもお昼は部屋でお弁当をひろげている。わざわざつくらなくていいのでとても楽だ。美味しいし。
首の痛みはそうそうすぐに治るわけでもなく、まだまだ痛い。
Saturday, January 15
やっと首の痛みがいくらかひいてきた。腕をあげても痛くて、肩の後ろのあたりも痛くて、どこがどのように痛むのかあんまりよくわからない感じだ。上を向く、左右を見る、振り向く、などの動作はもう大丈夫。
バタートースト、目玉焼き、トマト、グリーンリーフと紫玉ねぎのサラダ、ヨーグルト、珈琲、いつもの朝食をとってから、今年初めて街に出る(そういえば一日だけ出勤したっけ)。目指すは新宿のブックファースト、朝一番のまだ閑散とした人文書コーナーと、それなりに人がいる文芸書コーナーで2時間ほどかけて本を選ぶ。20冊ほど買う。お買い上げ金額を見て、一瞬、全身の肌がザッと粟立った。
帰りの電車で、共通テストの試験会場である東大で受験生が切りつけられる事件が発生したことを知り、暗澹たる気持ちになる。阪神大震災や地下鉄サリン事件を経験してきた世代のわたしですら“まあ起きないだろう”と思われる事件が、近年は、数年に一度などではなく一年に何度も何度もくり返される。
夜は、ラーメンとキムチを食べ、ビールを飲みながら葉加瀬太郎のラジオ(「WORLD AIR CURRENT」)を聴く。本日のゲストは、以前もこの日記に書いた ((週末点描 539)) ((週末点描 540))、元気のないときに視聴して愉快な気分になる動画 ((CHANNEL KOTARO 【第1話】中村達也さんのイタリアの濃い話)) ((CHANNEL KOTARO 【第2話】中村達也さんのイタリアの濃い話)) でおなじみの、スピラーレの神藤光太郎。フィレンツェ留学時代の話、PITTI UOMOの話など、面白く聴く(やばいナポリの話はきょうはなかった)。
Sunday, January 16
夜中、3時頃目が覚める。なんとなくSNSを開いたら、日本の沿岸区域に津波警報が出ている。トンガ諸島の海底火山の大規模噴火の影響によるものだった。このニュースを、わたしは、日本の近海ではないということで、おろかにもきちんと追っていなかった。噴火したのが海底火山だということも認識していなかった。気象庁はこのような事態は初めてでメカニズムが不明、いわゆる津波ではないがひとまず津波警報を使用している、いつ解除できるかは不明、と説明している。不気味だ。東日本大震災の原発事故を思い出した。鬱々としながら二度寝、三度寝をくり返し、7時頃起きる。
ネットでニュースを見る。津波に備えて避難所で過ごすことになっても、コロナの感染対策で窓を開け放っていなければならない。こんな一年でいちばん寒い時期に、どんなに底冷えしていることだろう。いつ解除されるかわからないのであれば、いつ帰れるかもわからない。どうして世界はこんなにつらいことばかりなんだろう。
とりあえず自分の生活の駒を進める。自転車に乗って池上へ。カフェ&イベントスペースの「SANDO BY WEMON Projects」にzineをもらいに行く。ここはまず先にここが発行しているzineを知り、追いかけでこの場所を知ることとなった。しかし今月末で閉店してしまうそうで、そのzineのバックナンバーが現在店頭に一挙並んでいる。zine好きなので、せっかくの機会にあらためて集めようというわけで在庫のあるバックナンバーをすべて入手した。珈琲豆も買う。
その後、図書館で予約していた本を受け取り、スーパーをはしごして1週間分の食材を調達し、花を買う。スーパーでは春野菜コーナーができて、いよいよプリプリしたスナップエンドウが店頭に並ぶようになってきた。花もみなイキイキと咲いていて、つらいことばかりの世界に春が近づいていることもまたたしかなのだった。白い花を集めて飾りたくて、ホワイトレースフラワー、マトリカリア、白のヒペリカム、白のアルストロメリアなどを選ぶ。ほかに、ちょっと変わったバラやチューリップなども。これはまた別の花瓶に生けることにしよう。
お昼はお汁粉と胡麻団子。夕方、本を読みながらドイツの白ワインを飲んだら眠くなってしまったので、常備菜づくりをする。スナップエンドウの塩茹で、玉ねぎと舞茸としめじの黒酢炒め。夜は、ごはん、ほうれん草と玉ねぎの味噌汁、豚キムチ、冷奴、ビール。