Thursday, March 27
先週、喉の痛みを感じて早めに病院に行くも報われず、まだまだ治らない。きのう、きょうが不調のピークだろうか、そうであってくれ、と思ったけれど、きょうはますますひどくなった。もうすっかりやさぐれモードだ。
Friday, March 28
薬局で薬をもらうのを待つ間、テレビを観ていたらきょうがプロ野球の開幕戦ということで、特番をやっていた。長嶋茂雄と松井秀喜が画面に映っていた。昨年は知らないうちに開幕していて、ある日急にラジオで野球のニュースが伝えられるのを聞いて、そうか、そんな季節か、と思ったのだった。うちにテレビもないし、もう野球中継も観ないけれど、でも、野球やサッカーなど、スポーツ放送はやはりいいものだ。どのチームも応援していないからどのチームが勝とうが関係ないから心臓に悪くない。気楽に観ていられる。それに何より、子ども時代の思い出と結びついている。夏の夕暮れ時、夕ごはんの前にお風呂を済ませてしまってぼんやりしていると、ナイター中継の喧噪がテレビから流れてくる。食卓の上にはビールと枝豆。子ども時代も贔屓のチームがなかったわたしにとっては、なんとも長閑な時間だった。
今年はラジオのナイター中継でも聴いてみようかしらん! と帰って早速野球放送を聴き始めたら、ものの5分で飽きてしまった。あらら。でもせっかくだから、しばらく聴いていた。
Saturday, March 29
きのうあたりからやっと体調回復。ベーコンとポテトのパン、ヨーグルト、珈琲の朝食をとり、クリーニング店に行き、冬物を洗濯に出す。まだあと数回、冬物クリーニングに通わないといけない。
靴を一足、修理に出してから、京王線に乗って世田谷文学館へ。「星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会」と「旅についての断章」を観る。クラフト・エヴィング商會の展示は、もう、クラフト・エヴィング・ギャルズたちが入口にどわーっと並び、全然前に進んでくれず、辟易する。いちばんよかったのはラストの装丁を手がけた本を一望できるコーナーだった。わたしは、クラフト・エヴィング商會は好きだけれど、アート作品としてつくられたようなものにはあまり興味をひかれない。たとえばどこかでひろったオペラグラス? とかボタンとか、ちょっと記憶があやふやだけれど、そうした作品はその世界だけで閉じてしまって、外へと広がっていかないように感じられてしまう。だから外部と、他者と、結びついた、装丁だったり、あと三浦しをんや岸本佐知子と画策しているという『ZZZ』(リトルプレス?)などは面白いと思う。装丁の仕事はさすがに素晴らしく、ああ、これもクラフト・エヴィング商會が手がけていたのか、というものが多々あった。教科書もやっているんだなあ、こんな素敵な装丁の教科書で勉強できる学生がうらやましい。あと、展示物では「変身の変身」という作品、これはとても好きだ。新潮文庫のカフカ『変身』を増刷されるごとに年代順に並べたもの。これは『おかしな本棚』(朝日新聞出版)にも収録されている。
もうひとつの旅をテーマにした展示は、植草甚一のコーナーをじっくり眺めた。
花粉症でしんどい、という夫は先に帰宅するというので、わたしは新宿の丸井に寄って春の靴を3足買った。併せて朝方修理に出した靴も受け取って帰る。夕方近く、だいぶ気温が下がってきて、昼間は半袖でも平気だったのに夜はセーター、コート、マフラーの重装備で食料品の買い物に行くことになり、この昼と夜の寒暖の差はまるでヨーロッパ。
渋谷、宇田川町にある台湾料理店「龍の髭」が3月いっぱいで閉店するという。中学生の頃から、渋谷のパルコなんかに遊びに行くたびその前を通ってきたが、結局、一度も行かずじまいだったような気がする。あの建物のつくりはけっこう目をひいた。
Sunday, March 30
夕ごはん、あさりのパスタ。ずっと読みたかった、マイケル・オンダーチェ『名もなき人たちのテーブル』(田栗美奈子訳、作品社)を読む。しみじみ良い。