Monday, October 16
運よく新型コロナワクチンの副反応が継続することはなく、いつもどおり早朝に起床。朝食、半熟卵、サニーレタスと紫玉葱とトマトのサラダ、キャロットラペ、パンドミとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。ホテルの朝食メニューのように決まった献立を毎朝繰り返しつくりつづけているが、食卓に皿を並べてからつくり忘れに気づくことがままある。本日はベーコンを焼くのを忘れた。朝の読書。水島治郎『隠れ家と広場 移民都市アムステルダムのユダヤ人』(みすず書房)を読む。みすず書房のPR誌『みすず』連載時もおもしろく読んだが、単行本となった本書をあらためて読んでみても大変勉強になる。図書館で借りて読んだのだが購入すべき本なのかもしれない。通勤電車での読書はアントニオ・タブッキ『島とクジラと女をめぐる断片』(河出文庫)。夕食、豚肉と小松菜とキムチの炒め物、貝の磯和え、蛤のお吸い物。「プレミアムモルツ」を飲む。読書。岡本仁『ぼくのコーヒー地図』(平凡社)と水島治郎『隠れ家と広場 移民都市アムステルダムのユダヤ人』(みすず書房)を最後まで。谷村新司の訃報。NHKのニュースサイトの記事を見たら堀内孝雄と清水アキラのコメントが載っていたので、その流れでノブ&フッキーのコメントも欲しい。
Tuesday, October 17
早朝、ベーコンを忘れずに焼く。結局のところ新型コロナウイルス感染症の「後遺症」の治癒に対してワクチンは効いたのかという人体実験の回答は、完治にまでは至らないものの結構な効果があったという結論に落ち着く。あくまで一個人の事例でしかないが。それにしても咳や鼻炎を治すと謳うさまざまな市販薬はほぼ無効であったにもかかわらず、新型コロナワクチンはさすがの劇薬である。と同時にそんな劇薬を体内に注入しても完治しない新型コロナウイルス感染症の執拗さにも感心する。今後はこのウイルスに感染したら発熱で寝込んで後遺症が残るようであればワクチンを打つ暮らしになるのだろうか。かなり嫌な暮らしである。簡易な治療薬の開発が待たれる。読書。ダニロ・キシュ『若き日の哀しみ』(山崎佳代子/訳、創元ライブラリ)を読む。夕食は「Soup Stock Tokyo」にてカレーとスープのセットを注文する。揚げ茄子とほうれん草の鯖カレー、オマール海老のビスク。
Wednesday, October 18
読書。自宅本棚の海外文学からリディア・デイヴィス『ほとんど記憶のない女』(岸本佐知子/訳、白水社)をひさしぶりに再訪。ただの印象論的な肌感覚に過ぎないが「海外文学」というと近年翻訳された現代の文学という感じがして、「外国文学」という呼称の場合は古典を含めての文学作品を指し示している気配がある。「海外文学」も「外国文学」も字面の意味するところは同じなのだが。夕食、しらすを添えた豚肉と小松菜の炒め物、蛤のお吸い物。「プレミアムモルツ」を飲む。
Thursday, October 19
読書。講談社学術文庫あたりに収まったほうが読者層は拡がったと思ったりもするが、それはさておき結構なお値段の単行本として復刊された北岡伸一『日本陸軍と大陸政策 1906-1918年』(東京大学出版会)を図書館で借りて読む。北岡伸一による過去これまでの所説に対して疑問を抱いたことは多々あれど、本書が優れた業績であることに疑いはない。夕食、台湾小籠包、ほうれん草と人参の胡麻和え。「キリンクラッシックラガー」を飲む。
Friday, October 20
昼食は会社近くの鮨屋にて。商用で訪日したと思われる外国人が鮨をつまんでいるコロナ禍以前に見られた光景が戻ってきている。読書。キルメン・ウリベ『ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ』(金子奈美/訳、白水Uブックス)を読む。夕食、刻み海苔と小葱を添えたたらこパスタ。トロリンガーという品種のドイツの赤ワインを飲む。
Saturday, October 21
午前4時10分起床。常備菜づくり。ピーマン、南瓜、キャベツを蒸籠で蒸し、茄子としめじのいしる煮、酢蓮根、キャロットラペをつくる。人参を擦りおろし時に指を切って血が流れる。岩井克人に文化勲章の報。意外感あり。朝食後、近所の図書館に本を返却してから外出。電車を乗り継いで小田急線の読売ランド前駅で下車。iPhoneとGoogleマップがなかったら難儀したと思われる道順を徒歩で辿って「粟津邸」に到着。デザイナーの粟津潔の自邸がアートスペースとして公開されているというので見に行く。展示は「吉國元展 根拠地 粟津邸ではじまる」。建物の設計は原広司。小田急線で新宿駅まで戻り、山手線に乗り換えて五反田駅で下車。「7025 Franklin Avenue」にて昼食。庭のテラス席にてアボカドバーガー、グリーンサラダ、フライドポテトの午餐。一旦自宅に戻ってから「世田谷区たまがわ花火大会および川崎市制記念多摩川花火大会」を見物に出掛ける。二子玉川駅周辺は阿鼻叫喚の人手が予想されるので、打ち上げ場所からかなり離れた多摩川駅で下車して「多摩川浅間神社」の見晴台から花火を見物する計画を立てる。しかし同じことを考える人は結構いるようでそれなりの人出。花火開始の時間になるまで「Cafe&Bar DELIGHT」にてフィッシュ&チップスとビールの夕食。本日は馬鈴薯を食べ過ぎている。花火はそれなりに見えたが開始直後に小雨が舞ったうえに肌寒い夜。
Sunday, October 22
日の出時刻前から朝食を摂る。目玉焼き、サニーレタスと紫玉葱とトマトのサラダ、キャベツとピーマンのグリル、キャロットラペ、パンドミとバゲットとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。ベーコンを焼き忘れる。洗濯とアイロンがけ。クローゼットを整理して衣替え。外出。半蔵門線の清澄白河駅下車。東京都現代美術館に赴いて美術館併設のカフェ「二階のサンドイッチ」で昼食を摂る。レジが大行列で食べるものを選んでから会計を終えるまでに20分かかる。食後に展覧会を鑑賞。「デイヴィッド・ホックニー展」を見学する。重要な画家ではあるが好みの画家というわけではないので図録は購入せず。画家(にかぎらず創造的な仕事をする人)が才能を開花させるには執拗な粘着質タイプであることが大切なのではと思わせる展示内容。清澄白河駅から半蔵門線と東横線を乗り継いで代官山駅下車。代官山が廃墟化しているとインターネット上での話題を目にしたが、実際に訪れてみたところ人がたくさんいた。駅前のビルからテナントがごっそり消えているのは単に建て替えではと思ったり。あるいはタクシーが頻繁に往来する廃墟とは。「廃墟」の意味を定義してから話を展開しないと混乱する。もっとも代官山が時代の先端をいく街かというとそれは微妙で、というより時代を映す鏡のような街はいまの東京からは消失してしまっている。「蔦屋書店」で本と雑誌を買って時間を潰してから、「代官山T-SITEガーデンギャラリー」にて「Signé agnès (b.) 「アニエスベーを巡る」展」を見る。「Anjin」で夕食を摂ってから帰途に就く。珍しく日曜日の夜に外食。