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Friday, August 11


グダンスク

曇天。運河を眺める。薄い雲の隙間から太陽の光が射し込んでいる。

[朝]ホテルのレストランにてバイキング

きょうは一日かけてグダンスクの街を歩く。街の中心部まで歩く道中、通りではマーケットが開かれていて、これが750年以上も続くグダンスクの夏の風物詩、聖ドミニコ市であるはずなのだけど、古い時計やアイロンなどの日用品、ガラス食器や陶器、古本や中古レコード、毛皮のコートなど、ずらりとお店が並び、どれも本当に素敵で、ひとつひとつのお店を見ていても決して飽きることがない。

・高い門
・琥珀博物館
・拷問博物館
・黄金の門
・市庁舎(グダニスク歴史博物館)
・聖母マリア教会
・王室礼拝堂
・ドゥーギ広場

初めて訪れる街、バルト海沿岸の港町グダンスク。こじんまりとしているので主な観光名所をさくさくまわれる。旧市街のドゥーギ広場は、クラクフやブリュッセルの中央広場にあたる街の中心地で、広場というよりも長い長い通りである。そこを人々がそぞろ歩く。すごい人混みで活気がある。

・Gdansk Gallery of Photography(グダンスク写真ギャラリー)

そんな通りの中にあるGdansk Gallery of Photography(グダンスク写真ギャラリー)を訪れる。静かなギャラリーに通りの喧騒がかすかに聞こえてくる。1960年代のグダンスクを淡々ととらえたフォトルポルタージュの展示を観たくて行ったのだけど、20世紀初頭に起こったYoung Polandというムーブメントの絵画展もやっていて、どちらもとても楽しめた。写真の展示のほうは相変わらずわたしたち以外誰もいなかったのだけれど、世界のどこでもギャラリーには人がいないものなのか。琥珀博物館も面白かった。上階からは街並みが見渡せる。グダンスクはワルシャワともクラクフとも違って、家の屋根に特徴があることに気づいた。ちょっとチェコっぽいというか…、でもわたしはまだチェコに行ったことがないので、勝手なイメージかもしれない。琥珀博物館の隣になぜ拷問博物館があるのかは謎。今回の旅ではポーランド名物の琥珀アイテムを買えなかったのが残念だった、なかなかピンとくるものがなかった。市庁舎内のグダニスク歴史博物館では、ヨーロッパで最も美しい部屋のひとつとして有名な“赤の広間”を見学した。絢爛豪華な天井装飾に見惚れる。

運河沿いをぐるぐる散歩すると、露店がたくさん出ていて、絹織物やサンダル、定番のボレスワヴィエツ陶器やマトリョーシカに加えて、フィンランドのヒンメリと日本のつるし雛の仲間のようなつるし飾り(名称不明)などもあり、眺めて楽しんだ。犬を散歩させている人が多かったのが印象的。

[昼]Restauracja KOSにて、ポークカツレツ、シーザーサラダ、ビール

ポークをたたいて平らにならして砕いたナッツの入った衣をつけて揚げたカツレツを初めて食べてみたのだけれど、すごく美味しい。ちょっとだけ、ケンタッキーフライドチキンを思い出す。まあとにかく、ポーランドは何を食べても美味しい。ちなみに旅行前にレストランやカフェをいろいろ調べて、よさそうなお店めがけて足を運んでいることもあり食事処にハズレがないのだけど、調べている段階で見つけた動画がこれ [1]。なんだこれ。面白いじゃないか。舞台となっているのがこのレストランKOS。

・連帯記念碑

夕方、少々時間を持て余してしまったので、諦めていたグダニスク造船所前の広場にある連帯記念碑を見学することができた。日本ではワレサと表記されがちなレフ・ヴァウェンサについても、関連本をいろいろ読みたいと思う。ホテルへの帰り道、あのてんとう虫のスーパーBiedronka(ビエドロンカ)を見つけたので、ビールとポテチ(的なもの)を買う。ホテルに戻り、窓を開けて、また運河を眺める。

深夜に、沛然として驟雨。もの凄い雨音に驚いて起きる。轟く雷。3秒ごとに空がビカビカ光る。窓を開けたかったけれど、雨が吹き込んでくるため開けられない。窓越しに嵐の動画を撮った。こういうスコールはグダンスクでは日常なのだろうか? 夫は一切目を覚まさず熟睡している。すごい。

  1. https://www.youtube.com/watch?v=HU9_LFN1dS4 []