684

Monday, December 4

朝食、半熟卵、サニーレタスと紫玉葱とミニトマトのサラダ、ベーコンとピーマンのグリル、人参のマリネ、農民パンとクリームチーズ、ヨーグルト、バウムクーヘン、珈琲。昼食、お弁当。夕食、生卵と小葱とほうれん草と刻み海苔と豚ももハムを添えた蛤出汁の塩ラーメン。「ヱビスプレミアムエール」を飲む。

会社からの帰り道はコートを羽織るだけでは防寒として心細い冬らしい寒さになる。岩波書店のPR誌『図書』を読んだら、年末の区切りとして幾つかの連載が終わりを迎えていた。読書。吉田健一再訪。『旅の時間』(講談社文芸文庫)を読む。この日記を書き始めてから数えても既に四回も読んでいる。夜、音楽を聴きながらアイロンがけ。

Tuesday, December 5

朝食、半熟卵、サニーレタスと紫玉葱とミニトマトのサラダ、豚ももハム、人参のマリネ、農民パンとクリームチーズ、ヨーグルト、バウムクーヘン、珈琲。昼食、お弁当。夕食、小葱とほうれん草と生卵と白胡麻を添えた温かいうどん。「ヱビスプレミアムエール」を飲む。

年末なので営業担当者がカレンダーを持参してやってくる。日本の企業におけるカレンダーをばら撒く文化はいまだしぶとく存命している。年賀状文化は企業間においてだいぶ廃れたようだが、カレンダーはしぶとい。新型コロナウイルス流行にともなう社会的変容も乗り越えた感がある。カレンダーに一体どんな魔力があるというのか。夜、音楽を聴きながら写真集を閲覧。本棚から『木村伊兵衛 パリ残像』(クレヴィス)を抜く。就寝前にクローゼットの片付けをする。

Wednesday, December 6

朝食、半熟卵、サニーレタスと紫玉葱とミニトマトのサラダ、豚ももハム、人参のマリネ、農民パンとクリームチーズ、ヨーグルト、バウムクーヘン、珈琲。昼食、お弁当。夕食、焼売、白菜の蒸籠蒸し、絹ごし豆腐とほうれん草の味噌汁。「プレミアムモルツ」を飲む。

通勤の道中にイヤホンで耳を塞いで聴く音楽は、クラシック音楽の演奏以外は五月蝿く感じるようになってしまったので、今月からクラシック音楽のピアニストを一人選んで集中的に聴くことにする。初回のピアニストはフリードリヒ・グルダ。いきなりクラシック音楽の範疇に収まらない演奏者を選んでしまったが、SpotifyにあるCD11枚分のグルダの弾くベートーヴェンを聴く。夜、吉田秀和『世界のピアニスト』(新潮文庫)を本棚から抜き取ってグルダ評を読み返す。

私も、正直いって、グルダのベートーヴェンの意義は、きいてすぐわかったというわけではない。一度気がついてみると、これくらい明瞭で疑う余地のないものはないくらいの素晴らしさなのに、それがまったくすぐには気がつきにくいという点に、グルダのベートーヴェンの奇異性と本当の新しさがあるのかもしれない。(p.256)

Thursday, December 7

朝食、半熟卵、サニーレタスと紫玉葱とミニトマトのサラダ、ベーコン、人参のマリネ、農民パンとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、お弁当。夕食、「無印良品」のマトンキーマカレー。「ヱビスプレミアムエール」を飲む。

洗濯と掃除。読書。吉田健一『わが人生処方』(中公文庫)を読む。中公文庫オリジナルの吉田健一文集を再読。

Friday, December 8

朝食、半熟卵、サニーレタスと紫玉葱とミニトマトのサラダ、ベーコン、人参のマリネ、農民パンとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、お弁当。夕食、焼き餃子。「ヱビスプレミアムエール」を飲む。

読書。吉田健一『汽車旅の酒』(中公文庫)を読む。『わが人生処方』と同様、中公文庫の編集部が編纂した吉田健一。『わが人生処方』の巻末には吉田健一の娘である吉田暁子と松浦寿輝の対談「夕暮れの美学」が併録されている。そのなかで吉田暁子は、父親は世間一般のイメージとは異なり一週間のうち六日は仕事をして一日だけ外で酒を飲むというリズムを守っており、自宅で晩酌をするようなことはなかったと回想している。松浦寿輝の文庫解説も娘による証言に従って享楽的な吉田健一像を否定するかたちでつぎのように書く。

生前の吉田には大酒飲みだのエピキュリアンだのといった妙な仇名が付きまとい。吉田自身面白がって、世間が押しつけてくるそうした紋切り型の自己イメージと戯れていた気配もあるが、年がら年中酔っ払っている余裕派の享楽主義者に、文章を書くという苦行をあれほど集中的に持続できたはずはない。(p.268)

子供の視点からの親の飲酒習慣の観察がどれほど正確なものなのかは留保をつけてもよい気がしないでもないのだが、一週間のうち一日しか飲酒しないというある意味ストイックな姿勢が仮に真実だとして、しかし『汽車旅の酒』などを読むと感想として漏れるのはその一日が大変まずいことになっているのではないかということである。健康上の観点からすると六日間の休肝日を酒を飲む一日が台無しにしている感が、吉田健一のエッセイには漂う。

Saturday, December 9

清和政策研究会に入ると一千万円貰えると聞いたので入会に向けて尽力したい。朝食、半熟卵、ソーセージと「稲とアガベ」の発酵マヨ、サニーレタスと紫玉葱のサラダ、ピーマンと玉葱のグリル、農民パンとクリームチーズ、ヨーグルト、京都の「コーヒーハウス マキ」の豆で淹れた珈琲。近所のスーパーマーケットで食料品の調達。水回りの掃除。外出。山手線の有楽町駅下車。季節外れの暖かさで、冬晴れというより秋晴れ。「ルミネ有楽町」の店内を廻ってから、昼食は「デリー銀座店」にて。コルマカレーとラッシー。スーツケースの吟味のために「RIMOWA」に向かうも事前に予約しないと即店内には入れず、当日来店の場合は順番に案内するシステムとのこと。整理券を貰って順番になったらLINEでお知らせが届く仕組みで、結構な人数が待っているらしく2時間程かかるとのこと。そのあいだ別の用件を先に済ます。たくさんの人々で賑わっている銀座の中央通りを歩いて「伊東屋」に向かう。2011年ごろから、読んだ本、見た映画や展覧会、聴いた音楽、訪れた商業施設や食事処などを「記録ノート」として手書きで書き残す行為をつづけている。個人的な情報のみが時系列で羅列されているものだが、時折読み返す。来年版のノートを物色するために「伊東屋」を訪問。購入したのは「topdrawer BRISTOL JOURNAL」のMサイズ。色はレイクブルーを選択。文房具店のつぎは書店に向かう。「教文館」で単行本を三冊、文庫本を二冊、雑誌を一冊買う。「資生堂ギャラリー」を訪れて「第八次椿会 ツバキカイ8 このあたらしい世界 “ただ、いま、ここ”」を見学する。順番が来た「RIMOWA」でスーツケースの検討をおこなう。帰宅。常備菜づくり。しめじとせりの白だし煮、かぶとかぶの葉の蒸籠蒸し。夕食、白米、絹ごし豆腐と若布の味噌汁、蛸と貝割れと茗荷の生姜和え、鮪の刺身、大根のつま、京都の「田中長奈良漬店」で買った刻み奈良漬。「FUTAKO BRREWERY」のフタコラガーを飲む。

Sunday, December 10

朝食、生卵を添えた白粥、絹ごし豆腐と若布の味噌汁、白菜とピーマンの蒸籠蒸しと柚子ぽん酢、刻み奈良漬、人参のマリネ、棒茶。掃除と洗濯。「YOKU MOKU」のシガールと奈良の「ROKUMEI COFFEE」の豆で淹れた珈琲で休憩。本日も快晴で、陽射しが眩しく温暖な気候。自転車に乗って自由が丘まで。「ALPHA BETA COFFEE CLUB」にてラテとチョコレートチップクッキーを注文し、暖かいのでテラス席で休憩。タイ料理の「クルン・サイアム」を訪れて昼食。カオ・マン・ガイとスープ。自由が丘に新しくできた商業施設「JIYUGAOKA de aone」に移動して「GRANDIR」でバゲットを買う。フレームの磨きをお願いしていた眼鏡を受け取るために「白山眼鏡店」に立ち寄ってから帰途に就く。アイロンがけ。日暮れどき赤ワインを飲みながら過去の「記録ノート」を10年分程ざっと読み返す。夕食、白米、絹ごし豆腐とほうれん草の味噌汁、鯵のひらき、蛸と貝割れと茗荷の生姜和え、刻み奈良漬。「プレミアムモルツ」を飲む。読書。『UP』12月号(東京大学出版会)と吉田健一『汽車酒の旅』(中公文庫)を読む。