Monday, January 20
昨晩から体調の雲行きが怪しく、完全に逆流性食道炎が再発してしまったようで、明け方から強烈な吐き気に襲われる。終日安静にして睡眠を取るも、寝ている最中もずっと気持ちが悪い状態がつづく。終日何も食べられずに過ごす。悲劇。
Tuesday, January 21
ふたたび消化器系の病院で診察を受ける。食事を一切摂っていないため、すぐに胃カメラが可能とのことで、そのまま内視鏡検査へ。診断は、長期的な治療を必要とする深刻な状態は確認できないものの、逆流性食道炎とのこと。追加の薬として、吐き気を抑える「ドンペリドン錠10mg」と、騙されたと思って飲んでくださいとの科白とともに「ビラノア錠20mg」を処方される。通っている病院の医師は、評判もよく、信頼のおける医療従事者だと思うのだが、発言に可笑しさを誘う妙な「軽さ」があって、「騙されたと思って飲んでください」と言いながら薬を処方する医者は珍しいと思う。
Wednesday, January 22
しばらく安静にするようにとの指示が医者からでたので、今週は在宅勤務に切り替える。体調が悪い時にだけ利用する在宅勤務制度。このような局面でも、トランプ政権下の連邦政府機関では馘になるのだろうか。いまだ食事は十分に摂れないので、消化のよいものを少量食べる。夕方、血液検査の結果を電話で確認すると、異常なしとのこと。特定可能なわかりやすい原因が見当たらないにもかかわらず、急激に体調が悪くなるいつものパターン。「痛み」や「苦しみ」の身体的部位はそのたびに異なるものの、毎年のように原因不明の病に見舞われている。ストレスが原因といってしまえばそれまでだが。
体調が悪くて停滞している読書のペースを、徐々に取り戻す。朝吹登水子『ヨーロッパ通信』(読売新聞社)を読む。
Thursday, January 23
体調は一進一退。
週刊誌の記事で露呈した不祥事により、関与を疑われているフジテレビの経営責任問題にまで発展する騒動となったため、トラブルの張本人である中居正広は芸能界を引退すると、報道で知る。中居正広の年齢を確認すると52歳とあり、こちらも50代前半で引退したいので、アーリーリタイアの年齢として悪くないと思ったりするのだが、そういう穏健な話ではないらしい。
読書。数日かけて読み進めてきた、片岡義男『日本語の外へ』(ちくま文庫)を最後まで。
I は「私」とおなじなのではないでしょうかという質問がもしあれば、そうではありません、と僕は答えるほかない。I は「私」ではない。いまでは多くの人たちがなんの疑いもなく自分のことを「私」と呼んでいる。だからといって「私」はけっして I ではない。「俺」や「手前ども」ではいかにも都合の悪い場が多くなったから、多くの人が自分のことを仮に「私」と呼んでいるに過ぎない。「俺」や「手前ども」にくらべると、「私」は日本語としての認知の度合いの深度が、話にならないほどに浅いと僕は思う。そしてその浅さゆえに、「私」は厳密には日本語ではないと言ってもいい。
Friday, January 24
今週は体調不良により病院の往復以外はずっと自宅に籠っていたので、適度な運動のため、昼休みを時間を利用して近所の花屋まで歩く。観葉植物としてモンステラを買う。
『ちくま』2月号(筑摩書房)が届く。夜、映画鑑賞。『ドント・クライ プリティ・ガールズ!』(メーサーロシュ・マールタ/監督、1970年、ハンガリー)を見る。
Saturday, January 25
朝食、海苔と白米の塩おにぎり、大根と茄子と白菜の味噌汁、玉子焼き、胡瓜の漬物、「一保堂茶舗」の茎焙じ茶。
外を出歩ける程度には回復してきたので、伸びた髪の毛を処置するために「QBハウス」を訪れる。開店時間前に到着するも、すでに行列ができている。「マツモトキヨシ」で日用品を買ってから、ふたたび花屋に赴いて、観葉植物を追加で購入する。オーガスタの入った鉢をもって帰る。
昼食、白菜を添えた玉子綴じうどん。映画鑑賞。『アダプション/ある母と娘の記録』(メーサーロシュ・マールタ/監督、1975年、ハンガリー)と『ナイン・マンス』(メーサーロシュ・マールタ/監督、1976年、ハンガリー)を見る。ラジオの音楽番組を聴きながら、部屋の片付けと掃除。夕食、「サヴァ缶 国産サバのオリーブオイル漬け」を使った洋風炒飯。
Sunday, January 26
洗濯。朝食、海苔と縮緬雑魚と白米のおにぎり、大根と白菜の味噌汁、玉子焼き、大根の漬物、「一保堂茶舗」の茎焙じ茶。体調は快方に向かいつつあるものの、食後の胸焼けと腹部膨満感はしつこく残りつづける。近所のスーパーマーケットで買い物。昼食、鱈と九条葱の出汁茶漬け、蒸した薩摩芋と塩、「伊右衛門京都ブレンド」を飲む。
逡巡していたオーブンレンジの買い替えは結局実行に移すこととなり、「BALMUDA」の製品を買う。およそ20年ぶりに新調した真新しいオーブンレンジを台所に設置する。
午後はレコードを聴きながら読書。辻邦生・水村美苗『手紙、栞を添えて』(朝日新聞社)を再訪する。夕食、鶏肉と貝割れ菜を添えた温かい素麺、「一保堂茶舗」の茎焙じ茶。