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Monday, November 20

朝食、半熟卵、ソーセージ、サニーレタスと胡瓜と紫玉葱とトマトのサラダ、キャロットラペ、バゲットとテリーヌ、ヨーグルト、珈琲。昼食、お弁当。夕食、レバニラ炒め、ほうれん草と人参の胡麻和え、茄子とほうれん草の味噌汁、「黒松剣菱」の熱燗。

風が強く吹いて冷え込む会社からの帰り道。なだらかな季節の移行を無視した暴力的な暑かったり寒かったりの日々で体調が狂う。都内の駅構内で入手した『SALUS』12月号(東急)と『メトロミニッツ ローカリズム』12月号(スターツ出版)を読む。

Tuesday, November 21

朝食、茹で卵、ベーコン、サニーレタスと紫玉葱とトマトのサラダ、キャロットラペ、バゲットとテリーヌ、ヨーグルト、珈琲。昼食、お弁当。夕食、持ち帰り寿司、茄子とほうれん草の味噌汁。「ヱビスプレミアムエール」を飲む。

旅支度。スーツケースのパッキングを始める。読書。吉田健一『余生の文学』(平凡社ライブラリー)を読む。解説で宮崎智之が「はたして、吉田の文章は本当に読みづらいのだろうか。確かに、独特のリズムや言い回しに慣れるまではそうかもしれない。しかし、その文章は一文一文をしっかり辿って読んでいくと、実はまったく難解などではなく、むしろ書かれている文章が、書かれているべき文章として驚くほど明快に記されていることがわかる」と、吉田健一の文体を擁護する定番の語りを披露している。倉橋由美子も『偏愛文学館』(講談社文庫)のなかで吉田健一の文章は明晰であると述べていたのを思い出す。それらの指摘には概ね同意するのだが、吉田健一の文章を読んでいると文体の問題よりも文脈の問題を思うことがしばしばあり、本書を読んでいても「時評」などに顕著だが、云わんとする文脈がよく飲み込めないところがある。「時評」なので仕方がない面もあるとはいえ注釈が欲しい。

そして明治以後に日本に外国から持って来られたことになっている自然主義その他の文学で近代文学だけは実際に日本に根を降し、日本の文学の伝統に繋ることを許されたものであることにも注意していい。それは日本の、或は支那の文学自体の近代性に我々を目覚めさせもしてくれたので、これもヴァレリイが指摘していることであるが、我々は近代の状態がヨオロッパの近代に限られたものでないことをそれで知った。新古今集をただの昔の歌集と思っているものが一体何をマティスの絵に見ているのだろうか。新古今集もフランス語に訳されて、パリに持って行かれてディオォルに褒めて貰う必要があるのかも知れない。(pp.93-94)

執筆当時に世事として何かしらの出来事があったのだろうと推察されるが、「新古今集」や「マティス」や「ディオォル」といった固有名が登場するのが文脈を知らない者からするとやや唐突に響く。

Wednesday, November 22

朝食、半熟卵、ソーセージ、玉葱のグリル、サニーレタスと胡瓜と紫玉葱とトマトのサラダ、キャロットラペ、バゲットとテリーヌ、ヨーグルト、珈琲。某所にて催された会社の社内行事に出席してから一旦自宅に戻って着替え、スーツケースを引き摺り山手線で品川駅に向かう。三泊四日の旅のはじまり。エキュート品川の「刷毛じょうゆ 海苔弁山登り」でお弁当を買って東海道新幹線「のぞみ」に乗り込む。京都駅まで。地下鉄の烏丸線と東西線を乗り継いで京都市役所前駅で下車。本日の宿泊先である「OMO5京都三条 by 星野リゾート」でチェックインを済ませてから、徒歩で「スタンドうみねこ コト」へ。クラフトビール、和風ポテトサラダ、蛸とアボカドの葱醤油和え。

Thursday, November 23

旅先でも普段とおなじ時間に起床。4時15分。しかし旅先では家事に従事する必要がなく時間に余裕がありすぎるのでホテル近くのコンビニで買った「京都新聞」に目をとおす。三条駅まで歩いて京阪本線に乗って出町柳駅まで。さすがに早朝は冷え込んだものの季節はずれの温暖な陽気。好天。鴨川沿いを少し散歩してから「コーヒーハウス マキ」に向かう。開店少し前に正面入口に到着したら誰もいなくて、一番乗りかと思ったら店の反対側に名前を書く仕組みだと店員に教えてもらってなんとか滑り込む。すぐに満席になる。モーニングセットを注文し、帰りがけに珈琲豆を買う。三条駅まで戻ってから河原町三条の「六曜社珈琲店」に向かう。喫茶店行脚。珈琲を飲む。ホテルに戻ってチェックアウト。タクシーで京都駅まで移動する。観光特急「あをによし」に乗って京都駅から近鉄奈良駅まで。車内販売で購入したバターサンドと紅茶をお供に車窓を眺める。本日の宿泊先である「奈良ホテル」にタクシーで向かって荷物を預けてから、ホテルの「ティーラウンジ」にて軽めの昼食。サンドウィッチと珈琲。奈良観光。タクシーで「春日大社」に向かって「奈良公園」を散策し、「東大寺南大門」を見物してから「志賀直哉旧居」を訪れる。途中「満月アンティーク」に立ち寄ってからホテルに戻る。天井が高くて庭が見える広い部屋。夕食まで時間があるので室内のテレビでYouTubeを視聴する。「山田五郎オトナの教養講座」の中野京子がゲストの回。夕食はホテルのレストラン「三笠」にてフランス料理のコース。前菜、林檎のポタージュ、太刀魚のタンバル雲丹、イクラと生姜バターソースと茗荷のピクルス添え、牛肉のステーキとリヨネーズソース、栗の半熟チーズケーキ、プティフール、パン、珈琲。夜、バーでカクテルを一杯飲んでから就寝。

Friday, November 24

朝食までの時間、ホテルのラウンジで「奈良新聞」を読む。朝食は昨日の夕食とおなじ場所「三笠」にて。茶粥を選択したところ、茶粥からイメージされるものとはちがう豪華な和食が提供される。ホテルショップで土産を物色してからタクシーで近鉄奈良駅に向かう。コインロッカーに荷物を預けてから、ふたたびタクシーに乗車して「唐招提寺」を目指す。タクシーの運転手が観光タクシーのように奈良の歴史を解説してくれる。寺院と庭を散策してから、「GO」アプリでタクシーを摑まえようとするも走行数が少ないのか難儀する。開店時間丁度のギリギリのタイミングで「くるみの木」に到着。昼食。併設の雑貨店と食料品店を覗いてから移動。奈良の中心部に向かいたいのだが相変わらずタクシーが掴まらない。タイミングよくやってきたバスに乗り込み近鉄奈良駅に向かう。「ならまち」散策。「中川政七商店 奈良本店」を覗いて、「bolik coffee」で珈琲とケーキで休憩し、「カウリ」で器を見て、「中川政七商店 分店 土産 奈良三条店」で菓子を買って、「奈良漬の山崎屋 本店」で漬物を買って、「ROKUMEI COFFEE CO. NARA」で珈琲豆を買う。奈良から京都へ。「あをによし」とちがってだいぶ古びた特急列車「ビスタカー」にのって近鉄奈良駅から京都駅に向かう。京都駅前のタクシーは長蛇の列だったので地下鉄で烏丸御池駅まで。本日の宿泊先「TSUGU 京都三条 by THE SHARE HOTELS」に赴いてチェックインを済ませる。三条駅まで歩いて京阪本線で出町柳駅まで。紅葉のライトアップを実施中らしく叡山電車の駅が大混雑。出町柳駅から一乗寺駅まで。「恵文社一乗寺店」を少し覗いて、夕食「アルザス」にて。安い、旨い、店主の特異なキャラクター、という三拍子揃った素晴らしい店は、変わらずよかった。バゲット、エスカルゴ、グリーンサラダ、仔牛のチキンカツレツ、赤ワイン。三条駅まで戻り、ホテルに戻る前に「仔鹿」に立ち寄ってワインを買う。

Saturday, November 25

冷え込んだ朝、小雨が降る。「イノダコーヒ本店」にて「京都新聞」を読んで開店時間まで待ち、京の朝食セットを注文する。ホテル近くからタクシーで「蓮華王院 (三十三間堂)」を訪問。雨がなかなか止んでくれない。道中のどこかで手袋の片方を落としてしまったことに気づく。三十三間堂から四条大橋までタクシーで移動。「フランソア喫茶室」にて休憩兼昼食。珈琲、ベイクドチーズケーキ、玉子サンド。阪急京都線で京都河原町駅から烏丸駅まで移動し、「レンタルサイクル京都ecoトリップ」で自転車を借りる。天気が不安定なので雨雲レーダーを逐一確認しながらのサイクリング。「田中長奈良漬店」で漬物を買ってから、鴨川沿いを走り、「Kurasu Ebisugawa」で珈琲豆を買って、京都御所の砂利道を走り、「本田味噌本店」で味噌を買って、「虎屋菓寮 京都一条店」で休憩。あんみつと煎茶。ふたたび鴨川沿いを走り、四条烏丸まで戻って自転車を返却する。混雑と連続する信号で牛歩戦術のごとくゆっくり走るバスに乗って四条河原町まで移動し、「京都BAL」を訪れる。店舗をめぐってから地下にある「丸善」のカフェで珈琲を飲む。「晦庵河道屋」にて夕食。鴨なんば蕎麦、瓶麦酒。ホテルに戻って荷物をピックアップし、タクシーで京都駅に向かおうとするも途中で渋滞に嵌り、遅々として進まないので四条駅近辺で降りて、地下鉄烏丸線で京都駅に向かう。「ジェイアール京都伊勢丹」にて帰りの新幹線で食べるものを買ってから午後7時1分発の東海道新幹線「のぞみ」に乗る。廃止されてしまった車内販売の代替としてQRコード経由で注文するシステムを試す。

Sunday, November 26

昨夕、明朝の朝食用にと「ジェイアール京都伊勢丹」の「MAISON KAYSER」で購入したパンオノワと珈琲が本日の朝食。旅の後始末は溜まった洗濯物を片付けることだが、あいにく雨模様なのでやむなく部屋干し。近所のスーパーマーケットで買い物を済ませてから外出。「渋谷スクランブルスクエア」の「TOMORROWLAND」で革の手袋を買う。渋谷駅構内を潜り抜けて「東急フードショー」に赴き「Bricolage bread & co. 」で農民パンを買う。東横線で渋谷から自由が丘駅まで移動。冷たい雨が降る自由が丘はやや閑散としている。「白山眼鏡店」で新しくつくった眼鏡を受け取ってから自宅に戻る。昼食は「Bütz SANDWICH」で買った玉子サンド、パストラミビーフサンド、苺サンド、「Kurasu Ebisugawa」の豆で淹れた珈琲。おやつに「満月」の阿闍梨餅。衣服のアイロンがけに精を出す。夕方、常備菜づくり。蓮根の酒蒸し、南瓜煮、キャベツの大蒜塩炒め、茄子としめじと鰹節の白だし煮、人参と紫キャベツのマリネ、大根蒸し、ほうれん草のおひたし。夕食、鶏肉と小葱を添えた温かいうどん、鰹節と小葱と生姜を添えたしめ鯖、蛸とサニーレタスの山葵醬油和え。「プレミアムモルツ」を飲む。