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Monday, February 6

雑誌『BRUTUS』(マガジンハウス)の洋食特集「温もる、洋食。」を読んだのに併せて自宅の料理本の棚から『FOOD DICTIONARY 洋食』(枻出版社)を手にとる。洋食は美味しくて愉しいが如何せん料理の値段が高い。手間暇となにより調理技術がいるので洋食屋の価格設定は不当ではないとは思うが、それならばこれらの御馳走を台所で再現しようと意を決しても手間暇となにより調理技術がいるので難易度が高い。会社から帰宅すると郵便受けに『みすず』(みすず書房)の「読書アンケート」号が届いている。定期購読しているのに毎号届くのが遅いという謎の仕打ちを受けてきたが、『みすず』休刊とともにその理不尽も終焉を迎える。夕食、中華丼(豚肉、白菜、人参、うずらの卵、さやえんどう、長葱)、豆腐とわかめのお吸いもの。「サッポロラガービール」を飲む。

Tuesday, February 7

読書。柴田三千雄『フランス革命』(岩波現代文庫)を読む。『みすず』(みすず書房)の「読書アンケート」を最後まで。「読書アンケート」は今後「なんらかの形で継続する予定です」と編集後記にあるが、主要な読者層は中高年から高齢者が大半だと推察され、WEB媒体にしたら誰も読まなくなると思うので紙の冊子として刊行したほうがよい。夕食、鶏肉と小葱を添えた温かい素麺。「プレミアムモルツ」を飲む。

Wednesday, February 8

読書。野村啓介『ナポレオン四代 二人のフランス皇帝と悲運の後継者たち』(中公新書)を読み返す。夕食、かぶの葉とベーコンのペペロンチーノ。「プレミアムモルツ」を飲む。

Thursday, February 9

読書。福井憲彦『興亡の世界史 近代ヨーロッパの覇権』(講談社学術文庫)を再読する。夕食、白米、かぶの葉としめじの味噌汁、ぶり大根、胡瓜の糠漬け。「マルエフ」を飲む。新型コロナウイルスの流行などもはや枢要な社会的課題ではないにもかかわらず、たかだか数パーセントの有意性を根拠にマスクの着脱をめぐって侃侃諤諤と議論している光景は、馬鹿馬鹿しくてついていけない。

Friday, February 10

バート・バカラック死去の報せ。東京でも大雪の警報がでていたようだが、都内の移動する範囲内ではただの雨で終わる。日本銀行の新総裁として植田和男を起用するとの報道。かつて植田和男『ゼロ金利との闘い 日銀の金融政策を総括する』(日本経済新聞社)を読んだ記録はあるがその内容の記憶はなし。夕食、茹で卵とブロッコリーと辣韮を添えた「五島軒」のカレー。「プレミアムモルツ」を飲む。将棋王将戦の第4局は羽生善治の完勝。藤井聡太に誤算があったようだがしかし藤井聡太が惨敗するとは。読書。『失われた時を求めて』再訪。マルセル・プルースト『失われた時を求めて 2 スワン家のほうへⅡ』(吉川一義/訳、岩波文庫)にとり掛かる。よくぞこれほど周密にだらだら書けるなと感心する。

Saturday, February 11

晴れ。朝食、目玉焼き、ベーコン、グリーンリーフとトマトと紫玉葱のサラダ、パンドミとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。近所のスーパーマーケットで買いもの。昼食、生卵としらすと小葱を添えた鮪のたたき丼、ほうれん草の味噌汁、貝の磯和え、焙じ茶。「函館洋菓子スナッフルス」の焼き菓子と珈琲をお供に読書。日本史の復習として『詳説日本史研究』(山川出版社)を読む。原始・古代から中世まで。夕方、映画鑑賞。『オープニング・ナイト』(ジョン・カサヴェテス/監督、1977年、アメリカ)を見ながら「ギネス」を飲む。プッツン女優の物語。夕食、ビーフシチュー、ほうれん草とトマトのソテー、「bricolage bread & co.」の農民パン、グルジアのオレンジワイン。

Sunday, February 12

日の出の時間が徐々に早まっているが午前6時前の朝食の時間帯はまだ昏い。献立はきのうと同じ。珈琲と読書。マルセル・プルースト『失われた時を求めて 2 スワン家のほうへⅡ』(吉川一義/訳、岩波文庫)を最後まで。昼食、鶏肉と生卵と小葱をのせた温かいうどん。午後は自転車に乗って久が原まで。「秋庭商店」でワインを買って「La splendeur」でケーキを買う。買うまでの決心には届かないものの読んでおきたい本が何冊かあったので図書館に向かう。今年はじめての図書館訪問。帰宅後、ケーキと珈琲と読書。『詳説日本史研究』(山川出版社)のつづきで、近世から近代・現代までを読む。本書を最初から最後まで通読して全体像を把握し、あとはゆっくり何度も繰り返し読んで身につけていけば大学入試のための受験勉強としては完了であると、高校生の頃に気づくべきことを今更思い至る。夕方「ギネス」を飲む。夕食、茄子のラザニア、きのことベビースピナッチのサラダ、山梨の赤ワイン。