Monday, August 19
ストックホルム二日目。快晴。
月曜日なので美術館が軒並み休館。翌日にはストックホルムを離れるので、国立美術館や現代美術館は次回来たときに(はたして次はいつになるのか?)。
ホテルの朝食は素晴らしかった。中世の雰囲気につつまれた建築での食事。身に余る贅沢。食後、ホテルの4階にドイツ教会をのぞむテラスがあるので、しばしそこで休憩。8月中旬のストックホルム、朝晩は長袖必須の寒さ。
地下鉄で北上し、ロードマンスガータン駅で下車。ストックホルム訪問の目的のひとつ、グンナール・アスプルンド設計のストックホルム市立図書館に向かう。オブサーヴァトリー公園のすみっこにある図書館に着いたのは開館時間の少し前。入口には開館を待つ人たちがちらほら。建物の中心の円形部分に入ると、吹き抜けのホールが現われ、ぐるっと一周本棚が並ぶという壮観な眺めを堪能できる。きのう見た森の墓地にしろ、ストックホルム市立図書館にしろ、アスプルンドすごい。ストックホルムの見どころは、墓地と図書館だ。
図書館をひととおりめぐり、入口横のカフェに行くと、図書館関連のグッズが置いてある。図書館のイラストがプリントされたトートバッグとノートを買う。最初カフェのレジに持っていったら、それはインフォメーションセンターで支払いをしてくれと言われたので、そちらに向かうと、受付の中年男性はどうやら司書らしく、若い男性の質問に対応している。親切に応対してくれたその受付の男性は、トートバッグとノートを差し出したら、えーっとこれ何だっけ? みたいな表情を一瞬見せ、後ろの貼り紙の値段表を確認していた。図書館グッズとしてのトートバッグとノート、もしかしたらこんなの誰も買わないのかもしれない。
つづけて向かうは市庁舎。庁舎内のガイドツアーと塔の見学があり、庁舎内はパスして、塔のほうに向かう。40分ごとに入場をくぎるシステムらしく、塔にのぼる時間まで30分ほど待つ。市庁舎から周囲を見渡すと、水の都と呼ばれるにふさわしい素晴らしい光景が目の前に広がる。ストックホルムの見どころは、墓地と図書館と運河だ。
市庁舎の塔は途中までエレベーターでのぼり、あとは徒歩で進む。塔からはストックホルムの街が一望できる。ヨーロッパの天気は変わりやすくて困るのだが、好天でなにより。ちなみに庁舎内ではノーベル賞受賞祝賀晩餐会が毎年開かれるらしいので、庁舎をじっくりと見学したい人はノーベル賞を受賞してみてもよいかもしれない。
つづいて向かうはシェップスホルメン島。島にわたる直前に国立美術館が、島のなかに現代美術館があるのだが、休館なのでやむなく島の散策で我慢。さらにユールゴーデン島まで歩いていったのだが、ここは歩かずにトラムに乗ればよかった。到着するころには完全に疲弊。
中央駅までトラムで戻り、地下鉄でスルッセン駅下車。行き先はFotografiskaという現代写真美術館。入場口を進むとすぐにMotohiko Odaniの作品がならぶ。Motohiko Odaniというローマ字表記と小谷元彦という漢字表記がうまく脳内で結びつかず、誰のことだろうとしばらくわからないでいたのだが、彼の個展は森美術館でじっくり見ていたのだった。
大きな窓から運河が見渡せる眺めのよいカフェスペースで、早めの夕食。メニューを見てもなにがなんだかよくわからず、勢いで注文した品は、サンドイッチと書いてあるので軽食程度のものだろうと想像したら、がっつり胃に溜まる料理が出現する。ビールとともに完食。
食後、メインの展示であるずらりと並んだヘルムート・ニュートンの作品を見て、美術館をあとにする。ミュージアムショップで記念にトートバッグを購入。ところでこの美術館、地下のロッカーが、任意の4桁の数字をじぶんで入力すると自動的に鍵がかかり、荷物を取り出す際はその番号を入力すると扉が開くシステムになっている。ロッカーの番号と4桁の数字をちゃんとメモしておかないと荷物を取り出せない事態に陥る。ハイテクすぎて不便だ。
ガムラスタンまで歩いてホテルに戻る。それにしてもストックホルムの歩行者たちは信号を守らない。現地の人たちに合わせて横断歩道を渡ったら轢かれ死ぬと思う。