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Monday, August 18

ヘルシンキ — 成田

午前中はデザイン博物館(イッタラのガラスの器の展示がよかった)、中央郵便局(マリメッコのレターセットが売られていると聞き探しに行ったが無かった。それでもポストカードや切手、キーホルダー、ペンなど文房具はそれなりに充実)、アアルト書店(地下の文房具売り場に行ったらHelene Schjerfbeckのポストカードが売られていたので喜んで購入)、マリメッコ本店(バッグを2つ購入)とまわり、お昼すぎに市内からヘルシンキ・ヴァンター空港へ向かった。二年連続で訪れた北欧の地とも、しばらくお別れだと思うと寂しい。日本人がこぞって北欧に旅立つのを斜に構えてみていた時期もあったけれど、実際に行ってみれば、あまりの過ごしやすさにすっかり納得だ。ぜひまた行きたいと思う。

しかし、今回の旅でいちばん印象に残った場所はエストニアの首都、タリンかもしれなかった。街の雰囲気が好みだったことに加え、帰りの船の上から眺めた景色が圧倒的な強度でわたしの身体に跡を残した。船に乗り込む、陸地が遠ざかる、海面しか見えるものがない状態が続く、目的地が見え始める、目的地に降り立つ、という経験。大型フェリーで海を渡ったあの数時間を、折にふれて思い起こすことになるだろう。

わたしは “乗り物に乗って” “移動する” ことが本当に好きなんだ、と再認識した旅でもあった。帰りの飛行機でも、一睡もせず、すべてを見てやろうという気持ちで過ごした。少しは眠りたいくせに。夜を越えて成田へ。ただいま東京。また、行ってきますができることを願って。