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Wednesday, December 23

今年に入ってから、フリーペーパー『メトロミニッツ』 [1] がなんかおかしいぞ、あまりに誌面が充実していておかしいぞ、と感じるようになった。中心となるテーマはほぼ一貫して「食」。とにかくテキストの量がすごい。読むのに時間がかかるかかる。フリーペーパーといえば、2003年頃から『メトロポリターナ』 [2] とか『FILT』 [3] とか、毎号かかさず読んでいて、大好きだった。いずれもいまでも続いているのが嬉しい。

伊勢丹で食料を調達し、自宅でクリパを行う。bigoteのディアボラチキン、ローストポテト、フォカッチャ、Raibleのサーモントラウトとクリームチーズのディップ、RF1のイタリアンサラダ、ローストビーフのサラダ、資生堂パーラーのショートケーキ、チョコレートケーキ、リトルマーメイドのシュトレン、赤ワイン。すべて美味しかったが、今年はつくる余裕がまったくなくて、手づくりメニューがないことが残念。食べながら『Walden』(ジョナス・メカス監督、1969年)を観る。メカスってクリスマスと親和性高いなぁと感じていたけど(これ、昨年の日記にもまるきり同じこと書いている)、誕生日のせいもあった。12月23日生まれ説と24日生まれ説があるらしい。メカスの撮る雪景色がとても好き。明るい雪山、(セントラル・パークの?)スケートリンク、雪に埋もれるニューヨークの舗道。夜は、松浦寿輝が進行役のNHKラジオ「ミュージック・イン・ブック」のゲストが江國香織の最終回だったため、聴く。野球中継でつぶれ続けた放送が2ヶ月後に放送予定となり、そんなに待たされるなんて! と文句ブーブーだったのだけど、クリスマスの放送となったことがかえってよかった。

Friday, December 25

卵とハムのホットサンドと珈琲の朝食をとりながら、昨夜録音しておいたJ-WAVEの番組「沢木耕太郎 MIDNIGHT EXPRESS 天涯へ」を聴く。この番組を聴くとほっとする。実際、眠くて深夜には聴けないけれど、深夜にリアルタイムで聴けたらどんなにいいかと思う。昔そうだったように、クリスマス・イブの深夜、街の喧騒を想いながらひとりで静かに過ごすのはとても甘美な時間だ。その背景にこの番組が流れていたらどんなにいいか、いや、クリスマス・イブにわりと特別な思い入れがあるわたしなのだから、結局どんな番組でも魅力は増し増しに感知されるのかもしれない。この番組が始まったのは1997年、ああ、明石家サンタなんか見てないでこっちを聴いていればよかったと思うが、まあ、明石家サンタも楽しい番組だった。

Saturday, December 26

今年最後の美容院から帰宅し、「RADIO DONUTS」(J-WAVE)で、ナビゲーターの山田玲奈がきょうを最後にしばらく産休に入るので、エンディングを聴く。山田玲奈泣くかな? と思っていたら泣くどころかほがらかによく笑い、最後の最後には笑いもとって、さすが! と思った。そう、泣くのは嫌い。いつでも笑顔でいることの強さ。

恵比寿のG/P galleryで「港千尋 HOLE EARTH CATALOG」、MEMで「アントワン・ダガタ Aithō」、NADiff A/P/A/R/Tで「梅津庸一 ラムからマトン」を観る。ひいらぎのたいやきを食べながら駅まで歩き、品川に移動して、キヤノンギャラリーSで「野口里佳 夜の星へ」を観る。ベルリンの街を走る夜のバスというのにまずぐっとくる。あの地上から数メートル浮遊する視点はまさしくバスの2階席から生まれたものだ。白や橙や緑の光を自在に操って、野口里佳ならではの景色。美しかった。最後は有楽町のギャラリー小柳で「野口里佳 鳥の町」(こちらも冴え渡るイメージが素晴らしかった)、ポーラ ミュージアム アネックスで「原田美砂 HATS OFF! – 賛美の帽子 – 」、シャネル・ネクサス・ホールで「石川直樹 K2」、ソニーイメージングギャラリー銀座で「ないとうようこ In between」を鑑賞して、帰宅。

Sunday, December 27

渋谷のTSUTAYAでDVDを借り、湘南新宿ラインとりんかい線を乗り継いで天王洲アイルへ。T.Y.HARBORにて夕食。シーザーサラダ、ジャマイカンスタイル ジャークポークの串焼き、水牛のモッツァレラチーズのマルゲリータ、真鯛のグリル、スウィートフライドポテト、ビール(アンバーエール)、赤ワイン。「今年の本」ベスト10について放談。

  1. メトロミニッツ Metro min. []
  2. metropolitana メトロポリターナ []
  3. FILT []