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Monday, June 3

行きと帰りの通勤電車内で、原武史『平成の終焉 退位と天皇・皇后』(岩波新書)を読む。

晩ごはん、鶏肉と玉葱とキャベツとトマトのコンソメスープ、麦酒。レコードでBooker T. Jones「Evergreen」を聴きながら、本日届いた『UP』6月号(東京大学出版会)に目をとおす。

夜、自宅シネマ。大ヒットしたらしいクイーンを描いた伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年)を見る。どうにもセンスを欠いた俗っぽい映像表現で、この映画を半笑いで讃えろというのであればやぶさかではないけれども、本気で絶賛している人がいるならばどうかしていると思う。世の人びとはこの程度のエンタテイメントで満足しているのだろうか。

Tuesday, June 4

奥山俊宏・村山治『バブル経済事件の深層』(岩波新書)を読む。あまり岩波新書っぽくないどろどろした経済事件を取材した本だったが、内容はおもしろく読む。

晩ごはん、鶏肉の白ワイン蒸し、レモン、サニーレタスと紫玉ねぎのサラダ、ピクルス、麦酒。

夜、Rickie Lee Jones「Kicks」を聴く。

Wednesday, June 5

橋本卓典『捨てられる銀行3 未来の金融 「計測できない世界」を読む』(講談社現代新書)を読む。著者の気合は伝わるが、気合で本を書かれても困るという事例かもしれない。

ストウブでつくった鶏肉と茄子とキャベツのコンソメスープ、ポテトチップ、麦酒、の晩ごはんとともに、自宅シネマ。『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』(ルーシー・ウォーカー/監督、2017年)。ドキュメンタリーとしては別段優れたものではないけれど、大ヒット後のブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのメンバーがどうなったのかを知れてよかった。ほとんどみんな死んじゃいましたって話であるが。

Thursday, June 6

会社帰りにles mille feuilles de liberteで大きなドウダンツツジを買う。大きすぎて部屋にある花瓶に入らないので、枝を折って分割して飾る。

北村暁夫『イタリア史10講』(岩波新書)を読む。

本日もストウブでつくったスープとともに、映画鑑賞。『ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命』(マット・ティルナー/監督、2016年)を見る。ニューヨークの都市設計をめぐるジェイコブズ対モーゼスの闘いを、ジェイコブズを主役にして描いたドキュメンタリー。字幕監修には山形浩生の名前が。ジェイコブズにくらべて悪者扱いされがちなロバート・モーゼスを再評価する本を数ヶ月前に読んだが(渡邉泰彦『評伝ロバート・モーゼス 世界都市ニューヨークの創造主』鹿島出版会)、モーゼスにとってどうにも分の悪いところはその見た目である。権力を握った悪そうな奴にしか見えない相貌がいけない。見た目は大事だ。

夜、Jenny Lewis「On The Line」を聴く。

Friday, June 7

梅雨入り。岩崎育夫『アジア近現代史 「世界史の誕生」以後の800年』(中公新書)を読む。

定額制音楽ストリーミングサービスの利用を、このままSpotifyでいくべきかApple Musicに乗り換えるべきか迷う。radikoでTOKYO-FM「山下達郎のサンデー・ソングブック」を聴いていたら、リスナーからのお便りで「ナチュラル・フォーといえば、Can This Be Real? ですか」との質問に、「うんにゃ、ナチュラル・フォーといえば、Count On Me、これ」と山下達郎が答えていて、「Count On Me」はNHK-FM「ゴンチチの世界の快適音楽セレクション」で渡辺亨が新譜紹介の際に冒頭流している耳馴染みの曲でもあって、早速Spotifyで検索してみたところ該当曲の入っているアルバムはなく、Apple Musicにはあった。こういうの困る。

晩ごはん、会社帰りにSoup Stock Tokyoでカレーとスープのセット。

夜、ドクター・ジョンの訃報を知り、「Dr. John’s Gumbo」を繰り返し聴く。

Saturday, June 8

田園調布でのお祭りにあわせて駅前に東急線キャラクターのるるんが登場するというので見にいく。

ドイツ料理の店Metzgerei SASAKIで昼食をとってから、バスに揺られて砧公園に向かう。移動中、元木泰雄『源頼朝 武家政治の創始者』(中公新書)を読む。世田谷美術館で「ある編集者のユートピア 小野二郎:ウィリアム・モリス、晶文社、高山建築学校」を鑑賞。ふたたび田園調布に戻って、SAKImoto bakeryで高級食パンなるものを買って、信濃屋で赤ワインを二本買って帰る。

晩ごはん、ベーコンとズッキーニと紫玉ねぎのアンチョビパスタ、赤ワイン。

Sunday, June 9

曇天。午前中、満遍なく家事をこなす。夕方、『暗殺者の家』(アルフレッド・ヒッチコック/監督、1934年)を見る。

晩ごはん、めかじきのステーキ、クレソン、砂肝のアヒージョ、赤ワイン。

夜、Carole King「Tapestry」のレコードを聴きながら、『& Premium特別編集 暮らすように街を歩く、京都ガイド。』(マガジンハウス)を読む。ある時期を境に、『& Premium』のムックの判型が雑誌と同じ大きさになったのだが、小ぶりのサイズのほうが好みだった。