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Monday, June 30

ラスムッセン『北欧の建築』(吉田鉄郎/訳、鹿島出版社)。古い本だが、デンマークやスウェーデンの建築に関心をもちはじめた身には興味の尽きない内容で、おもしろく読んだ。

Tuesday, July 1

ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーで、ヴァージニア・ウルフをめぐる展覧会がはじまる [1]。日本に巡回したりしないだろうか、しないだろうなきっと、と淡い期待は封じ込め、図録が発売された際にはなんとか手に入れたい所存である。

Wednesday, June 2

平凡社ライブラリーの『30年代の危機と哲学』(清水多吉、手川誠士郎/編訳)を読んだ。フッサール、ハイデッガー、ホルクハイマーの講演や小論が並んでいるのだが、しかし、表紙の著者名は「ハイデッガーほか」。完全にand more…扱いになってるフッサールとホルクハイマー。いいのかこれは。

Friday, June 4

昭和17年の『文學界』に掲載された「近代の超克」座談会について思うのは、参加人数が多すぎじゃないかということだ。出席者が13人もいる。隣同士で本筋を無視した雑談を始めかねない人数だ。この場で小林秀雄などはほとんど発言していないのだが、ずっと雑談していた可能性もある。という妄想を抱えながら、廣松渉『〈近代の超克〉論』(講談社学術文庫)を本棚からひっぱり出す。

Saturday, June 5

午前中は休日出勤だった。午前中で作業は終了し、お昼はハンバーガーを食べようとわざわざ五反田まで移動し、フランクリン・アベニューに向かう。ハンバーガーのほか、サラダやらポテトやらビールやらを注文したので、午前中の勤労時間の報酬がほとんど消えた気がする。

『みすず』(みすず書房)の上村忠男の連載で、山之内靖の訃報を知る。

Sunday, June 6

北欧についていろいろ調べる一環で、長らく積ん読状態にあった2012年刊行の『TRANSIT』(講談社)を救いあげた。

  1. Virginia Woolf: Art, Life and Vision []