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Monday, April 16

部屋の窓から見えるモッコウバラとハナミズキが盛りを迎えている。夜、夫が買ってきてくれたチョコレートケーキを食べる。

Tuesday, April 16

先日、商品券をいただいたので、リニューアルして生まれ変わった東横のれん街へ初めて行ってみた。贈答用に佃煮の詰め合わせを買い、あとはじぶんたち用に大好きなヨックモックの洋菓子、崎陽軒の焼売、ローゼンハイムの生ハムを買ってほくほく。夕ごはんは、ハム、もやし、長ねぎ、コーン、卵をのせたキムチラーメン、ビール。4月から始まると聞いたときから楽しみにしていたボブ・ディランのラジオ番組「Bob Dylan’s Theme Time Radio Hour」(InterFM)をやっと聴いた。ディランがじぶんの曲をかけないからピーター・バラカンが解説とともにディランの曲をかける、って構成にぐっとくる。

Wednesday, April 17

街を歩いていて目にした植物の名前がなかなかわからなくて歯痒い。きょう見た、見事に刈り込まれた植え込みは鮮やかな赤い花をつけていたけれど、あれはつつじだろうか。もうひとつ、美しくて目にとまったのはシャクナゲだろうか。調べてみて、シャクナゲがつつじ科つつじ属だということを初めて知る。

夕食は、ごはん、油揚げとミョウガとわかめの味噌汁、鯖、きゅうりの塩もみ、ピクルス、烏賊の塩辛、ビール。一日の食事と家事を終えて、ビールの注がれたグラスを携え窓のそばに座り、窓を開け放って春の夜風を招き入れながらゴロゴロするのは至福のひとときだ。読みかけの『祖母の手帖』(ミレーナ・アグス/著、中嶋浩郎/訳、新潮社)を読む。青いりんごのような瑞々しいエロティックさを感じるのは、ひとつの文を単語ごとに区切って語るかのような朴訥な文体のせいだろうか。

はかなく過ぎゆく人生に君はかすかな印を残した。(p.54)

Thursday, April 18

『ファンタスティック Mr.FOX』(ウェス・アンダーソン監督、2009年、アメリカ/イギリス)を観る。面白かった!

Friday, April 19

夜、新宿で、大学時代の仲間とこじんまりとお酒と食事を楽しむ。日付が変わる頃に帰宅。付き合いが長すぎて、何を言っても許される雰囲気に胡座をかいて不適切と思われる不用意な発言等いろいろ言ってしまった。それでもみんな優しい。どうもすみませんでした。

Saturday, April 20

3時間睡眠。でも不思議と眠くない。渋谷に向かい、Bunkamura ザ・ミュージアムで「ルーベンス 栄光のアントワープ工房と原点のイタリア」を鑑賞し、先日、上野でラファエロを観たときにも思ったけれどわたしは15〜17世紀の美術をもっときちんと頭に入れないと本当に駄目だな、とうなだれ、ナディッフで『松江泰治 jp0205』(青幻舎)と『建築と日常別冊 多木浩二と建築』を購入し、銀座のTrattoria Mezzaninoでパスタと赤ワインでお腹を満たした直後に3時間睡眠のツケがきて、一瞬、眠気に襲われたもののギャラリー小柳で「ドミニク・ゴンザレス=フォステール&トリスタン・ベラ BELLE COMME LE JOUR 」、シャネルネクサスホールで「アラム・ディキチヤン アウトランズ」、松屋銀座で「スヌーピー×日本の匠展」、資生堂ギャラリーで「椿会展 初心 2013」を観たらばいずれも非常に面白く、一気に覚醒した。 ギャラリー小柳の「Belle Comme Le Jour」はブニュエルの「昼顔」とオリヴェイラの「夜顔」の前日譚とされる映像作品だが、作中でヒロインが着用していたと思われるコートなども展示されていたためインスタレーションととらえるべきか。「スヌーピー×日本の匠展」は九谷焼や輪島塗、愛染めといった日本の伝統的工芸作家たちがスヌーピーをモチーフに制作した作品をずらりと並べたもので、想像以上にとても楽しめる催しだった。この会場で今年10月から六本木の森アーツセンターで大規模なスヌーピー展が予定されていることを知る。

夕闇迫る頃、とある祝宴にお呼ばれされたため今宵も新宿へくり出す。

Sunday, April 21

4月下旬にもこういう寒い日があるのだろうか。ベランダに出ると吐く息も白く、冬の装いに逆戻り。美容院へ行き、伸び過ぎて鬱陶しくて堪らなくなっていた前髪を切ってさっぱり。夕ごはんは、海鮮丼、油揚げとミョウガと玉ねぎとわかめの味噌汁、ビール。