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Saturday, March 28

月に一度の美容院の日。きょうはマッサージもつけてもらって、至福の時間。終了後、新宿へ。紀伊国屋書店(本館)で二クラス・ルーマンに関するブックフェア「社会のブックガイド ルーマンからはじめる書棚散策」をやっているというので見に行く。目当てはブックガイド。無事手に入れる。お昼に叙々苑でビビンバ肉重セットを食べてから、目黒へ。

東京都庭園美術館で「幻想絶佳:アール・デコと古典主義」を観る。本館では、ジュール・ルルーがデザイン、ポール=エリ・ジェルネがタペストリーを制作した肘掛椅子、ルルーデザインのキャビネット《花火》、ピエール=エミール・ブラックモンの《花》《果実》と名付けられた素焼き磁器などの工芸品を眺めて楽しみ、新館では、日本では初紹介だという、両大戦期間に活躍した国立美術学校(アカデミー)出身者の絵画や彫刻を鑑賞した。新館に展示された絵画作品、特にウジェーヌ・ロベール・プゲオンの作品が素晴らしかった。いま観てもとても新鮮な気がする。今回の展覧会のメインビジュアルにもなったプゲオンの《蛇》など、パキッとした色遣いと柔らかな筆致、シュールなモチーフに惹かれる。観ることができてよかった。観ることができてよかったといえば、庭園美術館の中でわたしがいちばん好きな部屋は第一浴室なのだけれど、その部屋を逆側(サンルーム側)から見られたのも嬉しかった!

その後、銀座へ。資生堂ギャラリーで「狩野哲郎展 Nature/Ideals」。作品の1つのピースである鳥は、天井の照明器具のところで羽を休めていて、全然下に降りてきてくれなかった。残念。続けて銀座ニコンサロンで「畠山直哉 陸前高田 2011-2014」を鑑賞。会場内に掲出された、写真展で掲示するには相当なボリュームのある畠山さんのテキストを、訪れた人は皆熱心に読んでいて、その姿が印象に残った。畠山さんのこの一連の写真を見ていると、震災以降、ずっと見続けていると、思うことが多すぎて、言葉にするのが何とも困難だ。まずは、今回の展示作品が収録された新刊が5月に出るとのことなので、出たら早急に手に入れよう。

お腹がすいてしまい、銀座ライオンで、冷製ビヤホールセット(生ハム、サラミ、ポテトサラダ、ザワークラウト、ソーセージ)やジャーマンポテト、コロッケを食べ、ビールを飲む(決してこんなに飲み食いするつもりではなかったのだが)。お店を出る頃には入口に長蛇の列ができていた。ライオンはいつ行っても満員で、いつ行ってもいる人みんな楽しそう。ポーラ ミュージアム アネックスで「ポーラ ミュージアム アネックス展2015 – 凝縮と拡充 – 」、ギャラリー小柳で「束芋 息花」も観る。束芋の作品は、今回は曾根崎心中がモチーフになっており、束芋とお初の往復書簡なんて作品も。それぞれ毛筆で書かれているのだけれど、これは本人が書いたものなのだろうか。ひとつはすごく上手い。もうひとつは全然筆跡が異なる。お初の手紙の出だし「(束芋さま宛)お手紙ではありますが、お初にお目にかかります。おはつでございます」。

Sunday, March 29

駒込にある六義園名物、満開のしだれ桜を見に行く。すごい人出だ。しだれ桜もいいが、わたしはもうひとつの大きなのっぽの桜が好きだ。桜を愛でた後は、東洋文庫ミュージアムまで足をのばし、ずっと行こうと思っていた「もっと知りたい! イスラーム展」を観て、イスラム教についてお勉強。イスラム教の成り立ちや信仰の仕方、各地域への広がり方、日本での受け止められ方など、輪郭だけでもいったん頭に入れる。すぐに出ていきませんように。イスラム世界についても、もっと勉強したいが、このわたしの処理能力、記憶力、集中力ではなかなか叶わないな。あきらめずにコツコツやろう。