599

Monday, April 18

帰宅時、雨に降られる。先週あたりから残業時間少なめで推移しているが、嵐の前の静けさの可能性もあり。夕食、チキンマカロニグラタン、サニーレタスとミニトマトのサラダ、「Soup Stock Tokyo」の緑の野菜と岩塩のスープ、麦酒。読書。その著作に言及する言説を浴びすぎたがために、すっかり内容を咀嚼した気になって肝心の原典にふれずじまいのまま現在に至っているものは多少なりとも存在するが、そうした文献のうちのひとつにエドワード・W・サイードの『オリエンタリズム』(今沢紀子/訳、平凡社ライブラリー)がある。サイードの他の仕事は何冊か目をとおしてきたものの、いまだ積読状態であった『オリエンタリズム』をいまさらながら読みはじめる。上下巻からなる平凡社ライブラリーの翻訳のうち、むかしから上巻だけは書棚に眠っていて、最近ようやく下巻を本屋で購入した。奥付を見ると上巻は1998年発行の第8刷、先日買った下巻は2020年発行で第24刷。

Tuesday, April 19

円安がさらに加速して1ドル128円台に。短期的な為替の推移は予測不能。読書。エドワード・W・サイード『オリエンタリズム』(今沢紀子/訳、平凡社ライブラリー)のつづき。原典にふれる意義それ自体を否定する必要は勿論ないものの、これまで蓄積されてきた『オリエンタリズム』をめぐる論評以上のものを、『オリエンタリズム』自体から得られたかはやや疑わしい。それだけ膨大な量の言及をされてきた古典的文献として地位を確立しているということではあるが。夕食、白米、春キャベツとわかめの味噌汁、鯛と鮪の刺身、麦酒、焙じ茶。

Wednesday, April 20

暖かさと寒さが交互する日々。本日は寒い一日。読書。古井由吉『この道』(講談社文庫)を読む。夕食、親子丼、あおさの味噌汁、麦酒。

Thursday, April 21

読書。河合秀和『チャーチル イギリス現代史を転換させた一人の政治家』(中公新書)を読む。夕食、春キャベツとアンチョビのパスタ、麦酒。ラジオを聴いていると、文筆を職業とする人びとがコメントでしばしば「ある種の〜」と云うのがとても気になる。文章表現では絶対に削るだろう余計な修飾だと思う「ある種の」。人によっては連発する。「ある種の」禁止令を出したい。

Friday, April 22

夏日。会社帰りに書店に立ち寄って語学のテキストと文庫と新書を買う。『週間読書人』(読書人)の最新号が届く。千葉雅也と小泉義之の対談、岩井克人による最終講義の聴講録が載っている。夕食、「千房」の冷凍お好み焼き、麦酒。

Sunday, April 23

本日も夏日の予報。部屋の掃除と洗濯。朝食、目玉焼き、サニーレタスとベーコンとミニトマトのサラダ、パンドミとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。アイロンがけ。近所のスーパーマーケットで食材を調達してから外出。渋谷へ。渋谷ヒカリエが10周年企画として東急カード所持者に対して10%オフのキャンペーンをやっているので、買いものに赴く。ヒカリエが開業したとき渋谷駅構内の通路壁に貼ってあった雑すぎる紙の案内文「ヒカリエ→」の掲示に唖然としてから、10年の月日が経過した。「TODAY’S SPECIAL」「IDÉE SHOP VARIÉTÉ」「MARKS&WEB」「BISCUITERIE BRETONNE」「とらや」「CHEF’S PRESS」「九州屋」で買いものを済ませる。渋谷駅周辺はそれなりの人出。道中の読書はドストエフスキー『白痴』(木村浩/訳、新潮文庫)の上巻を最後まで。帰宅後、サンドイッチと珈琲の昼食ののち、午後は読書。「GOOSE IPA」を飲みながら、読みさしの平出隆『鳥を探しに』(双葉社)のページをめくる。夕食、白米、絹ごし豆腐とほうれん草の味噌汁、鮪の刺身とかいわれ、冷奴、麦酒。

Sunday, April 24

曇天。朝食、目玉焼き、ソーセージ、サニーレタスとベビーリーフとミニトマトのサラダ、スライスチーズを挟んだホットサンド、ヨーグルト、珈琲。読書。『世界史の考え方 シリーズ 歴史総合を学ぶ①』(小川幸司、成田龍一/編、岩波新書)を読む。昼食として蛸とベーコンとほうれん草のパスタを食べながら映画を見る。『甘い生活』(フェデリコ・フェリーニ/監督、1960年)。途中で京都醸造の「一期一会」を飲みながらの映画鑑賞。映画を見終えると窓の外は小雨が降っている。夕食、ローストチキン、オニオンマヨネーズ、ホワイトセロリとサニーレタスとミニトマトのサラダ、バゲット、フランスのロゼワイン。