Tuesday, June 26
旅のあとのお約束、大量の洗濯物を一気にやっつける。書店に出向き、改訳『アウステルリッツ』(W・G・ゼーバルト/著、鈴木仁子/訳、白水社)や、旅行直前に刊行されたことを知った『文藝別冊 [総特集]いしいひさいち 仁義なきお笑い』(河出書房新社)を無事確保してほっと胸を撫でおろした矢先に、復刊した『移民たち』が棚におさめられているのを見て即手にとった。これで現在刊行済みの白水社ゼーバルト・コレクションがすべてそろったわけだけれど、改訳版の訳者あとがきを読むと、もう一冊、ゼーバルトが愛した作家たちについて記されたエッセイ集なるものがこのシリーズに加わるという。完全なる完結はもう少し先らしい。
夜は昨夜に引き続きザ・日常メニューの蛤、ベーコン、ほうれん草、ミニトマトのパスタ。ふとんに入るもまったく寝つけず、仕方なく音楽を聴くことに。シャッフル再生したら最初にかかった曲がEmi Meyerの「庭園」だった。この歌が収録されているアルバムのなまえは『PASSPORT』。それでも眠れず、明日一気読みするのを楽しみにしていた文藝別冊のいしいひさいち特集を読みはじめる。途中まで読んだところで午前3時をまわり、たとえ眠れなくてもベッドに横たわって眼と身体を休めなければ、と本を閉じる。朝が来るまで2時間くらいうとうとした。旅の余韻に浸る心の昂りか、時差ボケか。おそらく前者だろう。旅のあとはいつもそうだ。
Saturday, June 30
きょうは自宅マンションでちょっとした工事があってそれに立ち会わなければならないので、若干緊張感をもって起床。その任務を済ませてから新宿に出て、K’s cinemaで『花を摘む少女と虫を殺す少女』(矢崎仁司/監督、2000年、日本)を観る。
上映後、いそいで渋谷に移動し、開演5分前(10分押しではじまったので正確には開演15分前)にクラブクアトロに滑り込み入場。年に一度のお楽しみ、吾妻光良 & The Swinging Boppersのライブを楽しむ。このライブに参加しているときに安心感ったらない。それは歌も演奏も上手いから安心、などというレベルではなく(そんなことは自明の理であって)、この音楽を奏でる人々と、この音楽を楽しむ人たちと一緒にいればたとえ何が起きても大丈夫! という根拠のあるようなないような絶対的な自信のようなものだ。
終演後、おひさしぶりに会う方々と再会したのち、やっぱり肉だよね肉、ということで焼肉を食べに行く。かつては牛角で5皿くらい平らげていた大好物のタン塩や和牛のねぎだれ添え、牛レバー、チヂミ、ビール。はからずもきょうは牛レバ刺し提供・販売の最終日だったが、昔はしばしば口にしていたものの最近はとんとご無沙汰だったので、さしたる感慨はなかった。
Sunday, July 1
7月になって、今年も折り返し地点。きょうは食材の買いもの以外は外に出ず、常備菜をつくったり衣類の整理をしたり。旅行中の写真を確認したら900枚くらい撮っていた。撮りすぎだ。 お昼はパリのギャラリー・ラファイエットで買ったテリーヌの缶詰を開けて、食卓にバゲット、ベビーリーフ・きゅうり・玉ねぎ・コーン・ミニトマトのサラダ、じゃがいもといんげんのソテー、珈琲を並べて、すっかりフランスかぶれメニューでございますボンジュール。