664

Monday, July 17

祝日。灼熱地獄なのでゴミ出しで玄関の扉を開けた以外は終日自宅にて。朝食、目玉焼きとベーコン、サニーレタスとキャロットラペと紫玉葱とトマトのサラダ、バゲットとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。ジェーン・バーキンの訃報を知って「Lolita Go Home」のレコードに針を落とす。暑さにより体調が好ましくなく本を読む気力が失せがちなので、恢復に向かうべく書架から過去読んだ本を選び取って再訪する、リハビリテーションとしての読書に励む。リハビリなので読みやすそうなエッセイの類を選択。多和田葉子『溶ける街 透ける路』(日本経済新聞出版社)、梨木香歩『エストニア紀行 森の苔・庭の木漏れ日・海の葦』(新潮社)。「atelier LouLou」の焼き菓子と珈琲をお供に本のページをめくる。常備菜づくりと昼食の支度。台所仕事をするとすぐに軽く熱中症っぽい症状になるので危ない。昼食、白米、納豆、ほうれん草の味噌汁、鶏肉を塩麹で和えた酒蒸し、大根おろしと貝割菜。午後も読書。サトミセキ『ベルリン、記憶の卵たち』(左右社)、山田稔『コーマルタン界隈』(編集工房ノア)。夕刻、ピスタチオを食べて「アサヒ生ビール黒生」を飲む。夕食、白米、玉葱と和布と油揚げの味噌汁、鶏の唐揚げ、トマト、レモン、卵焼きと大根おろし。「キリンラガービール」を飲む。

Tuesday, July 18

朝から晩まで厳しい暑さ。小中学生が夏休みに突入したようで行きのバスの乗客が先週の半分に激減している。熱中症対策として帰りの最寄駅から自宅までの徒歩の道程で、コンビニで買ったアイスを食べる。アイスを頬張りながら帰途に就く中年会社員生活。読書。高階秀爾『カラー版 名画を見る眼Ⅰ 油彩画誕生からマネまで』(岩波新書)を読む。夕食、白米、豆腐と若布と玉葱の味噌汁、鶏の唐揚げと茄子と赤パプリカの南蛮漬け。「プレミアム・モルツ」を飲む。

Wednesday, July 19

読書。高階秀爾『カラー版 名画を見る眼Ⅱ 印象派からピカソまで』(岩波新書)を読む。御年91歳の高階秀爾が新たに単著を上梓することはもうないのかもしれないと思っていたが、カラー版として再版された本書に添えられた跋文に、

前出の「フォリー・ベルジェールのバー」はマネ最後の油彩画である。レオナルドのような知的な美学に対して、感性の問題として美学、詩学を考えてみたとき、マネは近代が始まるそのときに、結果的に絵画の大変革を成し遂げたことになる。今後は、この名画を参照しつつ、絵画における近代化の問題をまとめてみたい。(p.248)

とあるので、新刊も期待できるのかもしれない。夕食、蛸焼き、枝豆。「キリンラガービール」を飲む。ラジオ番組の聴き逃し配信サービスで「松尾潔のメロウな夜」(NHKFM)と「山下達郎のサンデーソングブック」(TOKYO FM)を順繰りに聴く。他意はない。

Thursday, July 20

直近の天候とはうって変わって朝晩過ごしやすい気温に。もう秋だろうか。夕食、小籠包、枝豆。「キリン スプリングバレー」を飲む。夜、大友良英の「ジャズ・トゥナイト」(NHKFM)を聴く。

Friday, July 21

読書。栩木伸明『アイルランド紀行 ジョイスからU2まで』(中公文庫)を読む。夕食、帰宅途中のスーパーマーケットで買った持ち帰り寿司と空豆。「キリン スプリングバレー」を飲む。夜、澤部渡の「NICE POP RADIO」(α-STATION FM KYOTO)を聴く。ドイツを旅したときに訪れたベルリン・ギャラリー(Berlinische Galerie)で見た、女性画家Lotte Lasersteinの展覧会図録を本棚から抜き取って眺める。これまで欧州旅行で覗いた美術館でよいなと思った画家、たとえばヘレン・シャルフベックやレッサー・ユリィなどは日本で紹介されてきたが、Lotte Lasersteinの紹介はまだのようなのでどこかで取りあげてほしい。

Saturday, July 22

朝食、サニーレタスと紫玉葱とトマトのサラダ、ほうれん草とベーコンのソテー、茹で卵、新玉葱のソテー、バゲットとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。近所のスーパーマーケットで食料品の調達。外出。二子玉川駅構内の「Soup Stock Tokyo」で昼食を摂る。スープ専門店がカレー専門店に変貌するイベントを決行中とのことで、北インド風バターチキンカレーとカシューナッツのホッダを注文。「二子玉川 蔦屋家電」を少し覗いてから、「「+S」Spiral Market」に立ち寄ってハンカチを買う。田園都市線で渋谷駅まで移動し、渋谷ヒカリエにて「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」「平間至展 写真のうた」「森岡書店 渋谷ヒカリエ店 ソール・ライター日本関係蔵書展」を見て廻る。渋谷スクランブルスクエアを軽く覗いてから東横線で中目黒駅まで移動。駅前の商店街を抜けて「tokyobike」に点検の完了した自転車を取りに向かう。前輪のタイヤチューブを交換したほうがよいという話になり、交換作業を待っているあいだ「ONIBUS COFFEE」でアイスコーヒーを飲んで休憩。自転車に乗って自宅まで戻る。途中、中目黒の「waltz」でレコード二枚と古本一冊を買って、不動前の「フラヌール書店」で新刊本二冊を買う。常備菜づくり。夕食、浅利と王子サーモンとアスパラガスのパスタ、南アフリカの白ワイン。

Sunday, July 23

暑さが戻る。部屋の掃除と洗濯。朝食、目玉焼き、サニーレタスとベーコンとキャロットラペとトマトとトウモロコシのサラダ、ミルクブレッドとクリームチーズとオレンジジャム、ヨーグルト、珈琲。午前中は音楽と読書と珈琲。昼食、豚肉と水茄子と九条葱と茗荷とオクラと生姜を添えた素麺、焙じ茶。午後も読書。近藤聡乃『ニューヨークで考え中 4』(亜紀書房)、岡本仁『果てしのない本の話』(本の雑誌社)。『ニューヨークで考え中』は不動前のフラヌール書店」で、『果てしのない本の話』は中目黒の「waltz」できのう買った。「waltz」には数は少ないが古本も置いてあって、記憶が正しければこの店を初めて訪れたときからずっと売れずに残っている一冊に松浦寿輝『映画 n+1』(筑摩書房)がある。訪れるたびに買おうかなと思って結局買わず現在に至り、そしてまだある。夕方、「アサヒ生ビール黒生」を飲む。夕食、鰻重、貝の磯和え、小松菜と九条葱と豆腐の味噌汁。「キリン スプリングバレー」を飲む。