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Monday, October 1

朝の音楽、アルゲリッチ&アバドでベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を聴く。台風24号の情報とインドネシアの地震についての報道とパリコレの模様を追う。

朝の電車はほうぼうで遅延。台風の影響を考慮して昨晩計画運休を実施したJR東日本は、翌日朝の運行も大幅に遅れることを前もって告知すべきで、交通網の混乱を避けるための計画運休なのに結局は混乱したといういささか間抜けな事態と相成った。ところで、昨晩通り過ぎた台風はものすごい風で、あまりのうるささに眠れなかったという人が多発したらしい。「らしい」と書くのは、ぐっすり熟睡していたのでよく知らないから。野比のび太並みの睡眠力を保持する者にとって、暴風雨程度では目は覚めない。

夜ごはん、ざる蕎麦、鮪の刺身、冷奴、麦酒。

Tuesday, October 2

ミケランジェリのピアノでドビュッシーを聴く。

シャルル・アズナヴール死去の報せをうけてSpotifyで彼の唄を流す。音楽家の訃報を前にして追悼するのにSpotifyは便利である。追悼するのに便利って、まったく哀悼の意の感じられない表現だが。

夜ごはん、白米、ほうれん草とキャベツの味噌汁、豚肉の酒蒸しとレモン、塩辛、冷奴、麦酒。

Wednesday, October 3

朝の音楽、アーノンクールの指揮でバッハのブランデンブルク協奏曲を聴く。ここ数日断続的に読んでいた森一郎『ハイデガーと哲学の可能性 世界・時間・政治』(法政大学出版局)を読み終える。

ドナルド・トランプの家族ぐるみの脱税疑惑をニューヨークタイムズ紙が報じているのだが、読みすすめたところあまりの長文で、会社の昼休みの時間がすべて潰れた [1]

夜、映画鑑賞。『四川のうた』(ジャ・ジャンクー/監督、2015年)を見る。

Thursday, October 4

朝の読書、古山高麗雄『編集者冥利の生活』(中公文庫)を読む。

今宵も映画鑑賞。『山河ノスタルジア』(ジャ・ジャンクー/監督、2015年)を見る。ずいぶんとまたメロドラマだなと思って見ていたら、最後までどっぷりメロドラマで驚く。ジャ・ジャンクーは卓越した才能をもつ映画作家だとは思うが、これはちょっとどうなのだろうと感じつつ作品についてインターネットで調べたら、劇場公開された場所はBunkamura ル・シネマだと知って妙に納得する。ル・シネマでかかる映画は大抵凡作、という個人的偏見を実証するかたちとなった。

Friday, October 5

はりきって眠い一日。

『Hanako CITYGUIDE 気になる、自由が丘。』(マガジンハウス)を買う。

夜ごはん、うなぎの混ぜごはん、しめじと玉ねぎのお吸いもの、おくら、いかの沖漬け、麦酒。

Saturday, October 6

昼まえ、山手線原宿駅下車。表参道を歩いてまい泉青山本店にむかう。とんかつを食べる。ファーガス・マカフリー東京でビルギット・ユルゲンセンの展示を見て、少し歩いてMAHO KUBOTA GALLERYで小笠原美環の展示を見る。恵比寿に移動し、アトレ恵比寿内のSAN TROPEZでアイスコーヒーを飲んで休憩ののち、東京都写真美術館で「愛について アジアン・コンテンポラリー」を見る。Maison ICHIでバゲットを買って帰る。

『UP』10月号(東京大学出版会)を読む。川添愛が連載「言語学バーリ・トゥード」のなかで、同誌上でからんできた須藤靖に応答しているのだが、内容、形式ともに圧巻の文章で、これに対しておもしろい返事をしなければならなくなった須藤靖は、余計なふっかけをしなければよかったと後悔しているかもしれない。

Sunday, October 7

『みすず』10月号(みすず書房)で郷原佳以の連載「デリダの文学的想像力」がはじまっている。『みすず』がどんどん新しい連載をはじめるのはいいが、連載の間隔をあけすぎるのはやめてほしい。今月号に掲載されている武田尚子の連載「もう一つの衣服 「ホームウエア」の変遷をたどる」の前回が8月号だったのはいいとして、五十嵐太郎の連載「東京論」の前回は7月号だし、小野寺拓也の連載「ナチズム研究の現在」の前回は6月号である。あいだあけすぎ。

自宅シネマ、『罪の手ざわり』(ジャ・ジャンクー/監督、2013年)を見る。

  1. Trump Engaged in Suspect Tax Schemes as He Reaped Riches From His Father []