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Monday, January 9

祝日。午前4時45分起床。朝食後に洗濯を済ませてから自転車に乗って外出。「Bütz SANDWICH Petit」でサンドウィッチを買って、「ブランジェ浅野屋」でパンドミを買って、「成城石井」と「東急ストア」で食材と調味料を買う。大半の店舗が開店時刻を迎える前の午前9時すぎの自由が丘は、休日であってもまだ閑散としている。自宅に戻って映画鑑賞。「ザ・シネマメンバーズ」で『メリー・ゴー・ラウンド』(ジャック・リヴェット/監督、1981年、フランス)を見る。珈琲を飲みながら宮治淳一がゲストの「山下達郎のサンデー・ソングブック」(TOKYO FM)を聴く。夕刻、エレーヌ・グリモーのピアノ演奏を流しながら、中井久夫『時のしずく』(みすず書房)を読む。藤井聡太に羽生善治が挑む将棋の王将戦七番勝負第一局の棋譜を確認。藤井聡太の完勝で決着していた。全盛期の羽生善治がそうだったように現在の藤井聡太はほぼ間違えないし、全盛期の羽生善治がそうだったように現在の藤井聡太は敗ける雰囲気が皆無である。夕食、牛豚合挽肉と大蒜と生姜と小葱の蒸し餃子、白菜と卵の中華風スープ。「琥珀エビス」を飲む。夜、藤原ヒロシ「JUN THE CULTURE」(J-WAVE)の特番を聴く。藤原ヒロシが最近凝っているらしい二つの楽曲を組み合わせる奇怪なリミックスが大量に流れる。

Tuesday, January 10

北風が強く吹いて寒い。読書。由良君美『椿説泰西浪曼派文学談義』(平凡社ライブラリー)を読む。夕食、チキンピラフ(鶏肉、人参、玉葱)、「無印良品」のポルチーニクリームのポタージュ。「プレミアム・モルツ」を飲む。

Wednesday, January 11

読書。由良君美『椿説泰西浪曼派文学談義』(平凡社ライブラリー)を最後まで。旧来のアカデミズムに喧嘩を売る所作が有効性をもち得た時代の書物をしみじみと読む。「宮治淳一のラジオ名盤アワー」(ラジオ日本)を聴きながら夕食。油揚げと小葱とわかめを添えた温かいうどん。「琥珀ヱビス」を飲む。

Thursday, January 12

読書。高階秀爾『ピカソ 剽窃の論理』(ちくま学芸文庫)を読み返す。夕食、白菜とベーコンのパスタ。「琥珀ヱビス」を飲む。夜、映画鑑賞。ジャン=リュック・ゴダールの遺作となった『イメージの本』(2018年、フランス・スイス)を見る。

Friday, January 13

残業。遅い夕食は、馬鈴薯と人参と玉葱とソーセージのポトフ、バゲット。「Mikkeller」のペールエールを飲む。

Saturday, January 14

早朝午前5時から9時前まで労働。雨。遅めの朝食、目玉焼き、ハム、サニーレタスとホワイトセロリとトマトと紫玉葱のサラダ、パンドミとクリームチーズとブルーベリージャム、ヨーグルト、珈琲。アイロンがけ。「AUDRY」の焼き菓子と珈琲とともに、澤部渡「NICE POP RADIO」(α-STATION)、ピーター・バラカン「ウィークエンドサンシャイン」(NHKFM)を聴く。昼食はお汁粉。映画鑑賞。『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』(ジョン・カサヴェテス/監督、1976年)を見る。曇天の中、近所のスーパーマーケットで買いもの。「ギネス」を飲む。夕食、鶏肉と白菜と春菊と長葱と豆腐の鍋、卵雑炊、南瓜の煮物、胡瓜の糠漬け。「黒松剣菱」の熱燗を飲む。YouTubeで「山田五郎オトナの教養講座」のジョルジュ・ビゴーの回を視聴。

Sunday, January 15

高橋幸宏の訃報を知る。その佇まいが好きだった。朝食後、読書。苺のシュークリームと珈琲。「イノダコーヒ」の珈琲豆。ゴンチチ「世界の快適音楽セレクション」(NHKFM)を聴く。読み止しの阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男 伝説とその世界』(ちくま文庫)を最後まで。そのむかし西洋中世社会史における高名な本研究を図書館で借りて読んだとき、印象ぶかったのはハーメルンへの行き方を詳細に説明するつぎのくだりで、1974年刊行の単行本から文庫化にあたり改訂や注釈が施されているかと思ったらそのまま残されてあった。

ハーメルンへ行くにはいろいろな行き方があるが、現在ならデュッセルドルフ駅を午前9時19分に急行で出発し、12時24分にアルテンベケンで下車、そこで20分ほどまってハノーヴァー行きの列車に乗りかえると、13時35分にハーメルンに到着する。(p.51)

流石に現在の時刻表とは違うだろうと思ってGoogle Mapで行程を調べてみたら、別ルートが存在して3時間程で到着する。しかし上記とおなじ道程もあり、所要時間は1時間くらい短くなる程度だった。このまま残してよいのかもしれない。訃報を受けておそらく本日多くの人が聴いているだろう「高橋ユキヒロ」名義のアルバム「サラヴァ!」を聴く。昼食、ルッコラと紫玉葱とミニトマトを添えたラムキーマカレー。映画鑑賞。『アメリカの影』(ジョン・カサヴェテス/監督、1959年、アメリカ)を見る。午後も読書。エヴァ・ホフマン『シュテットル ポーランド・ユダヤ人の世界』(小原雅俊/訳、みすず書房)、いしいひさいち『わたしはネコである殺人事件』(講談社)を読む。「ギネス」を飲む。ピーター・バラカンの「Barakan Beat」(InterFM)を聴いていると結構いい加減な人であることがわかるが、年齢を重ねても元気そうなのは「いい加減さ」が有効に働いている気もして、高橋幸宏の神経質ぶりを窺わせるエピソードのいくつかを思う。夕食、豚バラの赤ワイン煮込み(豚バラ肉、人参、玉葱、マッシュルーム)、グリーンサラダ(サニーレタス、トマト、茹で卵、ツナ、紫玉葱、かいわれ)、京都の「仔鹿」で買ったクロアチアの赤ワインを飲む。