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Monday, April 29

休日。連日の初夏の陽気。観葉植物まわりの掃除と整頓を済ませてから朝食の準備。玉子サンドイッチ、アスパラガス、ミニトマト、ソーセージとマスタード、ヨーグルト、珈琲。部屋の掃除と洗濯。事実上使用していないクレジットカードの解約手続きなど終活めいた事務作業をおこなう。

昨日、青空に恵まれた「代々木公園」におけるピクニックの帰りに、複合施設「WITH HARAJUKU」に入っている「ユニクロ」に立ち寄ったのだが、原宿駅前は人で溢れかえっていた。喉が渇いたので最寄りの「スターバックス」でのモバイルオーダーを試みるも、混雑のため停止中との表示がでる。大型連休中の全国の観光地は相当な賑わいをみせていると推測されるが、人混みに関しては東京も負けじと本領を発揮している感がある。ところで、「スターバックス」のモバイルオーダーでは店舗で商品を受け取るときの「受取番号」の代わりとして「ニックネーム」を設定することができるのだが、公式ホームページにおけるQ&Aを読むと「商品に貼付するラベルに印字され、店舗バリスタ(従業員)が商品お渡し時にお呼びする可能性があります」とある。「ミラノサンドA」というニックネームを付けてみたい誘惑に駆られる。

本日は終日自宅にて。英国グラナダTV製作のテレビドラマ『シャーロック・ホームズの冒険』のBlu-ray全巻BOXセットが「Amazon」で定価の半額になっているのを見かけて、いきおい購入ボタンをクリックしたのは数週間前のこと。順番に少しずつ見返していこうとまずは初回放送分の「ボヘミアの醜聞」を視聴。

昼食は「ヤマモリ」のグリーンカレー。夏日を記録した晴天のおかげで早々に乾いた洗濯物を取り込んでアイロンがけを済ませる。映画を二本鑑賞。『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』(ビー・ガン/監督、2018年、中国・フランス)、『バーニング』(イ・チャンドン/監督、2018年、韓国)を見る。

夕食、白米、絹ごし豆腐とほうれん草の味噌汁、貝割れ菜を添えた豚肉ともやしの炒め物、「田中長奈良漬店」の味噌漬(賀茂茄子)、焙じ茶。「キリンクラシックラガー」を飲む。村上春樹のラジオ番組「村上RADIO」(TOKYO FM)を聴く。昨晩放送の「村上の世間話4」と本日昼放送の「小澤征爾さんの遺した音楽を追って」。

Tuesday, April 30

朝は雨模様。朝食、目玉焼き、ベーコンと粒マスタード、サニーレタスと紫玉葱とミニトマトのサラダ、キャロットラペ、「Bricolage bread & co.」の農民パンとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、白米、梅干し、豚肉の柚子ぽん酢煮、人参しりしり、玉子焼き、ほうれん草としめじの炒め物、ミニトマト、味噌漬の弁当。夕食、アボカドとベーコンとキャベツのガーリック炒め、赤ワイン。

「マツモトキヨシ」で私的三大常備薬を買う。「イブクイック頭痛薬」「セルベール整胃錠」「ロキソニンテープ」。頭痛、胃もたれ、身体の痛み。読書。プルースト『失われた時を求めて 6 ゲルマントのほう Ⅱ』(吉川一義/訳、岩波文庫)を読む。

『図書』5月号(岩波書店)が届く。新刊案内に目をとおすと、『野矢哲学に挑む 批判と応答』(金杉武司、塩野直之、髙村夏輝/編、岩波書店)という本が刊行されるとのこと。「批判と応答」との書名は『哲学の迷路 大森哲学批判と応答』(野家啓一/編、産業図書)に倣っているのだろうか。大森荘蔵ほどのスケール感を求めるのは酷な話であるのは承知しているが、野矢茂樹の哲学に関する「批判と応答」に積極的な好奇心が向くかと云われると、やや微妙。野矢茂樹の書くものはとても好きではあるのだが。

Wednesday, May 1

曇りのち雨。朝食、目玉焼き、ベーコンと粒マスタード、サニーレタスと海藻と人参とミニトマトのサラダ、農民パンとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、白米、梅干し、鶏肉の酢醤油炒め、人参しりしり、玉子焼き、キャベツの塩胡椒炒め、味噌漬の弁当。夕方にかけて気温が低下する。会社からの帰り道は本降りの雨。夕食、焼き餃子。「麦とホップ」を飲む。

政府/日銀による為替介入がおこなわれたのではないかと囁かれるなか、為替レートが乱高下している。一国の覆面介入に関する専門家筋の見解としては、意味がない、ほとんど意味がない、短期的には無意味ではないが中長期的には意味がない、で意見は集約されるので、為替介入は「やってる感」の雰囲気を出すための仕事の最たるものだと思う。

メーデー。メーデーで思い出すのは、2019年5月1日にベルリンで電車に乗っていたらメーデーの集会に向かうと思われる看板を持ったおじさんに話しかけられて、韓国人かと訊かれたので日本人だと応えた結果、拳と拳を突き合わせるフィスト・バンプをやることになったことである。どういう流れでそうなったのか、いまでも判然としない。

Thursday, May 2

有給休暇を取得。朝食、スクランブルエッグ、ベーコンと粒マスタード、サニーレタスと紫玉葱とミニトマトのサラダ、キャロットラペ、農民パンとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。

小雨のち曇りのち晴れ。珈琲を飲みながら『BRUTUS』(マガジンハウス)の「居住空間学」特集を読む。映画を三本鑑賞。『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』(アキ・カウリスマキ/監督、1989年、フィンランド・スウェーデン)、『マッチ工場の少女』(アキ・カウリスマキ/監督、1990年、フィンランド)、『ルージュ』(スタンリー・クワン/監督、1987年、香港)。

『シャーロック・ホームズの冒険』の「踊る人形」の回を見る。Blu-rayのBOXセットには日本語字幕版と日本語吹き替え版の両方が収録されているので、設定を切り替えながら交互に視聴する。ホームズ役のジェレミー・ブレットの声もよいが、露口茂による吹き替えの素晴らしさをあらためて確認する。かつて岸本佐知子がリチャード・ブローティガンの小説を訳した藤本和子の素晴らしさを評して、「藤本和子のいなかったアメリカの読者を気の毒に思う」と書いたことがあったが、その言い方に倣えば、露口茂の吹き替えを知らないイギリスの視聴者を気の毒に思う。

夕食、アボカドと鶏肉とアスパラガスのガーリック炒め、農民パン。チリの赤ワイン「ALIWEN」を飲む。

Friday, May 3

晴れ。朝食、目玉焼き、ベーコンと粒マスタード、サニーレタスと紫玉葱とミニトマトのサラダ、キャロットラペ、農民パンとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。将棋の「叡王戦」で藤井聡太が伊藤匠に敗れて角番になったとの報道を目にして棋譜を確認すると、白熱の激戦だった。

京浜東北線に乗って石川町駅下車。電車内で『UP』5月号(東京大学出版会)を読む。急勾配の坂を歩いて「喫茶 エレーナ」に開店時刻と同時に入る。チョコレートケーキと珈琲で休憩。元町公園沿いを歩いて「港の見える丘公園」に向かう。薔薇の花が満開。本日の目的地である「神奈川近代文学館」にて、「帰って来た橋本治展」を見学する。橋本治は執筆にあたってワープロを使用した時期もあったようだが、結局最後まで手書きで原稿を書いていたとのこと。

1985年(昭和60)からワープロを使用。助手の塚原一郎によれば、橋本の打つ速度が早すぎて基盤が壊れ、叩きすぎてキーボードが壊れ、プリントアウトの量が尋常ではないので、プリンタ部分も壊れたという。さらに「ワープロで書くと文章が攻撃的になるから、小説には向かない」と言って、早々に手書きに戻した。

展示されている物量としての原稿用紙の束が、印象に残る。昼食は館内の「鮨喫茶 すすす」にて。橋本治展に合わせた期間限定メニューの幕の内ちらし弁当と柚子煎茶。

バスに乗って桜木町駅まで移動する。バスの窓から見える観光地の「横浜中華街」は人で溢れかえっている。地下鉄ブルーラインで阪東橋駅まで。「本屋 象の旅」を訪れる。読みたい本が程よく選書されている新刊書店。小林文乃『カティンの森のヤニナ 独ソ戦の闇に消えた女性飛行士』(河出書房新社)、小津夜景『ロゴスと巻貝』(アノニマ・スタジオ)、江國香織『旅ドロップ』(小学館文庫)、庄野潤三『プールサイド小景・静物』(新潮文庫)、武塙麻衣子『酒場の君 2』を買う。店主とお客の会話を経由して、ポール・オースターが他界したことを知る。

桜木町駅まで戻って徒歩でみなとみらい方面へ。「MARK IS」の「ユニクロ」に立ち寄って買い物をしてから帰途に就く。夕食、和牛肉のステーキ、茹で卵とサニーレタスと馬鈴薯とミニトマトとオリーブのサラダ、キャロットラペ。「京都醸造」の「古道をゆく」を飲む。

Saturday, May 4

朝食、生卵と白胡麻を添えた白粥、ほうれん草の味噌汁、生姜と刻み海苔を添えた冷奴、「京つけもの 大安」の漬物、煎茶。「京都北山 マールブランシュ」のクッキーと「Stumptown Coffee Roasters」の豆で淹れた珈琲。近所のスーパーマーケットで食料品の調達。外は初夏の陽気。

昼食、オムレツ、農民パン、ベーコンと馬鈴薯とトマトとツナとオリーブのサラダ、珈琲。瞬時に乾いた洗濯物を取り込んでアイロンがけ。

読書。中沢新一『構造の奥 レヴィ=ストロース論』(講談社選書メチエ)を読み終えて、併せて港千尋『レヴィ=ストロースの庭』(NTT出版)を再訪する。中沢新一の本の跋文を読むと「講談社選書メチエ」の編集長は互盛央らしいのだが、「講談社選書メチエ」の近刊を見るとこれでいいのだろうかと思うデザインの表紙が並んでいる。新興宗教本のような雰囲気を纏う装幀なのだが。

zineを二冊。武塙麻衣子『酒場の君 2』を読んだら本書を購入した阪東橋の書店「本屋 象の旅」の話がでてくる。つづけて『なnD 10』を読む。『なnD 10』に参画している編集者・ライターの小林英治が本書刊行後の数ヶ月先に他界してしまうのはやるせないものがある。『なnD』のなかでは元気そうなのに。夕方、北海道の白ワイン「余市ケルナー」を飲む。

夕食、中華風おこわ、豆腐と若布の中華風スープ、胡瓜ともやしのナムル。「よなよなエール」を飲む。

Sunday, May 5

朝食、目玉焼き、ソーセージとマスタード、サニーレタスと紫玉葱とトマト、ミルクブレッドとクリームチーズとストロベリージャム、ヨーグルト、珈琲。

本日は自由が丘遊弋。当初は自転車で向かう予定が、ほぼ夏の気温なので電車移動に切り替える。東横線で自由が丘駅下車。「カフェ・アンセーニュ・ダングル自由が丘店」にて。ブレンドコーヒーとガトー・フロマージュ。読書。プルースト『失われた時を求めて 6 ゲルマントのほう Ⅱ』(吉川一義/訳、岩波文庫)を読む。「自由が丘デパート」に移動して、「こ豆珈琲」で珈琲豆を買ってから、ハンガリー料理の店「キッチンカントリー」にて午餐。ハンガリーグヤーシュスープ、グラスワインの赤。自由が丘散策。「IDÉE SHOP」にてバブーシュを買う。「MOONSTAR Jiyugaoka」を少し覗いてから、「ALPHA BETA COFFEE CLUB」にて休憩。テラス席でアイスラテを飲みながら、プルースト『失われた時を求めて 6 ゲルマントのほう Ⅱ』(吉川一義/訳、岩波文庫)を最後まで。「MILKLAND HOKKAIDO→TOKYO」でソフトクリームを買って食べる。「ウィルトス自由が丘」に向かって、フランスのオレンジワインを一本買う。最後に「JIYUGAOKA de aone」に移動して、「AKOMEYA TOKYO」で醤油と出汁を買って、「D.STYLE」でヒメリョウブとビバーナムスノーボールを買う。東横線で自由が丘駅から田園調布駅まで移動。「Precce」にて今晩の食材を調達する。

夕食、手巻き寿司(鮪の刺身、鮪のたたき、玉子焼き、胡瓜、ツナ)、長葱と若布の味噌汁。「水曜日のネコ」を飲む。