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Monday, July 29

梅雨明け。暑すぎて最寄りの駅へ歩くだけで疲弊する。

未読だが池内紀『ヒトラーの時代』(中公新書)の内容がどうにも酷いらしく、専門筋から悪評が立っている模様。崩壊いちじるしい新書の世界において中公新書は最後の砦だと思っているので編集部はなんとかしてほしい。

朝ごはん、スキレットで目玉焼き、ソーセージ、ほうれん草。トースト、ヨーグルト、珈琲。昼ごはん、お弁当。晩ごはん、玉ねぎと茄子とピーマンとズッキーニとそぼろ肉のラタトゥユ、ライス、しらすとかいわれをのせたオープンオムレツ、スイカ、麦酒。

夜、Carmen McRae「Finest Hour」を聴く。

就寝前、國分功一郎と互盛央による『いつもそばには本があった。』(講談社)をさくっと読む。若い時分における人文書の読書体験をそれぞれが追想する内容で、言及されている本は既視感のあるものばかりがならんでいる。じぶんよりも二人ともやや年長なので同世代とはいえないだろうが、本書でふれられている2002年に雑誌『現代思想』(青土社)が「税の思想」を特集したことはいちおう記憶しているので、同時代を生きてきたとはいえるかもしれない。もっとも、あの特集がインパクトのあるものだとは当時も今もまったく思わないが。

Tuesday, July 30

朝ごはん、目玉焼き、サニーレタス、バゲット、昨晩のラタトゥユの残り、ヨーグルト、珈琲。昼ごはん、お弁当。晩ごはん、鶏肉とズッキーニとほうれん草とトマトのコンソメスープ、枝豆、麦酒。

自宅シネマ、『赤線地帯』(溝口健二/監督、1956年)を見る。黛敏郎の音楽が不穏すぎる。

夜、Anita O’Day「Anita」を聴く。

Wednesday, July 31

『図書』8月号(岩波書店)が届く。冨原眞弓の連載「ミンネのかけら」が最終回を迎えたのだが、この連載は書籍になるのだろうか。

朝ごはん、目玉焼き、ベーコン、サニーレタス、トマト、バゲット、ヨーグルト、珈琲。昼ごはん、お弁当。晩ごはん、白米、野沢菜の漬物、豆腐とわかめの味噌汁、豚肉と春雨とキャベツの醤油炒め、麦酒。

夜、Frank Sinatra「Sings For Only The Lonely」を聴く。

Thursday, August 1

葉月。辟易する暑さがつづく。

英語の勉強のためにひと月に一冊くらいは洋書を読もうと本棚からDavid Pilling『Bending Adversity: Japan and the Art of Survival』(Penguin)を抜き取る。いちおう再読なのだが、内容の大半は忘れてしまったので新鮮な気分で英文を追う。ファイナンシャル・タイムズの記者が綴る日本社会論は、とくべつ斬新な視点があるわけではないが、外国人が日本を理解するという意味においては悪くない内容だと思う。日本人が読んでも近過去の復習になる。安倍政権があまりに長すぎる影響なのか、近過去を忘却したような議論(たとえば消費税)が横行しているので、近過去の復讐は大切である。

朝ごはん、目玉焼き、ベーコン、サニーレタス、トマト、バゲット、ヨーグルト、珈琲。きのうとまったく同じ献立の朝食。昼ごはん、お弁当。晩ごはん、タコと茄子とベーコンとトマトのパスタ、麦酒。

夜、Mel Tormé「Mel Tormé at the Crescendo」とPeggy Lee & George Shearing「Beauty And The Beat!」を聴く。

Friday, August 2

ドナルド・トランプは景気をよくしたいのか悪くしたいのかわからない人だな。

朝ごはん、目玉焼き、ベーコン、サニーレタス、トマト、バゲット、ヨーグルト、珈琲。きのうとまったく同じ献立の朝食ふたたび。昼ごはん、お弁当。晩ごはん、親子丼、野沢菜の漬物、わかめのお吸いもの、麦酒。

先日の海外出張で飛行機に乗っているあいだの時間を潰すのに、こんな時じゃないと読まないだろうとドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(原卓也/訳、新潮文庫)全3巻を持参して読み終えた。ドストエフスキー熱の冷めないうちに、自宅の本棚にある関連書籍からミハイル・バフチン『ドストエフスキーの詩学』(望月哲男、鈴木淳一/訳、ちくま学芸文庫)をひっぱりだして読んでいる。

夜、New York Trio「Always」を聴く。

Saturday, August 3

朝ごはん、スクランブルエッグ、ベーコン、ほうれん草のオリーブオイル炒め、バゲット、ヨーグルト、珈琲。

渋谷のヒカリエで買いものを済ませてから、りんかい線で天王洲アイルに向かってSLOWHOUSE併設のレストランSØHOLMで昼食をとる。天王洲アイルに来るとすぐ隣にあるT.Y.Harborに行ってしまうのだが、SØHOLMの食事はとても美味しかったので、次の夜はこちらの店に来たい。

TERRADA ART COMPLEXへ。岡崎乾二郎展(Takuro Someya Contemporary Art)、カンディダ・ヘーファー「The Large and The Small – The Still and The Moving」(Yuka Tsuruno Gallery)、「紙より薄いが、イメージより厚い。」(児玉画廊)を見る。

東京モノレールと山手線を乗り継いで、有楽町に移動。無印良品のATELIER MUJIで「Archives:Bauhaus展」を見て、ノエビア銀座ギャラリーで「安西水丸展 1本の水平線」を見る。

街中をしばらく歩いていたら、暑すぎて身体が怠くて頭痛がするという、軽い熱中症のような症状に見舞われる。帰宅。

夜、『みすず』8月号(みすず書房)を読んで、『メイド・イン・USA』(ジャン=リュック・ゴダール/監督、1966年)を見る。

Sunday, August 4

暑いので終日家から出ずにすごす。ラジオを聴きながら『MONOCLE The Drinking & Dining Directory 2019』に目をとおして一日が終わる。

朝ごはん、目玉焼き、ベーコン、グリーンリーフ、トマト、バゲット、ヨーグルト、珈琲。昼ごはん、素麺とかいわれをのせた冷麦、麦酒。晩ごはん、鰹とトマトとほうれん草としらすのパスタ、バゲット、赤ワイン。