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Monday, September 10

Tim Bernardes「Recomeçar」を聴く。

寺西重郎『日本型資本主義 その精神の源』(中公新書)を読む。マックス・ヴェーバーが『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で展開した資本主義論を、そのまま疑いを挟むことなく咀嚼する研究者などもう存在しないと思うのだが、本書はヴェーバーの手法をわりとそのまま日本に応用しようと目論んでいるものだから意表を突かれる。日本における資本主義の文化の基幹である道徳律は仏教に由来すると説く本書を、はたしてどう扱っていいものやら。

会社からの帰り道はひどい雨でびしょ濡れ。

Tuesday, September 11

高橋悠治のピアノでサティのピアノ作品集を聴く。

「旅する女性の情報誌」と表紙に掲げられた『OZ magazine TRIP』(スターツ出版)を読む。特集内容は例によって京都。混雑する秋の京都の散策に徒歩&自転車を勧めていて、それはいいのだが、1室の宿泊料金が最低でも8万円以上する星のや京都を紹介しているのはやや解せない。星のや京都に泊まる人はタクシーで移動するのではなかろうか。

夜ごはん、生ハムとキャベツのリゾット、グリーンリーフと人参とゆで卵のサラダ、赤ワイン。

Wednesday, September 12

朝の音楽、「不插電民謠咖啡時光」を聴く。

東急電鉄が鉄道事業を子会社として分社化するという。東急が今後どのような事業展開を目論んでいるのかなど知ったことではないのだが、唯一の気がかりは東急線キャラクター「のるるん」がどうにかなったりしないかである。「のるるん」はかわいい。

渡邊啓貴『アメリカとヨーロッパ 揺れる同盟の80年』(中公新書)を読む。

夜ごはん、白米、茄子とみつばの味噌汁、鮪の刺身、豚肉とキャベツの胡麻油炒め、レンコンのピリ辛炒め、麦酒。

Thursday, September 13

カール・リヒターによるバッハのカンタータを聴く。

牧村憲一『「ヒットソング」の作りかた 大滝詠一と日本ポップスの開拓者たち』(NHK出版新書)を読む。

夜ごはん、溶き卵と素麺、きゅうりと人参の漬物、豚肉と茄子の醤油煮、オイルサーモン、ビール。

Friday, September 14

牧村憲一『ニッポン・ポップス・クロニクル 1969-1989』(スペースシャワーネットワーク)を読む。

会社の帰りに銀座特集の『OZ magazine』10月号(スターツ出版)とロンドンスタイル特集の『FUDGE』10月号(三栄書房)を買う。

夜ごはん、生ハムをのせたトマトとしめじのパスタ、じゃがいものポタージュ、バゲット、赤ワイン、

Saturday, September 15

雨の降る中、銀座へ。銀座スイスでお昼ごはん。

いちど東京駅まで山手線で向かい丸善で新刊本をチェックしてから、ふたたび銀座。AUX BACCHANALESのテラス席でギネスを飲みながら『BRUTUS』(マガジンハウス)のロンドンファッション特集を読むものの、途中から肌寒くなって退散。有楽町ルミネへ。UNITED ARROWSでワイシャツを2着買う。銀座ソニーパークの藤原ヒロシがディレクションしたショップ「THE CONVENI」をどんなものかと訪れてみるも、行列なので外から様子を伺う。コンセプトはコンビニなのに気軽に入れない。ギャラリー遊弋。銀座メゾンエルメスで「眠らない手 エルメスのアーティスト・レジデンシー展」、ギンザ・グラフィック・ギャラリー「横尾忠則 幻花幻想幻画譚 1974-1975」、シャネル・ネクサス・ホールで「立木義浩写真展 Yesterdays 黒と白の狂詩曲」を見て帰る。

Sunday, September 16

曇天。朝食兼昼食として今秋初となる秋刀魚の塩焼きを食べる。

『FUDGE』10月号(特集:London Girls 教えて!ロンドンガールの最新トラッド)を読んでから外出。

山手線原宿駅下車。VACANTで「東野翠れん Pendant 1957-2018」を見てから表参道周辺を逍遥。洋菓子フランセ表参道店のカフェスペースで休憩。パニエと珈琲。スパイラルで澁谷征司の写真展「Do you know where you are?」を鑑賞ののち、半蔵門線で九段下まで移動。旧山口萬吉邸で3日間限定開催の「舘鼻則孝と香りの日本文化」展を見に行く。到着すると結構な行列。しばらく待つものの相当数のスタッフがテキパキと誘導しておりわりとスムーズに進む。結構な人件費がかかっているように見えるのだが入場無料のイベントである。いったいどこの資本が入っているのだろうと不思議に思って確認したら協賛が日本たばこ産業株式会社だった。受付で電子たばこを吸いながら鑑賞できますと言われて面食らう。しかし会場を見わたすと電子たばこを吸っている人は誰もいなくて、先頃報道された厚生労働省による喫煙率の調査結果を裏書きするような状況である。半蔵門線と銀座線を乗り継いで上野へ。大混雑らしい上野の森美術館の「世界を変えた書物展」は無視して、東京藝術大学大学美術館陳列館の展示「台湾写真表現の今〈Inside / Outside〉」を見る。歩いて千駄木近辺へ。千駄木露地で夕食。ボトルで注文したほうが得だったのではと疑念の湧く回数分、グラスワインを飲む。

自宅の近所で、表参道で、谷根千でお祭りに遭遇する。谷根千のお祭りは気合がちがうと思った。