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Monday, July 23

東京で観測史上初の40度越え。

日本の夏がうんざりなのは気温の高さに輪をかけて湿度も高いことで、蒸し暑さに身体は悲鳴をあげてぐったりする。しかし街中を歩く外国人観光客の姿に目をやるとわりと元気そうなのが不思議で、わざわざ日本の夏に観光に来る意味がわからないのだが、かれらは暑くないのだろうか。数年前北欧に向かう飛行機で座席が隣になった、日本語の達者なスウェーデン人青年がいうには、日本の夏の蒸し暑さはそれほどでもない、それよりも台風で交通機関が混乱するのが困るとのことで、これは一般的な見解なのか、それとも彼独特の見解なのか、いまでも判然としない。

夜ごはん、トマトとモッツァレラチーズのパスタ、きゅうりとコーンとベビーリーフのサラダ、麦酒。

Tuesday, July 24

『ジョルスン物語』(アルフレッド・E・グリーン/監督、1946年)を見る。『たかが映画じゃないか』(文春文庫)のなかで和田誠が山田宏一を相手に『ジョルスン物語』の素晴らしさを滔々と語るくだりがあって、本作が映画的技法をふんだんに盛り込んでいるとの説明には納得させられるのだが、これまでの人生でいちばん繰り返し見た映画が『ジョルスン物語』だという和田誠の話には、はたしてそこまでの映画だろうかと疑念が湧く。

夕方、鎌倉花火大会に向かう。鎌倉駅前のCAFE RONDINOでアップルパイとジンジャーエールを注文してしばらく休憩ののち、ものすごい人出にまじって材木座海岸まで歩く。夜7時20分、あたりが暗くなって花火大会がはじまる。ひゅー、どーん。しーん。煙で花火が見えない。なんだこりゃ。風がないため花火打ち上げ後の煙がどいてくれず、煙のなかにつぎの花火が打ち上がるものだから、ほとんど何も見えないという悲惨な事態になる。こんな気まずい花火大会ははじめて見た。煙に邪魔されにくい水中花火はきれいだったけど。これまで何度か来た鎌倉花火大会では、打ち上げ中に進行のアナウンスがあったかと思うが、今年はなかった。去年は秀島史香が進行をやったらしいのだが、今年もやってもらいたかった。あの気まずい雰囲気を秀島史香の話術でどう乗り切るかを聞きたかった。

Wednesday, July 25

先月の『& Premium』(マガジンハウス)の京都特集を読んで、夏の京都も悪くないかもと思ったものの、気温を見て一瞬で行く気が失せた。ところで『& Premium』の街紹介の連載で、京都やニューヨークはムック化されているのにパリだけムック化されないのは何か理由があるのだろうか。

夜、『近頃なぜかチャールストン』(岡本喜八/監督、1981年)を見る。愉しい映画。

Thursday, July 26

会社で懇親会とか納涼会とか企画する人なんなの。そしてそれらをすべて欠席する私はなんなの。

夜ごはん、ターメリックライス、豚肉の塩茹で、バジル、キムチ、赤パプリカのピクルス、わかめスープ、麦酒。インチキアジア料理店みたいな献立になってしまった。

Friday, July 27

東京はようやくましな暑さになる。報道によれば猛暑なのは日本だけでなく、ヨーロッパもアメリカも暑いらしい。ギリシャでは山火事も発生。テオ・アンゲロプロスの自宅が全焼してしまったらしい。

午後半休を取得。右脇腹に違和感をおぼえたので病院の消化器科で腹部のエコー検査を実施したら、腎臓に結石と思われるものが存在するという。そのほか胆嚢にはポリープあり。満身創痍。コスパノン錠80mgを処方される。つづけて耳鼻咽喉科でシダトレンをもらう病院行脚ののち、花を買って帰宅する。

夜、『気狂いピエロ』(ジャン=リュック・ゴダール/監督、1965年)を見る。

Saturday, July 28

台風による気圧のせいか、目覚めたらものすごく怠い。台風12号は日本列島を逆走するような進路予想。

ほとんど誰も見ていない閑散としたこのホームページが安全だろうが危険だろうがさして問題ではないのだが、いちおうは世の中の流れに従おうということで常時SSL(https)に対応する修正をおこなった。これでGoogle Chromeで見ても「保護されていません」との表示はでない(はず)。

エイドリアン・マッキンティ『コールド・コールド・グラウンド』(武藤陽生/訳、ハヤカワ・ミステリ文庫)を読了。

『街のあかり』(アキ・カウリスマキ/監督、2006年)を見る。劇場公開時にユーロスペースで見たので、およそ10年ぶりの再見。カウリスマキの映画に出てくる女優たちは年齢不詳である。

夜ごはん、白米、油揚げと玉ねぎの味噌汁、鯵のひらき、レモンときゅうり、アボガド、枝豆、麦酒。

Sunday, July 29

プロジェクターを新調して以来、陽射しが差し込む南向きの部屋でもブラインドを閉じれば朝から映画を見られるようになって嬉しい。高い買い物だったので元を取るために映画をたくさん見ている。『カラマリ・ユニオン』(アキ・カウリスマキ/監督、1985年)を鑑賞。

今週ずっと読んでいたウィリアム・フォークナー『八月の光』(加島祥造/訳、新潮文庫)をようやく読み終える。

夕方、レコードを聴きながら写真集と画集を眺める。夜ごはん、牛肉のソテー、サニーレタス、ミニトマト、ライス、麦酒。