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Saturday, September 5

新宿ニコンサロンで「飯沼珠実写真展 FROM LE CORBUSIER TO MAEKAWA」を観て、ご本人のトークショーも聴く。お話を聴いて、あらためて、この作家は非常にクレバーな知性の持ち主だなあと感じ入る。今回の展示の主な被写体は、ル・コルビュジエの国立西洋美術館と前川國男の東京文化会館。それらを撮った、いわゆる建築写真とも違う、ディティールを映した写真とも違う、レンズがとらえた純粋な“断片”が“断片”として、静かに提示される。この視点は面白い。が、なぜ面白いのか、まだ言葉にすることができない。はっきりわかるのは、わたしはこれらの作品がとても好きだということで、こういう写真をもっともっと観たい。

スタバで休憩。マンゴーフラペチーノとかいう飲み物を飲む。甘いドーナツも食べたくなって買ったら、ドーナツに合いますよと小さなカップに入った珈琲をつけてくれた。マンゴーなんちゃらは飲み干せず。

中央線で東京まで移動し、有楽町で下車。リニューアルオープンした無印良品を冷やかしてから、ギャラリー小柳で「鈴木理策 水鏡」、資生堂ギャラリーで「絵画を抱きしめて Embracing for Painting 〈Part2:絵画に包まれて〉」を観る。その後、上野へ。図らずも、午前中に観た飯沼珠実の写真の被写体である国立西洋美術館と東京文化会館を目にすることになる。上野精養軒のビアガーデンに乗り込む。右手には不忍池が、左手には上野の森が広がる。ジャンボメンチカツ、野菜と海藻のサラダ、ラムジンギスカン、枝豆、ナポリ風マルゲリータピザ、どれもとても美味しい。ビールを1杯、2杯、3杯と飲むうちに、ずんずんと日が傾き、不忍池も弁天堂もわたしたちも夕闇に沈んでいく。呼応するように、ガーデン全体に明かりが灯される。ビアガーデンの明かりは美しい。