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Saturday, October 10

ふとんから出た肌が感じる空気の冷たさが心地よい季節。こんないい季節は短い。目白にある切手の博物館で「第3回ヨーロッパ切手展 バルト三国再独立25周年」を観る。ただ単純に切手の図柄だけを観るだけの展示なんてことはなく、完全に玄人向け。わたしの曖昧な理解によれば、一見同じに見える切手を何枚も台紙に貼り、一枚一枚の相違について逐一説明がなされているのだけど、ほとんど違いがわからない! こういう世界もあるのか~と勉強になりました。

Sunday, October 11

いざ鎌倉。まず御成町のスタバに向かうも満員で入れず、ふてくされる。Cafe Vivement Dimancheに立ち寄り、気をとりなおして珈琲を一杯。お昼は、OXYMORONにて、マトンのスリランカカレー、紫キャベツのコールスロー、ラッシーをいただく。鎌倉市川喜多映画記念館で「監督小津安二郎と俳優笠智衆」を観る。自らの人生をなぞりつつ、鎌倉という場所について語る笠智衆のインタビューに見入る。その後、再挑戦した御成町のスタバに入店。テラス席に座ってアップルシブースト、珈琲でひとやすみ。ぼんやりとプールを眺める。草むらでは雀がちょんちょん跳ねまわっている。次にここに来る時は、きっともう寒くなっているだろうから、今年テラス席で過ごすのはきょうで最後だろうな。また来年。

かまくらブックフェスタへ。久しぶりにお会いする方々と挨拶し、書かせてもらった『感想文集 天野さんの傘』(ぽかん編集室)を受け取る。感想文集を制作した真治さんの粋なはからいである企画が催され、個人的に、17歳の自分と握手したい気持ちになることができて、とても嬉しかった。感謝。ブックフェスタでは、アンドレイ・タルコフスキー『ホフマニアーナ』(前田和泉/訳、山下陽子/挿絵、エクリ)と澤直哉『花を釘となす人 菊地信義に』(via wwalnuts 叢書)を購入。

ブックフェスタ会場を出てから、鶴岡八幡宮にお参りに行った。感謝の気持ちとともに。八幡宮では夜の結婚式が行われていてとても素敵だった。燃え続ける松明の匂いが清々しかった。上まであがって見下ろすと、結婚式の灯りの向こうに若宮大路の灯りが連なって、煌煌と光っていた。