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Monday, May 29

終日雨模様。夕食、会社帰りに「東急ストア」で購入した持ち帰り寿司、玉葱の味噌汁。「キリンクラシックラガー」を飲む。

Tuesday, May 30

読書。『対談 日本の文学 素顔の文豪たち』(中央公論新社/編、中公文庫)を読む。全集『日本の文学』の月報対談を再編集したもの。全集『日本の文学』の編集委員は、谷崎潤一郎、川端康成、伊藤整、高見順、大岡昇平、三島由紀夫、ドナルド・キーンという面々で、現在の小説家や評論家をどれだけ集結させてもおなじような迫力はでない。夕食、鶏の炊き込みご飯、大根と人参の味噌汁、鰹のたたき、新玉葱のサラダ。「キリンクラシックラガー」を飲む。夜、よしながふみ『きのう何食べた?』(講談社)の最新巻を読む。

Wednesday, May 31

有休とゴダール。有給休暇を取得してジャン=リュック・ゴダールの映画を立てつづけに鑑賞する。『女と男のいる舗道』(1962年)、『勝手に逃げろ/人生』(1979年)、『ゴダールの探偵』(1985年)、『ゴダールの決別』(1993年)。過去何度も見ている作品群をふたたび視聴。ゴダール映画は再見に耐えうる膂力があるというのもあるが、何度も見返すことでようやく輪郭がわかってくるというのもある。夕食は自宅近所のラーメン屋にて。『図書』7月号(岩波書店)を読む。

Thursday, June 1

読書。島田真琴『アート・ローの事件簿 盗品・贋作と「芸術の本質」篇』(慶應義塾大学出版会)を読む。夕食、白米、大根と油揚げの味噌汁、鯵のひらき、貝の磯和え、すぐき漬け。「キリンクラシックラガー」を飲む。藤井聡太が渡辺明に勝利して将棋の名人位を獲得。

Friday, June 2

「ロト6」の当たる気配はまるでないが不穏な予感は迷惑なことに的中する。「梅雨のような天気のあとは、梅雨明けのような快晴で、そして嵐のような雨が降るということは、つぎは台風だろうか」などと書いていたら本当に台風がやってきた。台風2号と前線がタッグを組んで日本列島に大雨を降らせている。残業後の会社帰りの街は土砂降りの雨で、タクシーを捕まえようと「GO」アプリで画策するも周辺に空車が見つからないとのつれない返事。電車とバスを乗り継いで自宅近辺まで運んでもらい雨露を凌ぐ。夕食、焼きそば。「ヱビス プレミアムエール」を飲む。上岡龍太郎死去の報せ。テレビ視聴者だった子供の頃、上岡龍太郎が繰りだす嫌味と屁理屈が大好きだったことを思い出す。

Saturday, June 3

午前中はきのうから続く大雨。植物の水やりと花瓶の水換えと部屋の掃除を済ませてから朝食の支度。ラジオを聴く。「Everyday Story」(α-STATION FM KYOTO)、「NICE POP RADIO」(α-STATION FM KYOTO)、「FLIP SIDE PLANET」(J-WAVE)をradikoのタイムフリー機能にて。昼食は「しぶそば」のレトルトカレー。映画鑑賞。『ベルリンのリュミエール』(ヴィム・ヴェンダース/監督、1995年)を見る。「ビオスコープ」と呼ばれる映写機を開発したドイツのスクラダノフスキー兄弟をめぐる逸話集。リュミエール兄弟のシネマトグラフほうが技術的な完成度は遥かに優っていたため、ビオスコープは一般には普及せず「映画の誕生」としても歴史に刻印されなかったのだが、しかし「ベルリンのリュミエール」という邦題はなかなか失礼な言い草ではある。雨はあがって青空が広がる。近所のスーパーマーケットで買いもの。読書。島田真琴『アート・ローの事件簿 美術品取引と権利のドラマ篇』(慶應義塾大学出版会)を読む。「盗品・贋作と「芸術の本質」篇」のつぎは「美術品取引と権利のドラマ篇」。レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたとされる「サルバトール・ムンディ」をめぐる取引に関し、中抜き疑惑で訴えられた美術商イヴ・ブーヴィエについて山田五郎はYouTubeの番組「オトナの教養講座」で無罪になったと解説していたが、無罪になったというより裁判をシンガポールで実施することに対してブーヴィエが異議を呈して訴訟停止にもちこんだというのが実情とのこと。美術品をめぐる数々の司法判断を紹介する『アート・ローの事件簿』は、国によって法制度が異なるのでどこで裁判を起こすかがとても重要という知見を教えてくれる。夕食、白米、茄子とかいわれの味噌汁、しらす、鶏肉の塩麹蒸し、鯵のなめろう。「キリンクラシックラガー」を飲む。

Sunday, June 4

台風一過という表現を六月初旬に使うと調子が狂うが、本日は好天。電車を乗り継ぎ東西線の木場駅で下車。木場公園を抜けて東京都現代美術館に向かう。ディオール展が終わって閑散とした美術館にて、志賀理江子と竹内公太による展示「さばかれえぬ私へ Tokyo Contemporary Art Award 2021-2023 受賞記念展」を見学する。館内のカフェ「二階のサンドイッチ」で昼食を摂る。清澄白河駅まで歩いて大江戸線に乗って蔵前駅まで。蔵前の洒落た店めぐり。「Howmore Living」「透明書店」「鷰 en」「ギンザレコード GINZA RECORDS & AUDIO KURAMAE」「NORR LAND」「Frobergue 古書フローベルグ」「半月焙煎研究所」「菓子屋シノノメ」「道具屋 nobori」。蔵前駅から浅草線に乗って戸越駅まで。「ストン」で早めの夕食。カレーと麦酒。買いもので荷物が増えたうえに街歩きで疲れたのでタクシーをつかまえて帰途に就く。洗濯物を取り込んでアイロンがけ。「道具屋 nobori」で購入したグラスを早速使って晩酌。