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Thursday, February 23


自転車で出かける。西小山のGLOBE COFFEEにて珈琲豆を買い、夫はアイスカフェオレをテイクアウト。冷たいものが飲みたくなるぽかぽか陽気。中原街道沿いのキリンストアで蚤の市をやっているというのでのぞく。いくつかの備品に「これは売り物ではなくて備品です すみません」という内容のメモがぺたぺたと貼られていたのだが、その貼られていた紙が、なんと、のるるんのメモ用紙だった。夫がすぐに気づいて静かにフィーバーしていた。店主さん、もしかしたらのるるん好きなのかもしれない。そういえばお店のキリンのキャラクターも可愛いし、もしかするとキャラ好きなのかもしれない。洗足池公園まで走って、自転車を押しながらつれづれ散歩。梅が咲き誇っていて、そぞろ歩いている人も多く、傾きかけた陽の光が池の水面にキラキラ反射して、とても気持ちが和んだ。

Saturday, February 25


暖かい朝。迷ったすえ、真冬のコートは選ばずに少し薄手のコートで出かける。もうすぐ長期休館してしまうBunkamura ザ・ミュージアムで「マリー・ローランサンとモード」を観る。わたしはマリー・ローランサンの絵が本当に好きだ。わたし自身そこまで少女趣味なタイプではないと思うのだけど、彼女の絵が醸し出す雰囲気と、スモーキーかつ鮮やかな色づかいにはうっとりしてしまう。これまでコツコツ集めてきたマリー・ローランサンの絵のポストカードをときどき取り出しては眺めていたので、久しぶりに本物の作品を観て、筆づかいなども間近に見ることができて、大変嬉しかった。

青山まで歩く。青山ブックセンターで書籍・雑誌あわせて5冊買う。フランセ表参道本店のカフェにて、パニエと紅茶でひとやすみ。この大好きな場所に来るのは実に3年ぶりで、わたしは2020年1月の日記に「今年もここでたくさんひとやすみしたい」と書いたのだった。それからコロナが始まって、その願いは打ち砕かれた。

その後、ギャラリーをめぐる。agnès b. galerie boutiqueで「「elective affinities」展 Part I」を、Akio Nagasawa Gallery Aoyamaで「大橋英児 Roadside Lights」を、エスパス ルイ・ヴィトン東京で「ヴォルフガング・ティルマンス Moments of life」を、GYRE GALLERYで「石川直樹 ダウラギリ、カンチェンジュンガ、マナスル」を観る。歩いているうちに、どんどんどんどん寒くなり、厚手のコートを着てこなかったことを後悔した。そして原宿駅前の交差点で信号待ちをしていた時、空から霙が落ちてきて、周囲にいた人々から小さく驚きの声があがった。

家に戻って、夜は、ローストチキン、ルッコラのソテー、スモークサーモン、芽キャベツのソテー、バゲット、白ワイン。YouTubeで「山田五郎オトナの教養講座」を観る。今回のテーマはリヒャルト・ゲルストル。エゴン・シーレ展で大きく取り上げられていた画家だ。続けて浅田彰と菊地成孔のゴダールをめぐる対談音源を聴く(今さらこの音源の存在を知ったので)。