Monday, October 7
朝食、目玉焼き、豚肉のコンソメ炒め、サニーレタスと紫玉葱とトマトのサラダ、ミルクブレッドとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。
発熱もなく咳もなく喉の痛みもなく、ただ身体がひたすら怠いという奇怪な病の原因を追究するために、午前中は病院。症状だけでは原因の特定が困難なため血液検査。
昼食、弁当。夕食、鶏の唐揚げとレモン、刻み海苔と長葱を添えた絹ごし豆腐、玉葱と若布の味噌汁。
読書。水村美苗『大使とその妻』(新潮社)の下巻。さまざまな分析のできそうな小説だと思うが、なにより「お話」としておもしろい。思うにこれは水村美苗の小説家としての素養で、最初の小説『続明暗』の「新潮文庫版あとがき」でもつぎのように書いている。
ゆえに漱石と意図的にたがえたことがいくつかある。まず『続明暗』では漱石のふつうの小説より筋の展開というものを劇的にしようとした。筋の展開というものは読者をひっぱる力を一番もつ。
Tuesday, October 8
朝食、目玉焼き、豚肉のコンソメ炒め、サニーレタスと紫玉葱とトマトのサラダ、ミルクブレッドとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、弁当。
会社帰りに病院で血液検査の結果を訊く。特段の異常は見あたらないとのこと。本日も怠さは継続中なので、例によって「奇病」を患う。特効薬もないので、気休め程度に「元気になる漢方薬」として「ツムラ補中益気湯」を処方される。ひとつの病気とずっと向き合いつづけなければならないのも大変なことであるが、定期的に原因不明の奇病に悩ませるのも結構な厄介ごとである。
夕食、ピーマンと長葱の炒飯、玉子と若布の中華風スープ。
Wednesday, October 9
朝食、目玉焼きとベーコン、サニーレタスと紫玉葱と胡瓜とトマトのサラダ、ミルクブレッドとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、弁当。夕食、玉子としらすと玉葱と刻み海苔の炒飯、小松菜の味噌汁。
血液検査の結果に異常はなくとも体調は低空飛行。予定外の有給休暇を取得して、終日就寝。どれほど眠っても、倦怠感が押し寄せてきてずっと眠い。
Thursday, October 10
朝食、目玉焼きとベーコン、サニーレタスと紫玉葱とトマトのサラダ、ミルクブレッドとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、弁当。夕食、鶏の唐揚げとレモン、蛸と若布の酢の物、刻み海苔と生姜を添えた冷奴。
食事は普段どおり摂れるものの、体調不良はつづく。本を読む気力に欠けるので、本棚から写真集を取りだす。テリ・ワイフェンバックの写真集『Between Maple and Chestnut』(Nazraeli Press)を眺める。
Friday, October 11
ようやく体調は回復基調。朝食、目玉焼きとベーコン、サニーレタスと紫玉葱とトマトのサラダ、キャロットラペ、ミルクブレッドとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、弁当。夕食、鶏の唐揚げ、小松菜ときのこのお浸し。
『Hanako』11月号(マガジンハウス)を読む。特集は「京都、練り歩き」。
Saturday, October 12
秋晴れ。朝食、目玉焼き、ソーセージとマスタード、サニーレタスと紫玉葱とトマトのサラダ、キャロットラペ、ミルクブレッドとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、「無印良品」のスパイシー欧風ビーフカレー、辣韮。
外出。山手線で東京駅まで。東京駅構内の洋菓子店「TOKYO TULIP ROSE」に寄り道。東京駅八重洲口から歩いて「アーティゾン美術館」まで。ようやく街歩きを愉しめるまともな季節が到来。「空間と作品 作品が見てきた景色をさぐる」を見学する。すべて収蔵品のみで構成された図録の刊行もない「安上がり」の展覧会だが、学芸員の斬新なアイディアの詰まったとても興味ぶかい展示風景が広がる。担当学芸員は平間理香。
京橋から銀座まで移動する。久方ぶりの「ギャラリー小柳」で、久方ぶりに束芋の作品を見る。「束芋 そのあと」展を鑑賞。「教文館」に立ち寄って本を買う。松浦寿輝『黄昏の光 吉田健一論』(草思社)と松沢裕作『歴史学はこう考える』(ちくま書房)の二冊。賑わう銀座の街を抜けて、「銀座メゾンエルメスフォーラム」にて「内藤礼 生まれておいで 生きて」を見学。丸の内仲通りまで歩いて「一保堂茶舗 東京丸の内店」に寄ってから、本日の晩餐の場所である「丸の内二重橋ビル」へ。「YAUMAY」にて中華料理を食べる。クラゲサラダ、海老蒸餃子、帆立焼売、揚げ湯葉と海老の腸粉、蓮の葉ちまき、担々麺、ビールと白ワイン。
陽が暮れてライトアップされた「東京駅丸の内駅舎」を眺めながら「丸善」に立ち寄って、今夏平凡社から復刊された『中野本町の家』(後藤暢子、後藤幸子、後藤文子、伊東豊雄/著)を買う。
Sunday, October 13
朝食、目玉焼き、ベビーリーフと紫玉葱と胡瓜のサラダ、キャロットラペ、パンドミとクリームチーズ、珈琲。
東西線で木場駅にて下車。秋晴れが心地よい「木場公園」を抜けて、「東京都現代美術館」に向かう。「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」を見学する。現代美術のコレクターとして知られる精神科医の蒐集品が展示されている。最近の若手作家の作品もコンスタントに収集している姿勢に感心しつつ、しかしSNS経由で有名になったような若い人たちの作品は、美術館という場所に置かれると些か居心地が悪そうではある。
昼食は美術館併設のカフェ「二階のサンドイッチ」にて。チキンサンド、ベーコンリエットサンド、コーヒーゼリー、アイスカフェラテ。清澄白河駅まで歩いて半蔵門線に乗って渋谷駅まで移動する。松濤まで歩いて「渋谷区立松濤美術館」にて「空の発見」を鑑賞する。きのう見た「アーティゾン美術館」での展示と同様に、次回の展覧会までの「つなぎ」のような企画だが、練られた構成で興味ぶかく見学する。
賑わう渋谷の街を歩いて「東急プラザ渋谷」を訪れる。スペインの写真家の展覧会「YOSIGO写真展 Holiday Memories 旅の瞬間」を見学。会場構成が「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」に似ている。
「渋谷スクランブルスクエア」に立ち寄り、「丸山珈琲」「紀ノ国屋」「メゾン・イチ」で買い物。山手線に乗って新宿駅まで。「ルミネエスト新宿」で開催中の「おにうめPOP UP SHOP」を訪れる。ふたたび山手線。五反田の「sakana bacca」で夕餉の品を買う。夕食、五反田ちらし、小松菜としめじの味噌汁。「ヱビスビール」を飲む。