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Monday, January 24

悪い意味での生真面目さを存分に発揮している企業に勤めているものだから、現在の保健所の指導であれば新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者には絶対にならないであろう人物に対しても用心して警告を出してくる。めぐりめぐってその縄に掛かり、半ば強制的にPCR検査を受ける羽目に陥る。屋上屋を架すだけだと思うが。帰り際に唾液によるPCR検査キットを受け取る。貰った検査キットについてインターネットで調べると結構な高額であることを知り驚く。夕食、小葱と生卵をのせた醤油ラーメン、麦酒。『ちくま』2月号(筑摩書房)を読む。

Tuesday, January 25

PCRの検査結果が出るまで出社できないので終日在宅勤務。PCR検査キットを郵送するために郵便局に持参すると、それなりに厳格なガイドラインがあるらしくいろいろ質問される。夕食、パプリカチリソース味の鯖缶と玉葱の洋風チャーハン、麦酒。ふと思いたって昨日からトーマス・マン『魔の山』(関泰祐、望月市恵/訳、岩波文庫)を読み直す。古典再訪。

Wednesday, January 26

PCRの検査結果は当然のごとく陰性。意図せずして東京都の陽性率押さえ込みに微力ながら貢献する。『MONOCLE』2月号が届く。夕食は「千房」の冷凍お好み焼きと麦酒。『魔の山』の上巻を読み終える。

Thursday, January 27

出勤。読書は『魔の山』。夕食は「sakana bacca」のばらちらし、油揚げと絹ごし豆腐の味噌汁、大根と柚子の漬物、麦酒、焙じ茶。本日届いた『週間読書人』(読書人)を読む。

Friday, January 28

読書。『魔の山』の下巻を読了。新潮文庫で読んだ初読時の記憶はもはや曖昧で、2018年1月に岩波文庫で再読したときもさして惹かれるものはなかったのだが、このたびはとてもおもしろく読んだ。いま古典作品を翫味できる局面が訪れているのかもしれない。夜、残業。夕食を抜く。

Saturday, January 29

朝食を摂り洗濯と部屋の掃除を済ませてから、珈琲と読書。本棚からペーター・ツムトア『建築を考える』(鈴木仁子/訳、みすず書房)を抜き取る。自転車に乗って池上駅周辺まで。「etomo池上」で買いもの。「りんごとバター。」で洋菓子、「サンジェルマン」でバゲット、「スターバックス」で珈琲豆、「東急ストア」で食料品を買う。帰り道の途中で近所の花屋に立ち寄る。昼食、鰻丼、わかめと絹ごし豆腐の味噌汁、大根と柚子の漬物、焙じ茶。午後も読書。『アニエス・ヴァルダ 愛と記憶のシネアスト』(金子遊、若林良、吉田悠樹彦/編、neoneo編集室)を読む。午後三時、近所の歯医者に赴く。歯と歯の隙間をちゃんと磨けていないとダメ出しを受ける。帰宅後ふたたび読書。おやつとして「わかさいも」と珈琲。夕餉、蛸とレバーペーストとオニオンマヨネーズのブルスケッタ、サニーレタスとホワイトセロリと生ハムのサラダ、玉葱のバターコンソメスープ、赤ワイン。

Sunday, January 30

朝食、目玉焼き、ソーセージ、サニーレタスとホワイトセロリと紫玉葱とトマトのサラダ、トーストとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。常備菜づくりとアイロンがけを済ませてから昼まで読書。蒲鉾と生卵と小葱をのせた温かい蕎麦の昼食を挟んで午後も読書。終日読んでいたのはトーマス・ベルンハルト『消去』(池田信雄/訳、みすず書房)。日暮れ前に読み終える。幸いなことにいま長編小説を読むのがまったく苦にならないので、書架からほかの小説も積んでおく。近所のスーパーマーケットで食料品の調達を済ませてから、夕食、手巻き寿司(めばち鮪、鰤、蛸、きゅうり)、絹ごし豆腐とわかめの味噌汁、麦酒、焙じ茶。