Monday, March 7
基本的には毎日オフィスに出社しているのだが、武田/モデルナ社の新型コロナワクチンの副反応が想像以上に酷く、微熱と倦怠感が収束しないので本日は急遽在宅勤務に変更する。ワクチンに関して推進派ではあるものの、この劇薬のようなワクチンはもう御免であるとの言い分もわからなくはない、という程に身体的なつらさがある。微熱がつづくので、昼休みの時間に近所のドラッグストアまでロキソニンを買いにいく。夕食、中華風おこわ(焼豚、人参、筍、長葱)、絹ごし豆腐とほうれん草の味噌汁、大根と柚子の漬物、焙じ茶。在宅勤務で通勤時間がないと本を読むタイミングを見失う。ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』(丸谷才一、永川玲二、高松雄一/訳、集英社文庫)の2巻目を数ページ読み進める。夜、映画鑑賞。『軽蔑』(ジャン=リュック・ゴダール/監督、1963年)を久方ぶりに見る。ほぼ全編記憶から抜けていたが、ジャック・パランスがフィルム缶を蹴っ飛ばしたりぶん投げたりするシーンだけはよくおぼえていた。
Tuesday, March 8
ワクチンの影響か、微熱は収束するも頭痛はつづく。読書。バーバラ・W.タックマン『八月の砲声』(山室まりや/訳、ちくま学芸文庫)を読みはじめる。
その後大事件といったものはもちあがらず、1908年と9年、ヨーロッパの人たちは、楽しく“満ちたりた思いの午後”を味わった。世情もいたって平穏だった。1910年も平和で繁栄がつづき、モロッコの二度目の危機やバルカン戦争もまだ起きていなかった。英国のジャーナリスト、ノーマン・エンジェル(1933年にノーベル平和賞をもらった)は、新著『大いなる幻想』を出版したばかりだった。この本でエンジェルは、戦争はいまや実行不可能になったことを説き明かした。豊富に例を引用し、反論の余地のない論陣を張って、現在のように財政、経済の面で各国が相互に依存しあっている実情では、戦争に勝った国も敗れた国と同じように苦しい目にあう。したがって戦争は今では割の合わないものになった。どんな国も戦争を起こすようなバカなまねはしたくないはずだというのがその論旨。
残業。夕食は「千房」の冷凍お好み焼きとビール。
Wednesday, March 9
モデルナアーム。『UP』3月号(東京大学出版会)を読む。田中純の連載「イメージの記憶」が最終回。夕食、白米、天麩羅(舞茸、人参と玉葱のかき揚げ)、大根おろし、鶏肉と人参とほうれん草の味噌汁、大根と柚子の漬物、ビール、焙じ茶。
Thursday, March 10
読書。バーバラ・W.タックマン『八月の砲声』(山室まりや/訳、ちくま学芸文庫)の上巻を最後まで。映画。『デッドライン U.S.A』(リチャード・ブルックス/監督、1952年)を見る。夕食、ハムとパイナップルのソテー、グリーンサラダ(ベビースピナッチ、しらす、紫キャベツ、紫玉葱、きゅうり)、ビール。小林麻耶の元配偶者による離婚報告のブログが句読点なしの長文で書かれてあると知って、それは蓮實文体で書いてあるということなのかと確認しにいってみたら、そういう話ではなかった。
Friday, March 11
多忙かつ残業で疲弊。夕食、焼きトマトの挽き肉カレー、紫キャベツのポリヤル、ビール。
Saturday, March 12
春の陽気。朝食、目玉焼き、ソーセージと玉葱のグリル、ベビースピナッチとトマトのサラダ、バゲットとレバーペースト、ヨーグルト、珈琲。アイロンがけと靴磨きと掃除。外出。電車を乗り継いで初台駅まで。東京オペラシティアートギャラリーで「ミケル・バルセロ展」を見学。このスペイン・マジョルカ島生まれの画家についてあまりよく知らずに赴くも、展示作品を興味ぶかく見る。小林康夫がミケル・バルセロについて一冊本を書いていたことを知る。京王新線で新宿駅まで移動して「ルミネ新宿」に寄り道。「Attaché d’IDÉE」で収納用の紙袋とバブーシュを買う。山手線で五反田駅に移動。五反田は風俗店が立ち並ぶ雑然とした駅前から少し歩くと突如瀟洒な住宅街が現れる。「Franklin Avenue」をひさびさに訪れて、遅めの昼食兼早めの夕食。アボカドのハンバーガー、フライドポテト、グリーンサラダ、カールスバーグ。一旦帰宅してから近所のスーパーマーケットまで買いものに出かける。夜、常備菜づくり。蛸のブルスケッタと白ワインの軽食とともに、山田五郎のYouTube番組を見る。
Sunday, March 13
朝食、目玉焼き、ベビーリーフとトマトとベーコンのサラダ、豆乳パンとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。洗濯と掃除。午前中は自転車に乗って田園調布から九品仏あたりを彷徨く。田園調布ではスーパーマーケットの「Precce」、デリカテッセンの「Metzgerei SASAKI」にて、九品仏ではベーカリーの「Comme’N」、洋菓子の「INFINI」にて買いもの。九品仏の商店街に「成城石井」がオープンするらしい。あと珈琲と焼き菓子の店の開店告知も見かける。「Comme’N」で買ったパンを食べながら映画鑑賞。『コレクションする女』(エリック・ロメール/監督、1967年)を見る。再見だがほとんどのショットをおぼえていない。映画のあとは珈琲を淹れて、「INFINI」で買ったロールケーキとともにお茶の時間。週末があっという間に暮れてゆく。ピーター・ドイグの図録を眺めたり、『MONOCLE』3月号に目をとおしたり。夕食、チキンマカロニグラタン(鶏肉、マカロニ、ほうれん草、玉葱)、「Metzgerei SASAKI」で買った紫キャベツのマリネとラタトゥユ、ヴェデット。