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Monday, July 12

週末から引きつづき最高気温30度超えの予報。Marisa Monte「Portas」を聴きながら朝食の準備。目玉焼き、サニーレタスとホワイトセロリとトマトのサラダ、パンドミとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、お弁当。本日から東京都は緊急事態宣言下であるが通勤電車の混み具合は先週とさして変わらず。しかしながら会社からの帰り道の途中にある居酒屋やビストロの様子を瞥見すると営業してはいるものの客は誰もいなくて、もしこれが東京の縮図であるならば、呆れるほどわかりやすくお上の命令に忠実だということになる。読書。小関隆『イギリス1960年代 ビートルズからサッチャーへ』(中公新書)を読む。本書でおもしろかったのは、副題にあるビートルズでもサッチャーでもなく、「モラリズムおばさん」と呼称されたメアリ・​ホワイトハウスについて解説しているくだり。夕食、レトルトのカレーとプレミアムモルツ。「女子のためのカレー」と銘打たれた、株式会社​キャニオンスパイスが製造してアイデアパッケージ株式会社が販売する「トマト味わうひよこ豆とチキンのキーマカレー」を食べる。女子のためのカレーとは。夜、映画鑑賞。『見知らぬ乗客』(アルフレッド・ヒッチコック/監督、1951年)を見る。

Tuesday, July 13

蒸し暑い。朝の音楽、H.E.R.「Back of My Mind」を聴く。朝食、目玉焼き、サニーレタスとホワイトセロリとトマトのサラダ、パンドミとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、職場にてお弁当を食べている最中、窓の外は沛然たる豪雨。読書。佐藤信之『鉄道と政治 政友会、自民党の利益誘導から地方の自立へ』(中公新書)を読む。著者のプロフィールを確認すると、「Yahoo! オフィシャルコメンテーター」という中公新書の読者層にはあまり響かなそうな肩書きが記載されている。夕食、白米、しめじとキャベツの味噌汁、鶏肉と赤パプリカとズッキーニと茄子と玉葱の甘酢炒め、プレミアムモルツ。

Wednesday, July 14

朝の音楽、Covey「Class Of Cardinal Sin」を聴く。朝食、目玉焼き、サニーレタスとほうれん草とトマトのサラダ、バタールとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、お弁当。夕食、アボカドとスモークサーモンと大葉のどんぶり、キャベツとピーマンと玉葱の味噌汁、プレミアムモルツ。読書。熊本史雄『幣原喜重郎 国際協調の外政家から占領期の首相へ』(中公新書)を読む。映画。『月曜日のユカ』(中平康/監督、1964年)を見る。

Thursday, July 15

クリスチャン・ボルタンスキー死去の報せを受けて、しばらく怠っていた訃報欄の確認をしてみたところ、金子隆一がくも膜下出血で亡くなっていたことを知って吃驚する。寺の位牌壇の下に収納されているという、お経で稼いだカネを注ぎ込んだ膨大な量の写真集 [1]はどうするのだろう。東京都写真美術館が引き取るのだろうか。朝の音楽、Cande y Paulo「Cande y Paulo」を聴く。朝食、目玉焼き、サニーレタスとホワイトセロリとトマトのサラダ、バタールとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。今週断続的に朝の読書として読んできたベッティーナ・シュタングネト『エルサレム〈以前〉のアイヒマン 大量殺戮者の平穏な生活』(香月恵里/訳、みすず書房)を読了。6年程前に購入した英訳版が本棚に眠っているのだが、読みさしのまま途中で厭きて放置状態のそちらはそっとしておいて、このたびようやく刊行された日本語訳に目をとおす。現在のドイツにおいてアイヒマンに関する資料が完全に公開されているわけではないらしく、公開を求めた裁判で司法が要求を却下している事実がやや意想外。昼食、職場にてお弁当。本日の通勤の読書は、マイケ・アルバート『トリノの精神 現代イタリアの出版文化を築いた人々』(佐藤茂樹/訳、明石書店)。夕食、茄子とトマトと玉葱のパスタ、プレミアムモルツ。本を買う意欲が継続しているので、みすず書房の謝恩企画20%割引を利用して、草光俊雄『歴史の工房 英国で学んだこと』、トーマス・ベルンハルト『消去』(池田信雄/訳)、千葉文夫『ミシェル・レリスの肖像』を注文。みすず書房の本をまとめて買う日が人生に到来する。

Friday, July 16

梅雨明け。John Grant「Boy from Michigan」を聴きながら朝食の準備。目玉焼き、サニーレタスとホワイトセロリとトマトのサラダ、ミルクブレッドとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。朝の読書、NHK取材班『霞が関のリアル』(岩波書店)を読む。国家公務員には労働基準法が適用されないことを今更知る。とはいえ国家公務員の労働環境に対して憐憫の念は別段湧かないが。昼食、お弁当。ユニクロで無地の白Tシャツを2枚買う。夕食、カップラーメン(マルちゃん正麺)、プレミアムモルツ。読書。江藤淳『石原慎太郎・大江健三郎』(中公文庫)を読む。インターネット界隈を渉猟すると、小山田圭吾の過去の悪行が蒸し返されているようだが、解決されていない問題は当然何度でも蒸し返される。

Saturday, July 17

夏の暑さが訪れる。朝の音楽、Mykki Blanco「Broken Hearts & beauty Sleep」を聴く。朝食、目玉焼き、サニーレタスとほうれん草とベーコンとトマトのサラダ、ミルクブレッドとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。部屋の掃除とアイロンがけを済ませてから、近所のドラッグストアとスーパーマーケットで買いもの。昼食、ざる蕎麦、鮪の漬けとしらすとかいわれ、玄米焙じ茶。歯医者で治療。帰りがけに花を買う。読書。吉見俊哉『東京復興ならず 文化首都構想の挫折と戦後日本』(中公新書)を読む。吉見俊哉の同じテーマを変奏させての本を書きすぎ事象、ふたたび。夕食、白米、しめじとほうれん草の味噌汁、豚肉とキムチの炒めもの、白菜の漬物、ヱビスエール。

Sunday, July 18

酷暑の季節到来。夏の東京でオリンピックを実施する発想はどうかしているとあらためて感じるが、打ち水だとかサマータイムだとか程度の低い議論がなされていた頃が懐かしい。別の話題に切り替わった今、議論の程度の低さは相変わらずであるが。Charlotte Day Wilson「ALPHA」を聴きながら朝食の支度。目玉焼き、サニーレタスとほうれん草とトマトのサラダ、チーズとマヨネーズのホットサンド、ヨーグルト、モンテールのレモンロールケーキ、珈琲。冷房の効いた部屋で読書。プルースト『失われた時を求めて 13 見出された時 I』(吉川一義/訳、岩波文庫)を読む。昼食、白米、しめじとほうれん草の味噌汁、しらす、鯵のひらき、夕張メロンゼリー、玄米焙じ茶。午後、映画を一本。『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(ジム・ジャームッシュ/監督、1984年)を見る。夕方の読書もプルースト。『失われた時を求めて 14 見出された時 II』(吉川一義/訳、岩波文庫)を最後まで。去年の8月11日から読みはじめた吉川一義訳による『失われた時を求めて』をようやく読み終える。せっかく全巻揃えたので、近いうちにもう一周する所存。夕食、ローストチキン、蛸とわかめとサニーレタスとホワイトセロリのサラダ、バゲット、アルゼンチンワインの白。

  1. カレー沢薫『ニァイズ 2』東京都写真美術館、pp.166-168 []