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Saturday, January 1

元旦。午前5時前に起床。ここ数日は目覚まし時計の鳴る前に寝醒める。花瓶の水を入れ替えて部屋の掃除を少し。ウィリー・ボスコフスキー指揮&ウィーン・フィルによる「ヨハン・シュトラウス・コンサート」の演奏をレコードで聴きながら年末に買った「丸山珈琲」の豆で珈琲を淹れる。快晴。御節(紅白なます、たつくり、うずらの卵とさやえんどう、鮭の昆布巻、蓮根と筍と人参と椎茸の筑前煮、結び蒟蒻、卵焼き、蒲鉾、黒豆とチョロギ、伊達巻、いくらの柚子釜、栗きんとん)、雑煮(鶏肉、蒲鉾、長葱、鳴門、紅白餅)、熱燗。毎年正月にしか口にしない日本酒は去年「AKOMEYA TOKYO」で買った純米大吟醸「神泉」。朝食後に近所の神社まで歩いて初詣。ロト6が当選して早期退職できることを切に祈願する。自宅に戻って読書とレコード。多和田葉子『百年の散歩』(新潮社)を読み、グレン・グールドの奏でる81年盤のバッハ「ゴルトベルク変奏曲」とブルーノ・ワルター指揮&コロンビア交響楽団のヨハン・シュトラウスの音楽を聞く。夕刻、映画鑑賞。『冬物語』(エリック・ロメール/監督、1992年)を見る。むかし見たときは恋愛映画として捉えたと記憶するが、見返してみたら信仰についての映画だった。夜、ラジオでダニエル・バレンボイム指揮による「ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート」を聴きながら午餐。ローストチキン、パテ・ド・カンパーニュ、チーズ、芽キャベツのオリーブオイル焼き、ベビーリーフトトマトと紫玉葱のサラダ、「馨和 KAGUA」の麦酒。

Sunday, January 2

ロキソニンとセルベールを飲む。頭痛薬と胃腸薬の飲み初め。朝食、卵とウインナーとキャベツとピーマンとトマトをスキレットで焼いたもの、パンドミとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。曇りのち晴れ。洗濯。エリック・ロメールについて言及している箇所を確認しようと蓮實重彦『随想』(新潮社)を書架から抜き取るも、そのまま全編を再読してしまう。『随想』は蓮實重彦の底意地の悪さが名人芸のような洗練されたかたちで表出されており、彼の書き物のなかでいちばん好きかもしれない。その蓮實重彦が菊地成孔との対談だったかで「好きではない」と言明していたビートルズの長尺ドキュメンタリーを見るため(だけ)に、「ディズニープラス」に加入する。3部構成となっている『ザ・ビートルズ:Get Back』(ピーター・ジャクソン/監督、2021年)のパート1を見終える。当時のビートルズのメンバーは26〜28歳なのだが、今日的な視点で眺めると、よく云えば大人びて、悪く云えば老け込んで見える。夜、豚肉と白菜と絹ごし豆腐の白だし鍋、卵雑炊、ほうじ茶。身体が怠く寒気がするのでルルアタックEXを飲む。