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Monday, July 3

朝の読書。田中純『アビ・ヴァールブルク 記憶の迷宮』(青土社)を読む。しばらく前に神保町の古書店で入手した2001年刊行の本書を、幾許かの懐かしさを抱きながらの再訪。夕食、鶏肉と小葱と生卵と鰹節を添えた温かい蕎麦、とうもろこし。「サッポロラガービール」を飲む。「Daisy Holiday!」(InterFM)を聴いたら、沈没したタイタニック号に祖父が乗船していた関係で、1998年にタイタニック財団から潜水艇に乗らないかと誘われ、即座に断ったら爾来財団から冷たくされたというたいへん興味ぶかい逸話を細野晴臣が披露している。

Tuesday, July 4

『みすず』7月号(みすず書房)が届く。夕食、鶏肉と茄子とピーマンのパスタ。「ヱビス プレミアムエール」を飲む。Apple製の耳からうどん状態を離れて、ワイヤレスイヤホンを新調する。機能面というより見た目のデザインで選んだのはaudio-technica製の「ATH-SQ1TW2」。色はフォレストグリーン。

Wednesday, July 5

夕食、鶏肉と小葱を添えた温かいうどん。「キリンラガービール」を飲む。

Thursday, July 6

松尾潔がスマイルカンパニー契約解除をめぐる騒動について書いているが、出来事の推移と自身の言い分が適切に記された読ませる文章表現に感心する。それにしても松尾潔の周到すぎる言明に対して、山下達郎はどのように反応するのだろう。週末の「サンデーソングブック」(TOKYO FM)では一層のこと開き直って、棚からひとつかみでジャニーズ特集もしくは松尾潔特集をやってほしい。夕食、茹で卵とトマトを添えた鯖缶の炒飯。「キリンラガービール」を飲む。東京大学出版会のPR誌『UP』が目録とともに届く。山口晃の連載「すゞしろ日記」を読んで、ミヅマアートギャラリーが訴えられていることを知る。インターネットで検索して確認すると『美術手帖』の先月中頃の記事に辿りついて、愛☆まどんなが販売委託契約違反を主張してミヅマアートギャラリーに対して民事訴訟を起こしているとのこと。山口晃は原告側を支持。山口晃もミヅマ所属なのでギャラリーの受付にはいつも『UP』が置いてあるが、今号も排除せずに置いてあるのか気になるところ。

Friday, July 7

蒸し暑い。午後は有給休暇を取得し、山手線で恵比寿駅下車。目黒三田通り沿いにある「wellk」にて午餐。恵比寿駅から上野駅まで移動して東京都美術館に向かう。「マティス展 Henri Matisse:The Path to Color」を鑑賞。展示室の2階だけ写真撮影可能という謎ルールだったが、カシャカシャ五月蝿いので撮影禁止が望ましい。図録を買う。山手線と総武線を乗り継いで信濃町駅まで。「明治記念館」を訪れて「ビアテラス鶺鴒」にて夕餉。夕暮れ時の庭園を眺めながら麦酒を飲む。料理と飲み物の値段がやたらに高い点を除けばたいへん心地よい空間である。

Saturday, July 8

曇天。蒸し暑い。朝食後に洗濯を済ませてから、自転車に乗って外出。目黒の「Factory & Labo 神乃珈琲」に立ち寄って休憩。クロックムッシュとアイスコーヒー。店員の人が声を張り上げて番号札を読みあげている光景はちょっとドトールっぽいなと思ったが、調べたら経営母体はドトールだった。ひきつづき自転車にのって中目黒方面へ。和菓子を買うために「菓匠 雅庵」に寄ってから、「tokyobike」で先延ばしにし続けていた自転車の点検を依頼する。自転車は預かりなのでこの先は徒歩移動。「TRASPARENTE」でパンを買って、「&SPIRITS」でスウェーデン産の蒸留酒を買う。中目黒駅前の「SoupStockTokyo」で昼食を摂ってから、東横線と目黒線を乗り継いで奥沢駅まで。「atelier Loulou」でクッキー缶を買って「OKUSAWA FACTORY」で珈琲豆を買う。田園調布駅前の「Precce」で食料品を買って帰途に就く。部屋の掃除とアイロンがけと常備菜づくりと台所の掃除。夕食は「御鮓所 醍醐」の大阪寿司。「キリンラガービール」を飲む。

Sunday, November 9

朝食、グリーンリーフとトマトと紫玉葱とベーコンのサラダ、半熟卵、バゲット、ヨーグルト、珈琲。洗濯と掃除ののち「菓匠 雅庵」のわらび餅と珈琲で休憩。昼食、かぶの葉ととうもろこしのパスタ。映画鑑賞。『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(ヴィム・ヴェンダース/監督、1999年)を見る。「菓匠 雅庵」のどら焼きと珈琲のおやつをお供に、山下達郎の「サンデーソングブック」(TOKYO FM)を聴く。番組の途中でいま話題の騒動について延々と語っていたが、要領を得ない高齢者の談話のようでたいへん興味ぶかく拝聴する。「性加害は許されることではない」ことと「ジャニー喜多川の日本芸能界における貢献は偉大なものがある」ことは両立すると云わんとしていたようだが、お爺ちゃんそんなことはみんなわかってますよ、と声をかけてあげたくなる。ジャニー喜多川という巨大な影響力をもった人物の過去の所業に関して、今後のためにもきちんと清算しておいたほうがよいのではないかという所説に対し、山下達郎は何も云っていないに等しい。最後には嫌なら私の音楽を聴かなければよいと受けとれる趣旨の発言をしていたが、この問題は「そういう問題ではない」はずである。もっともジャニーズ事務所の対応が杜撰であることから生じたもらい事故のような側面もあるので、山下達郎が批判の十字砲火を浴びてこの話題が収束してしまったらまったく意味がない。読書。田中純『アビ・ヴァールブルク 記憶の迷宮』(青土社)を最後まで。夕食、白米、かぶと絹ごし豆腐とわかめの味噌汁、鶏の唐揚げ、キャベツの千切り、トマト、レモン。「プレミアムモルツ」を飲む。