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Sunday, October 25

怱々たる毎日でなにやら落ち着かない日々。そんななかで読んだ本。

▪️プラトン『饗宴』(久保勉/訳、岩波文庫)。なんとなく古典を読みたくなって、蔵書のプラトンのなかから一番薄い本をひっぱりだす。
▪️尾仲浩二の写真集を三冊、『背高あわだち草』『Matatabi』『MY FAVORITE 21』。尾仲浩二の写真を見ていると、どうしようもない切なさが襲ってくる。そのやりきれなさが、よい。
▪️Alexander Gronsky『LESS THAN ONE』(TYCOON BOOKS)。東雲のYUKA TSURUNO GALLERYで去年買った写真集。そのとき絶版だと教えられた『Pastoral』はAmazonの情報に従うならば12月に刊行(復刊?)される模様。
▪️森岡督行『荒野の古本屋』(晶文社)。この人の文章はグルーヴがあって読ませる。プラハとパリでの古本買付行脚の話は、以前に著者が『写真集』(平凡社)に書いたものの転載なのだが、何度読んでもおもしろい。
▪️畠山直哉『LIME WORK』(青幻舎)。定期的に再読する写真集。
▪️リディア・デイヴィス『サミュエル・ジョンソンが怒っている』(岸本佐知子/訳、作品者)。岸本佐知子が翻訳したものでいちばん岸本佐知子その人が書いているように感じるのは、リディア・デイヴィスの書いたものかもしれない。
▪️リチャード・ハウス『クロニクル 4 最後の罠』(濱野 大道/訳、ハヤカワ文庫)。全4巻を無事読了。

映画も見た。『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』(ジョン・ファヴロー監督、2014年)を鑑賞。いつも後味の悪い映画ばかりを見ているので、こんなハッピーな映画(カタカナで「ハッピー」と能天気に表現したくなる映画)はひさしぶり。