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Friday, February 11


今週は木曜から金曜にかけて東京も大雪になるとさんざん警告されていたけれど、それほど降らず、わたしの住む地域では積雪もほぼなかった。雪の予報の難しさを今回も思い知らされる。

午前中はラジオを聴きながら自室の机まわりの片付けをする。化粧品とネイルと消毒薬がやたらとあり、なんとか仕分けしていくものの廃棄するにも手間がかかるものもあってなかなか思うように進まない。机の上をもう少しすっきりさせたいのだが、あまりに最低限のものしか置かないというのもちょっと寂しく、ほどよくものがあって、ほどよくラフな感じをめざしたい。とりあえずきょうできるところまでやっておく。

ごはん、豆腐とほうれん草の味噌汁、しめ鯖、白菜の漬物の昼食を済ませてから、自転車に乗って田園調布まで。ナショナル田園、ナショナル田園の両脇のLE TOKYO FRENCH BAKERY ESPRITとSUN FLORISTで買い物。SUN FLORISTの店頭で売られている、一束1100円の花束を3セット買う。赤いチューリップ、ピンクの変わり模様のチューリップ、青いアネモネ。この花屋は高級花屋だが、店頭で売られている花束は値段のわりにどっさり入っていてとてもお得だ。バレンタインデーが近いという名目で、レピドールでチョコレート系のケーキを買い、プレッセで食材を調達して帰宅。

『みすず』の読書アンケートを読む。読了するのに毎年けっこう時間がかかる。夜は、ラーメン、キムチ、ビール。山田五郎のYouTube番組「オトナの教養講座」を何本か視聴し終えたところ、最新の回でレッサー・ユリィを取り上げていることを知る。なんと! あした見るのを楽しみに、きょうはもう寝よう。

Saturday, February 12



部屋に飾ったチューリップとアネモネが大変に可愛い。朝のやわらかな光のなかで何枚も写真を撮るが、花の撮影はとても難しい。

お昼に石濱匡雄&ユザーン監修ベンガリーマトンカレーを食べてから外出。国立新美術館で「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」を鑑賞。このところ山田五郎の「オトナの教養講座」を頻繁に見ているので知識の切れ端が頭の中にいくつか残っており、鑑賞中、その断片に行き当って、ああ、あのことか、などと思う。学びは反復。久しぶりにニコラ・プッサンの絵を見た、この画家も「オトナの教養講座」で取り上げてほしい。

美術展のあとは買いもの。この冬は無印良品のモカブラウンの厚手のタイツの色味がとてもしっくりきて気に入ってよく履いていて、他の色も買ったのだけどもう少し買い足したいなと思って店舗を訪れたもののもうかなり品薄だった。ファッションの世界はもうとっくに春本番だ。スープストックトーキョーで冷凍スープを買ったり本屋で雑誌を買ったりしてから帰宅。

夜は、海鮮丼(鰹の刺身、ねぎとろ、卵、小ねぎ)、豆腐とわかめの味噌汁、柴漬け、ビールの夕食をとりながら、山田五郎の「オトナの教養講座」のレッサー・ユリイの回を視聴する。昨年秋から年初にかけて三菱一号館美術館で開催された「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜ーモネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン」で、日本では無名の画家だったレッサー・ユリイが突如として人気沸騰してしまったという話はまったく知らなかった。つくづく世事に疎い。わたしはなぜこの画家を知っていたかというと、2019年5月にベルリンを旅した時に旧国立美術館で観たからで、かつ、夫が日記 [1] に書き残してくれたおかげでその名前を記憶していたからであった。たしかに、夜の街の風景やカフェで過ごす人々の情景などこの画家の作品は好ましく、印象に残った。しかし山田五郎の番組を観ると、それもいいのだけど本質は熱心なシオニズム思想家でそれをテーマとした作品群がキモなのだということがわかって非常に勉強になった。

ベルリンで夫と、いつか日本でも展覧会をやってほしいと話したが、もしかすると遠くない未来に実現するのかもしれない。

  1. 本と余談 436 Tuesday, April 26 []