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Sunday, January 1

いつも通り午前4時半頃に目覚め、ラジオをつける。しばらくじっと横になったままラジオを聴いて、起床。身支度を整えて掃除をして、お雑煮をつくる。昨年、南東向きの部屋に引っ越したので、もう外に初日の出を見に行く必要がない。とはいえお向かいの家の屋根に太陽の姿はさえぎられる。でもじょじょに明けていく東の空を眺められれば十分だ。

元旦の食卓。おせち、お雑煮、日本酒。どれも美味しくできて嬉しい。お雑煮にはお餅を1個ずつ入れる。今年のおせち料理は、紅白なます、たつくり、卵焼き、うずらの卵(甘辛炒め)とさやえんどう、紅白かまぼこ、鮭の昆布巻き、黒豆とチョロギ、伊達巻、蓮根と筍の煮物、いくらの柚子釜、結びこんにゃく。来年は少しおせちの中身を変えてみようかなと思う。

食後、近所の神社まで初詣に行く。雲ひとつないうららかな晴天。遠くに富士山がくっきり見える。

夕方、毎年恒例の自宅DVDで映画初め。『鴛鴦歌合戦』(マキノ正博監督、1939年)を鑑賞。新年一発目に相応しい、明るく楽しい映画だった。見事な老け役を演じた志村喬とバカ殿役のディック・ミネが効いてる。

夜は、おせちから遠く離れてディナー’17ということで、チキンとしめじのアンチョビパスタ、サニーレタスと紫玉ねぎとトマトのサラダ、バゲット、赤ワイン。『新潮』2017年1月号(新潮社)の水村美苗のエッセイ「ナンパされた話」だけ読んで就寝。

ところで今年の元旦は日曜日で、特別プログラムもなく、いつも聴いているラジオ局は淡々と通常番組を流していてよかった。元旦朝に似合いすぎる「WTF?-What The Funday?」からの「Vamos a CUBA」→「Lazy Sunday」→「LHR -London Hit Radio-」→「Barakan Beat」→「897 Selectors」(ここまでInterFM)→「SEIBU SOGO CREADIO」(J-wave)と安定の放送で平常心をキープ。ありがたい。

Monday, January 2

Instagramのストーリー機能というものが始まってからというもの虜になってしまい、毎日よく見ている。24時間以内に撮った映像しかアップできないというのも、24時間経ったら消えてしまうというのもいい。わたしは海外の人たちを200人くらいフォローしていて、外国人は日本人よりもずっと頻繁にこの機能を使うし、とりわけクリスマスやハッピーニューイヤーは次から次へとアップされるので、フルセットで見ると45分くらいかかる。でも時間が許す限り延々見続けている。

映像には意味がなければないほど良い。知らない人たちの、厖大な人生のほんの一瞬。ある意味メカスじゃないか、と思う。ストーリーとしてアップされる映像には、意識するしないに関わらずメカス・スピリットが宿っている。

朝ごはんは、おせち、お雑煮、りんご。恵比寿へ。2015年、2016年と写真美術館休館のため叶わなかった1月2日恒例の写美初めを、今年はやっとできる! しかし今年は「しゃび初め」ではなく「TOP初め」と言わなければならない。開館前に到着するもすでに長蛇の列だった。Maison ICHIでお昼、サラミとコルニッションのサンドイッチ、珈琲。

展覧会初め。「総合開館20周年記念 TOPコレクション 東京・TOKYO」 [1] 「総合開館20周年記念 東京・TOKYO 日本の新進作家vol.13」 [2] 「アピチャッポン・ウィーラセタクン 亡霊たち」 [3] を鑑賞。すべての展示あわせていちばんよかったのは「TOPコレクション 東京・TOKYO」の楢橋朝子の作品だった。そろそろどこかでまとめてがっつり楢橋朝子の写真展をやってくれないものか。今年は椅子に腰掛けて、「しゃび雅楽」あらため「とっぷ雅楽」もしっかり聴いた。

Tuesday, January 3

朝食、イングリッシュマフィンのチーズサンド、目玉焼き、紫玉ねぎとサニーレタスのサラダ、トマトと玉ねぎのスープ、ヨーグルト、珈琲。昼食、長ねぎとしめじの味噌汁、おせち料理の残り、ビール。これでついにおせちを完食。夕方、『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』(ジョン・マルーフ/チャーリー・シスケル監督、2013年)を観る。Joel Meyerowitzが出ていて嬉しくなり、鑑賞後、久しぶりに『Cape Light』を本棚から取り出して眺める。いろいろ思い出して切なくなってしまう。夜は、ハムとアンチョビのパエリア、ジャーマンポテト、グリーンリーフのサラダ、赤ワイン。

Saturday, January 7

洗濯物を干して、朝ごはんに七草粥をつくる。

代官山ヒルサイドフォーラムで「YOHJI YAMAMOTO/モード写真」を観る。クレイグ・マクディーンやデヴィッド・シムズ、ピーター・リンドバーグ、田原桂一などとのコラボレート写真を展示したもの。モード/ファションがテーマとなると俄然、ときめいてときめいてときめいてしまう。ピーター・リンドバーグが撮った1998S/Sの写真、アンバーにカレンにステラと、懐かしのモデルの顔が並ぶ。1998S/S~1999A/Wあたりはいちばんチェックしていた時代だから懐かしさでいっぱいになる。1999A/Wのポスターのモデルはきっとマギー。ああ懐かしい。音楽だけでなくファッションもその時の記憶を瞬時によみがえらせる装置だ。田原桂一の写真はやはり凛として品があり好き。1989年に制作されたヴィム・ヴェンダースによるドキュメンタリーと、コレクションのランウェイ映像も観て会場を後にする。フルで観たいところだけれど仕方なく途中で切り上げた。

その後、品川へ。キヤノンギャラリーSで「操上和美 ロンサム・デイ・ブルース」 [4] 、原美術館で「篠山紀信 快楽の館」 [5] を観る。篠山紀信は相変わらずキッチュでブレがないな。

夜、AUX BACCHANALES品川にて、シーザーサラダ、ステーキ&フリット、田舎風パテ、ビール、赤ワイン。席数が多い、朝9時からお酒が飲める、メインのメニューもいつでも頼める、と三拍子そろったAUX BACCHANALESはいつでもわたしたちを優しく迎えてくれる。AUX BACCHANALES=町の定食屋と定義したい。帰りに真紅のスプレーバラを買う。

Sunday, January 8

朝食、バゲット、目玉焼き、ハム、紫玉ねぎ、ヨーグルト、珈琲。美容院の帰り、シュウウエムラのアイシャドーを買い足し、淡いグレーのロングコートを購入。昼夜兼用ごはん、あさりとミニトマトのパスタ、ロメインレタスのシーザーサラダ、赤ワイン。

  1. 総合開館20周年記念 TOPコレクション 東京・TOKYO []
  2. 総合開館20周年記念 東京・TOKYO 日本の新進作家vol.13 []
  3. アピチャッポン・ウィーラセタクン 亡霊たち []
  4. 操上和美 ロンサム・デイ・ブルース []
  5. 篠山紀信 快楽の館 []