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Monday, March 18

朝食、半熟卵、サニーレタスと紫玉葱とトマトのサラダ、ベーコン、グラハムブレッドとクリームチーズとブルーベリージャム、ヨーグルト、珈琲。昼食、お弁当。夕食、豚ひれかつ、小松菜と玉葱の味噌汁、「丸八製茶場」の焙じ茶。

強風が吹き荒れる一日。読書。吉田健一『東西文学論|日本の現代文学』(講談社文芸文庫)を再訪する。去年実行しようと試みて頓挫したマルセル・プルーストの長編小説『失われた時を求めて』の読み直しを、いくつかの複数の動機が絡まり合って今年あらためて成し遂げようと目論んでいるのだが、しかしながらつぎの吉田健一の述べる助言を素直に受け取るのであれば、それほど前のめりになって意気込む必要はない話なのかもしれない。

「よく考えたことは平明に表現されるものである、」という格言があるフランス文学が高級で、難解だと日本で宣伝されるのは、要するに、だから、その難解だという部分だけは嘘だということなのである。プルウストのどこが読み難いのか。あんな長たらしい文章がその上に読み難かったら、兎に角、フランスで一流の文学者として迎えられる筈がない。プルウストの文章は我々も一緒にその曲節をずるずると引っ張って行くだけの魅力があって、つまり、読み易いのである。(p.16)

Tuesday, March 19

朝食、半熟卵、サニーレタスと紫玉葱とトマトのサラダ、ベーコン、ライ麦粒トーストとクリームチーズとブルーベリージャム、ヨーグルト、珈琲。昼食、お弁当。夕食、フライドチキン、サニーレタス。「TOKYO CRAFT ペールエール」を飲む。

掃除と洗濯。読書。少し前に三島由紀夫の『金閣寺』を読み返していたときに併せて読もうと思った、内海健『金閣を焼かなければならぬ 林養賢と三島由紀夫』(河出書房新社)を読む。金閣寺を焼亡させた林養賢についての精神病理学的観点からの報告書。

Wednesday, March 20

祝日。朝食、目玉焼き、ソーセージとマスタード、グリーンリーフと紫玉葱とトマトのサラダ、ライ麦粒トーストとクリームチーズとブルーベリージャム、ヨーグルト、珈琲。

終日自宅にて。「meiji THE Chocolate」のナッティカカオと「仔鹿」で購入した豆で淹れた珈琲。読書。松浦寿輝・沼野充義・田中純『徹底討議 二〇世紀の思想・文学・芸術』(講談社)を最後まで。『群像』(講談社)誌上において5年の歳月をかけて断続的に発表された鼎談をまとめたもの。税込で4620円もする700頁を誇るぶ厚い代物なのだが、この三人の話であれば買って読んでも損な気分にはならないだろうと思って読み進める。ところで膨大な量の意見交換を前にして瑣末な話でなんだが、田中純は「ある種の」という修辞を多用しすぎではなかろうか。

昼食、「新宿中村屋」のバターチキンカリー。映画鑑賞。『女の復讐』(ジャック・ドワイヨン/監督、1989年、フランス)を見る。

夕方から猛烈な突風が吹き荒れて、春の嵐にしても春の嵐すぎる天候となる。「京都醸造 春の気まぐれ」を飲む。夕食、牛豚挽肉とほうれん草の蒸し餃子、玉子と和布の中華風スープ、「TOKYO CRAFT ペールエール」。

Thursday, March 21

朝食、目玉焼き、ベーコン、グリーンリーフと紫玉葱とミニトマトのサラダ、キャロットラペ、バゲットとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、お弁当。夕食、ほうれん草とミニトマトのパスタ。

栃木県と埼玉県で震度5弱の地震。残業。東急線沿線のフリーマガジン『SALUS』4月号の特集は「お弁当献立」。定期的にマンネリズムに陥ってしまうお弁当の献立に刷新の光をあててくれる。

Friday, March 22

有給休暇を取得。朝食、目玉焼き、ベーコン、グリーンリーフと胡瓜とトマトのサラダ、キャロットラペ、ライ麦粒トーストとバゲットとクリームチーズとストロベリージャム、ヨーグルト、珈琲。

外出。浅草線で東銀座駅下車。土曜日や日曜日に訪れると行列でとても入店する気にはなれない店舗を訪れようと向かった先は、老舗の喫茶店「トリコロール本店」。しかしながら木製の回転扉を押して入店してみたところ、なんと行列。日本人観光客や外国人観光客や本日休暇の人や本日休暇というわけではなさそうだがよくわからない人で、座席は埋まっている。平日の優位性はほとんどなかった。しばらく待って着席し、アップルパイと珈琲を注文。店を出てから銀座線に乗って、銀座駅から青山一丁目駅まで移動。「草月ホール」内にあるカフェ「CONNEL COFFEE」に向かう。こちらは土日が休業日なので平日に訪れるしかなく、カフェの存在自体は随分前から知っていたものの、ようやく足を運ぶ機会を得る。カプチーノとサンドイッチを注文して、借景として窓の外に広がる「赤坂御所」の樹々を眺めつつ読書。山脇直司『ヨーロッパ社会思想史 新版』(東京大学出版会)を読む。

青山一丁目駅から渋谷駅まで銀座線で移動し、「渋谷ヒカリエ」に立ち寄り「MARKS&WEB」でハンドクリームとオイルを買う。渋谷駅構内で『メトロミニッツ ローカリズム』(スターツ出版)の最新号を入手してから、山手線で恵比寿駅まで。東京都写真美術館で「記憶:リメンブランス 現代写真・映像の表現から」と「没後50年 木村伊兵衛 写真に生きる」を見学する。木村伊兵衛の写真展はこれまで何度か見てきたが、初見の写真が結構あってそれがどれも素晴らしかった。目黒駅方面まで徒歩で向かい、「les joues de BéBé」でパンを買ってから、夕食のために開店前の「とんき」に向かう。こちらも平日の優位性は皆無で、開店と同時にどどっと座席が埋まる。ヒレカツ定食と麦酒。「成城石井」と「プレッセ」で食料品を買ってから帰途に就く。

Saturday, March 23

曇りときどき雨。終日自宅にて。朝食、目玉焼き、ベーコン、グリーンリーフと紫玉葱のサラダ、キャロットラペ、バゲットとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。昼食、生卵と小松菜と焼豚を添えた塩ラーメン。夕食、春キャベツとほうれん草とベーコンのパスタ、キャロットラペ、ブルーチーズ、バゲット。「仔鹿」で買ったフランスの赤ワイン「ドメーヌ・デュ・フレッシュ アンジュー・ルージュ」を飲む。読書。『ちくま』4月号(筑摩書房)、『銀座百点』3月号(銀座百点会)、アルベール・カミュ『結婚 四篇のエセー』(柏倉康夫/訳、月曜社)を読む。映画。『街をぶっ飛ばせ』(シャンタル・アケルマン/監督、1968年、ベルギー)、『家からの手紙』(シャンタル・アケルマン/監督、1976年、ベルギー・フランス)を見る。

Sunday, March 24

朝食、目玉焼き、ソーセージとマスタード、グリーンリーフと紫玉葱とトマトのサラダ、キャロットラペ、バゲットとクリームチーズ、珈琲。近所の図書館とドラッグストアとスーパーマーケットを巡ったあとは自宅にて。昼食、茹で卵を添えた「無印良品」の海老のクリーミーカレー。映画。『ゴールデン・エイティーズ』(シャンタル・アケルマン/監督、1986年、ベルギー・フランス・スイス)を見る。読書。原田裕規『評伝クリスチャン・ラッセン 日本に愛された画家』(中央公論新社)を読む。夕食、白米、絹ごし豆腐と長葱と若布の味噌汁、鮪の刺身、しめ鯖、大根のつま、「丸八製茶場」の焙じ茶。「よなよなエール」を飲む。