Monday, March 20
桜の花が咲きはじめてきたものの今週末に向けての東京地方の天気予報は嫌がらせのような下り坂。朝から晩まで終日仕事に追われて残業。夕食は五反田の「おにやんま」にて鶏天と竹輪天を添えた温かいうどん。読書。高津春繁『ギリシア・ローマの文学』(講談社学術文庫)を途中まで。睡眠時刻前に「キリンクラシックラガー」を飲みながらラジオ番組を聴く。ブライアン・ウィルソン特集の「宮治淳一のラジオ名盤アワー」(ラジオ日本)。本棚から抜いた宮本隆司『九龍城砦』(平凡社)に目をとおしてから就寝。
Tuesday, March 21
休日。曇天。洗濯。目玉焼き、ベーコン、サニーレタスとトマトのサラダ、ミルクブレッドとクリームチーズとブルーベリージャム、ヨーグルト、珈琲、という定型化した献立の朝食ののち、出かける時刻までの合間にレコードと読書。カール・リヒター指揮のバッハ演奏を聴いて、鈴村和成『ヴェネツィアでプルーストを読む』(集英社)を読む。どちらも池袋にかつてあった古書店「八勝堂書店」で購入したもの。外出。田園調布駅の附近にて東急線キャラクター「のるるん」の着ぐるみを見物してから東横線に乗って渋谷駅まで向かう。渋谷スクランブルスクエアの「紀ノ國屋」でお茶と調味料を買って、渋谷ヒカリエの「pâtisserie Sadaharu AOKI paris」で焼き菓子を買う。渋谷を離れて副都心線で新宿三丁目駅に移動し、「伊勢丹新宿本店」の地下食料品売場で「大徳寺さいき家」の黒毛和牛ローストビーフちらしを買う。久方ぶりに訪れた「伊勢丹新宿本店」の食料品売場はコロナ禍前の賑わいに外見上は戻っているように映る。お弁当を抱えて新宿御苑に向かう。新宿門が大変な人だかりで入園まで時間がかかりそうだったので、大木戸門まで歩く。過去の記録を遡って確認すると新宿御苑を訪れたのは「緩みの三連休」でお馴染みの2020年3月20日以来で、そんなに長期間来ていなかったのかと吃驚する3年ぶりの訪問。3年前は無料開園日だったのだが本日は事前予約制を敷いていてパンデミック以前以後の移ろいを感じる。桜はまだ満開には程遠いだろうと思って来てみたら結構咲きはじめている。花見。新宿御苑の園内をぐるっと一周してから「新宿マルイ」の2階の「スターバックス」にてアイスムースフォームラテを飲んで休憩。「紀伊國屋書店」に立ち寄り7冊購入してから帰途に就く。自宅に戻って常備菜づくり。夕食、白米、麻婆豆腐(豚挽肉、豆腐、小葱、長葱)、わかめとほうれん草と卵の中華風スープ、蒸し人参とマヨネーズ。「キリンクラシックラガー」を飲む。
Wednesday, March 22
朝の読書。読みさしの鈴村和成『ヴェネツィアでプルーストを読む』(集英社)を最後まで。気温が急上昇で桜は乱れ咲き。残業ののち帰宅。夕食、ピーマンと玉葱と鯖缶の炒飯、長葱と卵のスープ。「ヱビスビール」を飲む。読書。高津春繁『ギリシア・ローマの文学』(講談社学術文庫)を読む。先週末に新宿の「紀伊國屋書店」で手に入れた『国書刊行会50年の歩み 国書刊行会創業50周年記念小冊子』が充実の内容で面白く読む。国書刊行会は採算度外視で出版事業をおこなっているのではとの外野の声に対して、そんなことはなく結構シビアに計算している話を複数人が語っているのだが、本冊子こそ無料で配布するのではなく500円くらいで販売したほうがよいのではと余計なことを思ってしまうほど抜群に愉しい一冊。
Thursday, March 23
朝の読書。『国書刊行会50年の歩み』のつづき。二階堂奥歯と樽本周馬が同期入社だと知る。夕食、最寄りの「東急ストア」で購入した寿司と茶碗蒸し。「マルエフ」を飲む。『ちくま』4月号(ちくま書房)を読む。
Friday, March 24
曇りのち雨。読書。大江健三郎『大江健三郎 作家自身を語る』(尾崎真理子/聞き手・構成、新潮文庫)を読む。
ただ私の日本語の読みにくさをいう人には、それは日本語の文章の特性にも関係があるといいたい。フランス語はもちろんのこと英語でも、ある文章の文体を作ってから、そこにドンドン書き加えて文体を持ちこたえさせることは不可能です。ところが日本語の文章は、そこにどんなに書き込んでも、ある文体になるものなんです。どんなに形容詞、挿入句を加えても、そのように自由に加えていける点が実は問題で、だいぶ永い間私は誤解していました。小説は哲学の本じゃないんだから、ある程度書き込んだものを短くしていく、そうして正確にしてくということをやってゆくべきだったと今は思いますけれど……もう遅いですが(笑)。
会社帰りに「QBハウス」で髪を切る。夕食、ビーフストロガノフ、フランスの赤ワイン。YouTubeで「哲学の劇場」の新刊案内を視聴する。
Saturday, March 25
春の嵐で雨模様。窓の外は終日自宅に引き籠もりたい天候だが冷蔵庫のなかが食材不足なので傘をさして近所のスーパーマーケットまで。「pâtisserie Sadaharu AOKI paris」の焼き菓子と「Jubilee Coffee and Roaster」の珈琲と読書。大江健三郎『大江健三郎 作家自身を語る』(尾崎真理子/聞き手・構成、新潮文庫)を最後まで。昼食は鶏肉と小葱を添えた塩ラーメン。午後も読書。辻佐保子『辻邦生のために』(中公文庫)を読む。夕方、「神戸・六甲ビール醸造所 SAISON」を飲みながら映画鑑賞。ピーター・フォークとジーナ・ローランズが夫婦を演じる『こわれゆく女』(ジョン・カサヴェテス/監督、1974年)を見る。徐々にジーナ・ローランズがおかしくなってゆく邦題のとおり「こわれゆく」展開だと記憶していたのだが、久しぶりに再見してみたら最初からこわれていた。常備菜づくり。夕食、蛍烏賊とかぶの葉のパスタ、蛸とチーズとサニーレタスのオリーブオイルサラダ、グルジアのオレンジワイン。
Sunday, March 26
雨。部屋の掃除。朝食、目玉焼き、ソーセージとマヨネーズソース、ベビーリーフとトマトと紫玉葱のサラダ、ミルクブレッドとクリームチーズとブルーベリージャム、ヨーグルト、珈琲。きのうと同じく焼き菓子と珈琲と読書。岡﨑乾二郎『絵画の素 TOPICA PICTUS』(岩波書店)を読む。昼食はインド料理店「アクバル」監修のチキンカレー。『フェイシズ』(ジョン・カサヴェテス/監督、1968年)を見てから、秋冬のパリコレクションの映像を三本視聴。「Dries Van Noten」「Mame Kurogouchi」「Chloé」を見る。ランウェイは完全にパンデミック以前に戻っている様子が窺える。COVID-19蔓延中には各ブランドは凝った映像をつくっていたりしたが、やはりコレクションは観客が傍にいるなかをモデルが服を着て歩くというシンプルな形式がいちばんよいと思う。夕方、読書。フリードリヒ・グルダ『俺の人生まるごとスキャンダル グルダは語る』(田辺秀樹/訳、ちくま学芸文庫)。なぜいまグルダなのかどうして学芸文庫なのか不明点があるものの、ともかく内容は面白く読む。夕食、ほうれん草と牛豚合挽肉の蒸し餃子、長葱とわかめと卵の中華風スープ。「キリンクラシックラガー」を飲む。夜、ラジオを聴きながら『メトロミニッツ ローカリズム』4月号(スターツ出版)を読む。