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Friday, June 12

銀座のギャラリー小柳で「マーク・マンダース展」、ポーラミュージアムアネックスで「スー・ブラックウェル Dwelling -すみか- 」、AKIO NAGASAWA Galleryで「サラ・ムーン NOW AND THEN」を観る。スー・ブラックウェルのテキストではまたバシュラールが引用されている。ここ最近、皆やたらとバシュラールを引用しているように思えるのだが、単にわたしにとってバシュラールが気になる存在だからというだけのことだろうか。

Saturday, June 13

初めて訪れたKITTEのマルノウチリーディングスタイルで、近藤聡乃『ニューヨークで考え中』(亜紀書房)とジョナス・メカス『メカスの映画日記』(フィルムアート社)を買う。あと、nugooで水色と檸檬色の涼しげなハンカチーフを1枚買った。これでnugooのハンカチーフ、3枚そろった。

東京ステーションギャラリーで「鴨居玲展 踊り候え」を観る。どの絵も、暗くて重たい。そのなかで人物がうごめいている。人物はキャンバスから浮き立っていたり沈み込んでいたりして、ポーズもシチュエーションもさまざまだが、鴨居玲は「人間にしか興味がなくて、人が何かに夢中になっている瞬間を映画のワンシーンのようにとらえたい」という人だったらしく、人物の造形は圧倒的であり、その人々の口がぽっかり空いているのも異様で、その穴のなかにすっぽり吸い込まれそうな恐怖を感じた。しかし一目見て、ああ、これは鴨居玲の絵だ、とわかるのは間違いなく、どこか日本ばなれしている画風だ。スペインに暮らしてゴヤやベラスケスの影響を受けたというのはすごくよくわかる。

草臥れて21時半には寝てしまう。ベッドの中で時計を見て、あーあ昔は21時半なんて「さあこれから飲みに行くぞー!」という時間帯だったのになあ、と寂しく思う。もう歳なのかなあ。

Sunday, June 14

朝一番で美容院。お昼は参宮橋のももちどりで、とうもろこしのポタージュスープ、サラダ、パンケーキ、珈琲。代々木上原の古書店、ロスパペロテスに久しぶりに寄り、秦早穂子『影の部分』(リトルモア)、蓮實重彦『物語批判序説』(中公文庫)を買う。

夜は、近藤聡乃『ニューヨークで考え中』(亜紀書房)、酒井順子『ユーミンの罪』(講談社現代新書)を途中まで読む。