Monday, August 14
夏季休暇。台風7号が日本列島に漸次接近中のため蒸し風呂状態の閉口する湿気が充溢している。雷雨が訪れるまでの早朝の時間を利用して洗濯物を干す。異常な暑さのおかげで数時間でもほぼ乾く。読書。読みさしの残り少しのW・G・ゼーバルト『鄙の宿』(鈴木仁子/訳、白水社)を最後まで。夏目漱石『虞美人草』(岩波文庫)を読んでいる途中、沛然として驟雨がくる。常備菜づくり。真夏の台所仕事は冷房を効かせていても熱中症と背中合わせで、夏の東京はもはや人間が健全に暮らす土地ではないのではと思う。昼食、浅利とミニトマトと小葱とベーコンのパスタ。ポルトガルの赤ワイン「Esporão Colheita Tinto 2019」を飲む。アイロンがけ。午後は『暮しの手帖』の最新号に載っている堀江敏幸による選曲「少し疲れの出た午後のための10枚」を順繰りにSpotify経由で聴きながら読書。澤野工房のアルバム(BARNEY WILEN & PHILIPPE PETIT「FLASH BACK」)は見つけられず。夏目漱石『明暗』(岩波文庫)を読む。台風の進路は近畿地方に向いているが東京方面もいつ雨粒が落ちてきても不思議でない天気なので、事前に予約した「明治記念館」のビアテラスはキャンセルして自宅で夕食を摂る。ローストチキン、サラダ(グリーンリーフ、ベビーリーフ、トマト、胡瓜、紫玉葱、コーン、茹で卵、ナチュラルチーズ)、フライドポテト、バゲットと家鴨のテリーヌ。フランスの赤ワイン「Mai et Kenji Hodgson VdF Flotsam」を飲む。
Tuesday, August 15
夏季休暇最終日。今年の夏休みはゼーバルトと夏目漱石を読んで終わった。食料の調達以外に外出をしなかったものの、冷房の効いた室内での読書三昧はこれはこれで充実した暮らしと云えなくもない。読書。夏目漱石『明暗』(岩波文庫)のつづきを読む。映画。『ひまわり』(ヴィットリオ・デ・シーカ/監督、1970年)を見る。昼食は半熟卵と紫玉葱と小葱を添えた「ヤマモリ」のグリーンカレー。田園調布の「SAVEUR」のケーキと奥沢の「OKUSAWA FACTORY Coffee & Bakes」の豆で淹れた珈琲でお茶の時間。夕食、いくらと刻み海苔と小葱を添えたたらこパスタ。「キリンスプリングバレー」を飲む。
Wednesday, August 16
出勤。読書。夏目漱石『坑夫』(岩波文庫)を読む。夕食、茗荷とオクラとキムチとキャベツとトウモロコシを添えた素麺。「キリンクラッシックラガー」を飲む。大雨の影響で東海道新幹線が大幅に遅延していたことを知る。
Thursday, August 17
有給休暇を取得。朝食後、洗濯と部屋の掃除。革靴三足の踵の交換のために炎天下のなかバスに乗って靴修理の店に向かう。帰りがけにスーパーマーケットで野菜を買う。昼食は常備菜を詰めたお弁当。「スターバックス」で購入したニューヨークチーズケーキと珈琲をお供に読書。柄谷行人『漱石論集成』(平凡社ライブラリー)を読む。映画。『天使の涙』(ウォン・カーウァイ/監督、1995年)を見る。夕食、鶏肉とキムチとキャベツの炒めもの、蒸し南瓜、小葱と茗荷を添えた冷奴。「ヱビスビール」を飲む。
Friday, August 18
読書。柄谷行人『漱石論集成』(平凡社ライブラリー)を最後まで。映画。『地球最後の日』(ルドルフ・マテ/監督、1951年)を見る。夕食、台湾風小籠包、胡瓜の漬物。「ヱビスビール」を飲む。
Saturday, August 19
朝6時26分新宿駅発の「あずさ」に乗車して甲府駅に向かう。山梨も暑い。駅前からバスに乗って山梨県立美術館に到着。「ミレーと4人の現代作家たち 種にはじまる世界のかたち」を見学する。ジャン=フランソワ・ミレーの絵画とともに山縣良和、淺井裕介、丸山純子、志村信裕の作品がならぶ展示会場をゆっくり見てまわる。常設展も鑑賞。昼食は美術館併設のレストラン「Art Archives」にて。美術館の向かいにある山梨県立文学館にも立ち寄って常設展示を瞥見する。空白だらけのバスの時刻表を前にして他に移動手段がないのでタクシーを呼ぶ。甲府駅近くの「サドヤ」に移動してワイナリーを見学。ワイナリーの歴史を説明する社員の巧みな話芸に感心する。白ワインを一本購入。ワイナリーを出ると土砂降りの雨に見舞われて、駅までの道のりの途中にある山梨県立図書館に避難して小休憩。「AKITO COFFEE」で珈琲豆を買ってから、「かいじ」に乗車して新宿に戻る。自宅に戻って常備菜づくり、夕食。牛肉のステーキ、玉葱のグリル、ホワイトセロリとミニトマトのサラダ。フランスの赤ワイン「Mai et Kenji Hodgson VdF Flotsam」を飲む。
Sunday, August 20
洗濯。朝食、半熟卵、サニーレタスとトマトのサラダ、ベーコン、キャロットラペ、とうもろこし、バゲットとクリームチーズ、ヨーグルトとブルーベリージャム、珈琲。昼食、小葱と茗荷を添えたポークビンダルー。夕食、半熟卵とミニトマトと胡瓜とハムとキャロットラペと茗荷ととうもろこしを添えた冷やし中華。「ヱビスビール」を飲む。読書。東京パブリッシングハウスが刊行した「crystal cage 叢書」から書架に収まっている三冊を再訪。港千尋『バスク七色』、河野道代『時の光』、平出隆『葉書でドナルド・エヴァンズに I』。