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Wednesday, August 9


クラクフ

快晴。

[朝]ホテルのレストランにてバイキング

・クラクフ国立博物館
・MUZEUM HISTORII FOTOGRAFII=mhf(クラクフ写真博物館)
・Dom Józefa Mehoffera
・Kolekcja Europeum
・Kamienica Szołayskich
・クラクフ王立美術館
・民族博物館
・クラクフ現代美術館(MOCAK)

きょうは地元民のようにトラムを乗りこなし、一日クラクフの美術館・博物館めぐり。

クラクフ写真博物館に、今回最も観たかった企画展を観に意気揚々と向かったものの、常設のポートレイト展しか見当たらず、どこを探しても企画展が見当たらない。係の女性に「企画展はここではやっていないのですかッ?! 何処へ行けば観られるのですかッッ!!」と血眼で訊いたところ、分館のような場所でやっているのだそう。調査不足だった。ショックを受け、後日出直すことにする。しかし、それにしても、ポーランドの人々は優しい。というか、12年前より格段に優しくなった。係の女性も企画展の場所について丁寧に説明してくれたし、そもそもこの建物に入ろうとした時になかなかドアが開かなかったのだけど、ドアの前で喋っていたまさに写真玄人といった感じの2人の初老男性がさっと手を貸してくれたのだった。

現代アート好きとしては、最後にまわったクラクフ現代美術館、通称MOCAKがやはり最高。あのシンドラーのリストのシンドラー博物館の隣に2011年にできた、現代アートを扱う洗練された美術館。遠回りしてしまい、炎天下、延々歩いて辿り着いて、本当にもう身体がヤバイ、という感じで、も〜ダメだ〜とぼやきながら歩いていたのだけれど、展示が楽しくて楽しくて、見終えた頃にはすっかり元気になったのだった。現代アートで息を吹き返す。まず入り口付近に須田悦弘の作品がいつもの感じでひっそりとあってテンションがぶち上がる。開催中の企画展は「Art in Art」で、日本人作家では森村泰昌、小川信治の作品があった。森村さんの作品は今回の企画にうってつけ。

美術館めぐりの合間に、カジミエシュ地区にあるAsortyment Shopという店でポーランド名物、ボレスワヴィエツ陶器を購入。

[夜]Hawełkaにて、マッシュルームのスープ、肉料理(詳細わからず、でも大変美味しい)、ビール

夕方、お馴染みクラクフの中央広場にまた戻ってくる。クラクフに着いてから、12年前に食事をした中央広場のレストランがどこだったか、ずっと探していた。あの頃は逐一写真なんて撮っていなかったし、はっきりした記憶もなく、もしかしたら、もしかしたら、ここかもしれない、と思しきお店がレストランHawełkaだった。テラス席で、クラクフ最後の夕食をとる。マッシュルームのスープはパンのポットをパカッと開けて食べる。クラクフ最後の夜に、広場の景色を胸に刻み込む。ここが昔来たレストランだったかなんて、どうでもよくなる。わたしたちには、いましかない。目の前のこの瞬間をつかまえろ。クラクフの夜は終わらない。