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Monday, January 6

朝、ROTH BART BARON「けものたちの名前」を聴きながら朝食の準備をする。朝ごはん、目玉焼き、ロースハム、トマト、サニーレタスとフレンチドレッシング、バゲットとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。

仕事始めなるもの。職場での「あけおめことよろ」の嵐に辟易する。

昼休み、持参のお弁当を食べつつ、週末に清澄白河の「smokebooks」で買った相倉久人『現代ジャズの視点 失われたリズムを求めて』(角川文庫)に目をとおす。今年もまた弁当生活がはじまる。去年まで使っていた弁当箱のゴムパッキンがだいぶ緩んできたので、新調したものを早速使ってみる。年の瀬に渋谷スクランブルスクエアで偶々見つけたポップアップショップ「Floyd」で売っていた商品。「Floyd」は静岡県三島を拠点とするオンラインストアが主軸のお店らしい。外箱のデザインが「?」マークと「!」マークの二種類あって、購入したのは「!」のほう。あわせて弁当箱を入れるためのバッグもデザインが気に入って買ってしまった [1]

晩ごはん、蛸とロースハムとキャベツの白ワイン蒸しパスタ、サニーレタスとコーンとかいわれのサラダ、イタリアンドレッシング、赤ワイン。

夜、John Coltrane「My Favorite Things」をレコードで聴く。

Tuesday, January 7

朝、OGRE YOU ASSHOLE「新しい人」を聴く。朝ごはん、スクランブルエッグ、ほうれん草のオリーブオイル炒め、トマト、ライ麦粒のパンとあんバター、ヨーグルト、「六花亭」のマルセイバターサンド、珈琲。

読書。金井美恵子『愛の生活|森のメリュジーヌ』(講談社文芸文庫)を読む。

晩ごはんは、近所のスーパーで買った七草粥セットに長葱とかぶと鳴門を足して、お粥をつくる。夜の七草粥。だしは「久世福商店」で購入したもの。白菜の漬物、黒豆、麦酒。Wikipediaの説明文に従えば、七草粥は「正月の祝膳や祝酒で弱った胃を休める為とも言われる」とあって、現代に至るまでこの食の習慣が続いているということは、正月に食べ過ぎて胃がもたれているのでそろそろ身体に負担のない食事を摂取したい状況を古来より毎年のように繰り返しているわけで、驚くべき学習能力のなさである。

エリツィンが後継者としてプーチンを指名した際の大統領選挙の模様を密着したドキュメンタリー映画、『Putin’s Witnesses』(ヴィタリー・マンスキー/監督、ラトビア)を見る。想像以上のエリツィンやプーチンへの密着っぷり。

夜、Hank Mobley「Dippin’」をレコードで聴く。

Wednesday, January 8

朝、小沢健二「So kakkoii 宇宙」を聴く。20年ぶりくらいに小沢健二の音楽をちゃんと聴く。曲のよさと歌唱力のなさは変わっていなかった。朝ごはん、目玉焼き、ロースハム、サニーレタス、トマト、レモン、バゲットとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。

海の向こうで戦争が始まる、のかどうか判然としないが、緊迫するアメリカとイランの情勢を横目にイラン映画を見る。『酔っぱらった馬の時間』(バフマン・ゴバディ/監督、2000年)。イランというよりクルド人の映画だが。

読書。ウルリヒ・メーラート『東ドイツ史 1945-1990』(伊豆田俊輔/訳、白水社)と飯沼珠実『JAPAN IN DER DDR 東ドイツにみつけた三軒の日本の家』(自費出版)を読む。

晩ごはん、豚バラ肉と長葱と茹で卵をのせた醤油ラーメン、麦酒。

夜、The Boswell Sisters「Okay, America! – Alternate Takes And Rarities」をレコードで聴く。

Thursday, January 9

朝、王舟「Big fish」を聴く。朝ごはん、目玉焼き、ロースハム、サニーレタスとイタリアンドレッシング、トマト、ライ麦粒のパンとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。

ひとまずアメリカとイランの全面的な武力衝突は避けられた模様。比較的安定している経済環境がトランプ政権の生命線であるのだから(日本の安倍政権もおなじである)、合理的に考えれば、故意に情況を不安定化させる選択はしないはずではあるのだが、トランプの場合は何を言いだすのかわからないので最後まで安心できない。

読書。中島敦『光と風と夢|わが西遊記』(講談社文芸文庫)を読む。

晩ごはん、鳥もも肉と絹豆腐と白菜と長葱の白だし鍋、麦酒。

Friday, January 10

朝、CHAI「PUNK」を聴く。朝ごはん、スキレットで目玉焼きとソーセージと玉葱とトマトとほうれん草、胡桃とレーズンのパン、ヨーグルト、珈琲。

これからの人生、買った本はすぐに読むのを信条としたい。レコードは買ったらすぐ聴くのに、本は後回しになりがちである。とりわけ古本が危険で、そもそも古本屋のレジにもっていく時点で「いつか読む本」として購入しているきらいがある。しかし経験則として、いつか読む本はいつまで経っても読まない。というわけで先週末に清澄白河の「しまぶっく」で買った平岡篤頼『パリふたたび』(小沢書店)を読んでいる。

晩ごはん、スキレットで焼いたロースハムとガーリック、茹で卵とベビーリーフとトマトのサラダ、レモン、赤ワイン。

Saturday, January 11

朝、長谷川白紙「エアにに」を聴く。朝ごはん、目玉焼き、ロースハム、トマト、ベビーリーフとわさびドレッシング、胡桃とレーズンのパン、ヨーグルト、珈琲。

山手線で東京駅着。午前11時、丸の内オアゾの「小松庵」で早めの昼ごはん。鴨南蛮蕎麦を食べる。「丸善」で本と雑誌をざっくり眺めてから、東京ステーションギャラリーで岡﨑乾二郎が監修した「坂田一男 捲土重来」展を見る。

大手町駅から千代田線で乃木坂駅まで。乃木坂の駅構内で『メトロポリターナ』(産経新聞社)の今月号を入手。たぶん行列で入れないだろうと覚悟して「銀座ウエスト」を覗いてみると、やっぱり行列ができていた。ウエストでの休憩は諦めて国立新美術館に移動し、「Salon de Thé ROND」でカプチーノを飲む。上階にあるフランス料理の店「Brasserie Paul Bocuse Musée」もそうだが、この場所はどこで料理をつくっているのか謎で、ウェブサイトを見ると中心部にエレベータらしきものがあるので [2]、どうやら下に厨房がありそう。厨房が閉じ込められている感ある。しばし休憩ののち「DOMANI・明日2020 傷ついた風景の向こうに」展を鑑賞。初日の本日は入場が無料だった。今年の「DOMANI・明日」展は特別版らしく、例年とちがって知っている作家ばかりが並んでいる展覧会。

乃木坂から明治神宮前駅で東急東横線直通の副都心線に乗り換えて、代官山に向かう。「TENOHA代官山」が去年の10月末に閉店していたことを今更知る。昨年末に代官山を訪れたとき店の前を通っていながら気づかず。調べてみたところ「TENOHA代官山」はそもそも5年間限定の複合施設として企画されたものとのこと。できたばかりの頃に訪れた記憶があるので、いつの間にやら5年の年月が流れた。「代官山蔦屋書店」でDVDを借りる。代官山に都度赴くのがやや面倒ではあるものの、通うツタヤを渋谷から代官山に乗り換えようか思案中。渋谷店は「渋谷遺産」と称して旧作を準新作の値段で提供する姑息な商売をやめてほしい。代官山のほうがフロアがコンパクトにまとまっているので見やすい気もするし、シネフィルの人びとは代官山まで足を伸ばす気がないのか、渋谷店のようにレンタル中ばかりでないのもよい。

夜、晩ごはんは久方ぶりの「IVY PLACE」にて。サーモントラウト、鴨のレバームースとバゲット、プロシュート、ローストサーモンとハーブと石榴のサラダ、チキンカツレツとマッシュポテト、ペールエールを1杯、赤ワインを2杯。

帰り道、平岡篤頼『パリふたたび』を読了する。

Sunday, January 12

朝、Steve Lacy「Apollo XXI」を聴きながら掃除と朝食の準備。朝ごはん、目玉焼き、ロースハム、トマト、ベビーリーフとイタリアンドレッシング、胡桃とレーズンのパンとクリームチーズ、ヨーグルト、珈琲。ロースハムを使い切る。

今年はベートーヴェン生誕250周年とのこと。誰某の生誕もしくは没後何周年かを勘定して無理やり盛りあがろうとするクラシック音楽業界の風習は相変わらずであるが、それはさておき、ベートーヴェンでいちばん好きなのは交響曲でもピアノ曲でもなく、晩年の弦楽四重奏曲。「CYBELE」のクッキーと珈琲をお供に、ジュリアード弦楽四重奏団の演奏で13番と16盤を聴く。

昼ごはん、「ヤマモリ」のグリーンカレーと炭酸水。

午後、映画を4本。『拳銃貸します』(フランク・タトル/監督、1942年)、『ロイドの人気者』(フレッド・ニューメイヤー、サム・テイラー/監督、1925年)、『散り行く花』(D・W・グリフィス/監督、1919年)、『レディ アサシン』(オリヴィエ・アサイヤス/監督、2007年)。

夜、InterFMの「Barakan Beat」を聴きながら晩ごはん。白米、絹豆腐とほうれん草の味噌汁、大根と人参のなます、鯵のひらき、レモン、麦酒。

  1. https://www.floyd.jp/online_shop/labeled/ []
  2. https://www.hiramatsurestaurant.jp/nacc-rond/ []