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Monday, April 26

冷え込んだ朝。Norah Jones「Til We Meet Again」を聴きながら朝餉の準備。目玉焼き、サニーレタスとベーコンとトマトのサラダとイタリアンドレッシング、くるみブレッドとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、職場にて持参したお弁当。夕食、鶏肉と牛蒡と人参の炊き込みごはん、青梗菜のかきたま汁、大根と青しその漬物、麦酒。

生活必需品を販売しているとの名目で都内百貨店の地下食料品売場は、緊急事態宣言下においても営業を継続しているようだが、デパ地下を生活必需品購入の場として利用している人がはたしてどれほどいるのだろう。ふだんの様子を考えると、百貨店は食料品売場がいちばん混雑する場所だと想定されるので、それ以外のフロアを営業停止にしたところで感染症対策として大きな差異があるようには思えないのだが、輓近は常識的な視点が通用しない世界になっている。

読書。ヘレーン・ハンフ『チャリング・クロス街84番地』(江藤淳/訳、中公文庫)を読む。

Tuesday, April 27

朝の音楽、Dry Cleaning「New Long Leg」を聴く。朝食、目玉焼き、サニーレタスとベーコンとトマトのサラダとイタリアンドレッシング、トーストとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、お弁当。夕食、ボロネーゼ、麦酒。

感染症対策として美術館が休館しなければならない理論的根拠は相当怪しいと思うが、緊急事態宣言初日になぜか開館していた松濤美術館は、案の定本日より休館するとのこと。それはそうと、東京五輪の中止にいつ言及するのが政治家としての今後の活動にプラスになるかを、狡猾な小池百合子は熟考中だと勝手に想像している。五輪をめぐる政策の矛盾については、いつまで遁辞を弄していられるか。

読書。藤沢令夫の翻訳による岩波文庫のプラトンを二冊。『プロタゴラス ソフィストたち』と『メノン』を読む。

Wednesday, April 28

朝の音楽、Iglooghost「Lei Line Eon」を聴く。朝食、目玉焼き、サニーレタスとベーコンとトマトのサラダとイタリアンドレッシング、トーストとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、お弁当。夕食、グリンピースごはん、青梗菜とわかめの味噌汁、焼き魚(ほっけ)、ひじきと新玉ねぎとさやえんどうとパプリカのサラダ、大根の漬物、麦酒。

四月からの労働環境の変化と生活スタイルの折り合いがいまだつかないまま、卯月が終わろうとしている。

Thursday, April 29

朝の音楽、SAKANAMON「ことばとおんがく」を聴く。朝食、目玉焼き、サニーレタスとベーコンとトマトのサラダとイタリアンドレッシング、トーストとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。

祝日。天気が悪いので終日自宅にて。午前中、珈琲を飲みつつ『図書』5月号(岩波書店)に目を通してから映画鑑賞。『落穂拾い』(アニエス・ヴァルダ/監督、2000年)を見る。ベーコンとスクランブルエッグのホットサンドとアールグレイの午餐とともに、BEAMS中村達也によるトレンド解説動画をYouTubeで。午後も読書と映画。三島由紀夫『暁の寺 豊饒の海(三)』(新潮文庫)を読み終えてから、『よく知りもしないくせに』(ホン・サンス/監督、2009年)を見る。夕食、白米、茄子とほうれん草の味噌汁、豚肉のにんにく塩炒め、卵焼きとしらす、すぐき漬、麦酒。

夥しい背文字の列が心を慰めた。すべてが観念に化してここに納められている。人間の愛欲も、政治的騒擾も、すべては活字になって沈静に配列されている。しかもここにはすべてがあるのだ。編物の手ほどきから国際政治まで。
どうして本屋にいると心が落ち着くのか、本多は幼少の頃から、そういう癖を持っていたとしか云いようがない。清顕にも勲にもそういう癖はなかった。それはどういう癖であろう。たえず世界を要約していなくては不安な心、まだ記録されていない現実は執拗に認めまいとする頑なな心、ステファヌ・マラルメではないが、何事もいずれは表現されるのであり、世界は一冊の美しい書物に終わるのであれば、終わってから駆けつけても遅くはないのだ。
(三島由紀夫『暁の寺 豊饒の海(三)』新潮文庫、pp.280-281)

Friday, April 30

朝の音楽、Alfa Mist「Bring Backs」を聴く。朝食、目玉焼き、サニーレタスとベーコンとトマトのサラダとイタリアンドレッシング、トーストとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。

一応は連休の谷間だが、月末だからか通勤電車はそれほど空いてはいない。通勤の読書。三島由紀夫『天人五衰 豊饒の海(四)』(新潮文庫)を読む。端正な文体と俗っぽい物語展開。

昼食、お弁当。夕食、グリンピースごはん、大根とわかめの味噌汁、豚しゃぶ、大根とパプリカとスナップエンドウのサラダ、麦酒。

夜、映画鑑賞。『空飛ぶ円盤地球を襲撃す』(フレッド・F・シアーズ/監督、1956年)を見る。

Saturday, May 1

朝の音楽、Skullcrusher「Storm in Summer」を聴く。朝食、目玉焼き、サニーレタスとベーコンとトマトのサラダとイタリアンドレッシング、トーストとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。

朝の読書。松本俊彦『誰がために医者はいる クスリとヒトの現代論』(みすず書房)を読む。月刊『みすず』の連載をまとめて単行本化したものなので事実上の再読となるが、加筆された一章「医師はなぜ処方してしまうのか」を興味ぶかく読む。

近所のスーパーマーケットで食料品の調達。一挙に冬物の洋服をクリーニングにだしたら、財布から福沢諭吉が軽く飛んでいく金額を支払う羽目に。昼食として無印良品のカレー(カリアヤム)を食べてから、自転車に乗って田園調布まで。ナショナル田園内のLE TOKYO FRENCH BAKERY ESPRITでパンドミを買って、花屋で赤い薔薇の花束を買う。プレッセで食材を物色し、SAVEURでケーキを買って帰る。昼すぎに予約していた歯医者へ。治療後、自宅に戻った途端に嵐のような雨が降る。間一髪で雨雲から逃げ切る。おやつとしてJubilee Coffee and Roasterの豆で淹れた珈琲とSAVEURで買ったケーキ。歯医者で治療した直後の食事がケーキ。

夕方、読書。河合香織『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』(岩波書店)を読む。批判の十字砲火を浴びる矢面に立ちながら、波乱だらけの専門家会議をチームとしてまとめあげる尾身茂は只者ではない。

夕食、豚挽肉の蒸し餃子、卵とほうれん草の中華風スープ、すぐき漬、みかん、麦酒。

Sunday, May 2

朝の音楽、Howie Lee「Birdy Island」を聴く。朝食、目玉焼き、サニーレタスとベーコンとトマトのサラダとイタリアンドレッシング、トーストとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。

午後から天気が崩れるとの予報を信じて、自転車をやめて電車での移動を選択。渋谷駅下車。閑散とした渋谷スクランブルスクエアにて買いもの。洋菓子のフランセでクッキーを買って、紀ノ国屋で会社で飲むためのお茶を買って、Boutonia Sandwichでサンドイッチを買う。簡単な午餐としてサンドイッチを頬張りつつ青山方面に向かって歩く。青山通りの人の数はいつもより少ないが、ファーマーズマーケットはやっていた。青山ブックセンターで本と雑誌を何冊か購入。つづいてENCOUNTER Madu Aoyamaでお椀を買ってから、agnès b. galerie boutiqueを覗いて「Story of the Point d’Ironie ポワンディロニーの全て」を見学。渋谷を離脱して帰途につく。天気予報どおり、雷鳴が轟いて雨が降り出す。近頃の日本の夏は亜熱帯のような天気になるのが常態化しているが、五月初旬からゲリラ豪雨がはじまる。

読書。『みすず』5月号(みすず書房)、クラリッセ・リスペクトル『星の時』(福嶋伸洋/訳、河出書房新社)、『花椿』春夏号(資生堂)、「居住空間学2021」特集の『BRUTUS』最新号(マガジンハウス)。

夕食、ローストチキンとマスタード、鯖のスモークとサニーレタスと紫玉葱とミニトマトのサラダとイタリアンドレッシング、バゲット、日向夏、赤ワイン。