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Saturday, August 8

バゲットにクリームチーズとブルーベリージャム、目玉焼きと小松菜のソテー、コーヒーという朝食のあとで、安田知子『パリの晩ごはん』(平凡社)を読む。パリの「普通」の食事を紹介する写真と文。しかし冒頭に登場する人の職種が「議員」で、食卓はともかく属性は「普通」じゃなかった。

開館時間ちょうどに到着するよう見計らって、バスに乗って図書館へ。暑さが和らいでいる。読み切れなかった本をまた借りて、新刊の棚にあった数冊をさらに借りる。帰りがけに近所の商店街に寄って、野菜や調味料やワインを買う。精肉店で揚げたてのメンチカツも一緒に。

昼ごはんは、素麺、薬味に茗荷と葱と生姜、メンチカツ、きゅうり、サッポロ黒ラベル。食後に『UP』8月号(東京大学出版会)を読む。「すゞしろ日記」で山口晃が卵かけごはんの旨さに感涙していた。

J-WAVEに鈴木理策がゲスト出演しているのを聴いてから、スーパーまで食料品と日用品の買いものへ。買いものへの道中、できあがった作品と本人の相貌がいちじるしく乖離している写真家ナンバーワンは、鈴木理策をおいてほかにいないという話をする。

家に戻って、定期購読することにした『Aesthetica』8/9月号に目をとおしているうちに出かける時間。

夕方、新宿へ。伊勢丹のワイン売場で、贈りものとして甲州のロゼワインを買う。薔薇の描かれたラベルが優婉な感じ。なんとなく勢いで、贈りものとは別に、自宅用にも一本買ってしまう。

Brooklyn Parlorで、初めての人と会う。ハンバーガーとブルックリンラガーを2杯。会話は穏やかながら途切れることなく弾み、ラストオーダーの時間の到来を告げられて急激に冷房がきつくなったところで、おひらきとなった。

帰宅すると、郵便受けに『花椿』9月号(資生堂)が届いていた。

Sunday, August 9

今週読んだ本と雑誌。
・高峰秀子『巴里ひとりある記』(河出文庫)
・君塚直隆『物語 イギリスの歴史(上) 古代ブリテン島からエリザベス1世まで』(中公新書)
・『みすず』8月号(みすず書房)
・マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』(荒このみ/訳、岩波文庫)
・伊地智啓『映画の荒野を走れ プロデューサー始末半世紀』(上野昂志・木村建哉/編、インスクリプト)

早めの夕飯を近所のカフェで済まし、高田馬場へ。早稲田松竹で『フルスタリョフ、車を!』(アレクセイ・ゲルマン監督、1998年)を見る。冒頭、映画の内容を英文の説明が流れるのだが、筋を説明するのは野暮な映画。いろんな点が重なり合って線ができあがる映画かと思ったが、ひとつひとつの点があまりに濃すぎて、線がよく見えない。