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Monday, July 21

銀座へ。LIXILギャラリーで石内都、ポーラミュージアムアネックスで嶋本麻利沙の展示を見てからSUZU CAFEで休憩。この店にくるたびビールを注文するのだが、周囲はソフトドリンクと甘味をお供にしてトークに花を咲かせる若い女性ばかりで、酒を飲んでる客が誰もいない。すぐそばのYEBISU BARに行ったほうがいいのではないかという気がしてくる。そのあと銀座線で渋谷に移動し、Bunkamura ザ・ミュージアムに向かう。デュフィ展。デュフィの画業の流れのなかに、テキスタイルという視座を強調して据えることで輪郭のはっきりした展示構成になっていたのがよかった。

Friday, July 25

夜、新宿の焼鳥店「車」で、K氏とK氏とO氏に逢う。前提条件の知識をいちいち説明しなくてよい相手ばかりなので、いわゆる「会社の飲み会」では絶対に出ないであろう話題で盛りあがり愉しい時間と相成った。それにしてもわたしの発言で、「若手の研究者でおもしろいものを書く人はほとんどいない」「若手の書くものはつまらないので、死んだ人か、もうすぐ死にそうな人の本を読んだほうがいい」「でも死んでもいいような人の本は読まなくていい」というのは、こうして文字にすると相当ひどい物言いである。もっとも、訂正の必要性は感じないが。

Saturday, July 26

前日の飲みすぎによる胃のもたれを抱えつつ、中央線で国分寺駅まで向かったのは、大原美術館所蔵の現代美術作品を武蔵野美術大学で展示する「オオハラ コンテンポラリー アット・ムサビ」を鑑賞するため。大学構内の美術館での展示は結構な出品数がありながら、なんと無料。日本の現代作家の展示をめぐりながら、あまり観客がいなかったのはもったいないなあと思ったけれど、武蔵野美術大学の難点は交通の便が悪いことで、国分寺駅からタクシーで片道2000円くらいかかる距離にある。遠い。バスも頻繁には来ない。タクシー代を入館料と考えることで折り合いをつけたいところだ。

あまりの暑さと金曜の夜の疲れで、家に戻ったら死んだように眠る。16時間くらい眠ったように思う。twitterのタイムラインをのぞくと、金曜日に逢った面々は軒並み外出して美術展やら映画やらに精を出しているのをみて、みずからの体力のなさを思い知る。みんな元気だね。

Sunday, July 27

外は暑いので、家にこもって映画鑑賞。昼すぎ、バスビー・バークレーの手掛けた映画をみようと、マーヴィン・ルロイ監督『ゴールド・ディガース』(1933)を見る。素晴らしい群舞と、愛すべきご都合主義に酔う。外に出る気がまったく起こらず、夜も映画。パラジャーノフ生誕90周年記念映画祭がユーロスペースで開催されたが、そちらはスルーして自宅でパラジャーノフ。『ざくろの色』(1968)を見る。