Friday, February 10
朝、チラチラ雪が舞い始め、これはもしかすると積もってしまうかもしれないと予想する。けっこう寒い。わたしがけっこう寒いと思うのだからだいぶ寒いのではないか。仕事をしながらたびたび窓の外をチェックするも、雪は舞い続けているものの全然積もらない。あれれ? 午前中、東京23区に大雪警報が出されたが、午後には解除され、注意報に戻った。というかもう雪はやんで雨になってしまった。わたしの予想は外れた。
Saturday, February 11
今日はとても暖かい。『みすず』の読書アンケート特集を読む。『オープニング・ナイト』(ジョン・カサヴェテス監督、1978年、アメリカ)を観る。いや〜〜カサヴェテスは本当にいいですねえ。老いの恐怖に囚われたプッツン女優が舞台前にスタッフと共演者を振り回す話なのだが、「で?!」という内容をここまで映画として観客を釘付けにするのがすごい。顔のアップが多いからか、カサヴェテスの映画を観るといささか酔ってしまうような感覚がある。泥酔したジーナ・ローランズを見て、一番最後に泥酔したのはいつだったっけ、と思い出してしまう。きっと2007年か2008年、赤坂見附にて。翌日まさに地獄をみて使いものにならなかった。
夜は、ビーフシチュー、ほうれん草とトマトのソテー、農民パン、アンバーワイン。ワインはグルジアのもの。食べながらYouTubeで「山田五郎オトナの教養講座」を視聴すると、今回取り上げられたのはわたしの大好きなウジェーヌ・ブーダンだった。ブーダンは海景画家と呼ばれているけれど実は海ではなく空景画家であるということ、筆触分割を用いたパイオニアであること、モネに影響を与えた印象派画家の先駆けと呼ばれるオランダの画家ヨハン・ヨンキントの存在(この画家まったく知らなかった)について、「エトルタの断崖」を描いた画家(ヨンキント、クールベ、ブーダン、モネ)の作風比べ、などなど学ぶところが多々あった。素晴らしい番組だ。