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Monday, April 1

食卓にはきのう花屋で買った白いスプレーバラ(スプレーウィット)、サービスでつけてくれた深紅のバラ一輪がいけられて、ゴージャスな薫りが漂う。スピーカーから聴こえてくるのは今朝からめでたく復活した「Barakan Morning」(InterFM)。『ピーター・バラカン音楽日記』(集英社インターナショナル)も読み、バラカンさんとともに明ける4月。咳はとまったものの咽喉が痛み出し、鼻炎も始まって、夕方、病院へ行って抗生物質をもらう。長引く風邪にふてくされてスナック菓子(ジャガビー)をやけ食い。

Friday, April 5

だいぶ体調が戻ってきた。

Saturday, April 6

週のなかば頃から気象庁は今週末は大荒れの天気が予想されるから不用不急の外出は避けるようにと声高にアナウンスをしていたけれど、世田谷美術館にあしたで終了してしまう「エドワード・スタイケン写真展 モダン・エイジの光と影1923-1937」を観に行くという喫緊の用事があるため出かけなくてはならない。美術館行きのバスのなかからはらはらと舞う桜の花びらを見る。今回の展覧会のメインビジュアルにもなったグロリア・スワンソンをはじめ、グレタ・ガルボ、ルイーズ・ブルックスなどのポートレートが強い印象を残す。十代はじめに観ていい映画だなあ、と子ども心に思ったルネ・クレールの『巴里祭』の姿を記憶しているアナベラの写真もあったが、彼女がタイロン・パワーと一時期結婚していたとはつゆ知らず、驚いた。どうでもいいけどタイロン・パワーといえばワカメちゃんが好きな俳優だ。「あたい、タイロン・パワーが好き」と言ってサザエさん一家を驚かせるコマがあった。併設のレストランでキャベツのクリームスープ、牛ホホ肉のステーキ(グリーンペッパーソース添え)、赤ワイン、シフォンケーキ、紅茶。食事だけでお腹いっぱいになりデザートはもう結構、と思ったけれど実物のケーキをカートに乗せて運んできていかがですか、と言われたものだから、この形式(実物を見せられてその中からこれください、と選ぶ形式)に弱いわたしはまんまとケーキを食す羽目になった(結果、とても美味しいケーキでした)。

夕方からの春の嵐に備えて必要なものを買って帰宅し、強い風に煽られてさすがに疲れてしまったので少し休憩。昼寝が得意ではないため少しうとうとした程度だったが、目が覚めたら雨がじとじと降り出していた。窓を開けて冷気を取り込みながら、『ユトリロ展』(2002年に日本各地を巡回した展覧会の図録)、『Layered』(松尾たいこの初の作品集。展覧会は2011年にポーラミュージアム アネックスで開かれた)、『須田国太郎』(2005年〜2006年に日本各地を巡回した展覧会の図録)をぼんやりとした頭で捲る。好きな絵に囲まれて気分が良くなった。

夜は無印良品のレトルトカレー、ビール。赤ワインとチーズ。

Sunday, April 7

午前4時半にセットした目覚ましで起き出し、カーテンを開ければ雨風がピタリとやんでいる。窓ガラスの向こうにそびえ立つ巨木を観察しても、枝も葉もそよとも揺れていない。低気圧は? もう風は収まったの? きょうも荒れるのだろうか? パソコンに向かって植物についていくつか調べものをしていたら部屋があまりに寒くてベッドに逆戻り。少しうたた寝。再び起きて屋上のテラスに洗濯物を干しに行く頃にはタイツでは暑いくらいで早速素足になった。靴下が苦手で冷え性ではないのだろうわたしは一年のうちで素足で過ごす時間がかなり長い。先週つくった常備菜はとても美味しかったけれどとてもとても地味な色合いになってしまい爽やかさに欠けたので(ちなみにつくったものはじゃがいもとにんじんのそぼろ煮、いんげんの胡麻あえ、蓮根のきんぴら、もやしのナムル、きざみ昆布と油揚げと大豆の煮物)、きょうは爽やかさ重視でピクルス(赤パプリカ、黄パプリカ、にんじん、大根、きゅうり)をたっぷりつくった。お昼に近所の中華料理店で買ってきた餃子、焼売、春巻き、肉まん、そしてビールをいただいたらたちまち眠くなってしまって横になった。それにしてもやっぱりいまひとつ体調がしゃっきりしない。そんな日曜日。