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Tuesday, May 14

トマトとレタスとチーズのピザと珈琲の朝ごはんをとりながら細野さん&岡田さん&コシミハルさんの「Daisy Holiday!」(InterFM)を聴いて、細野さんの「谷啓といえばダニー・ケイ、ダニー・ケイといえば谷啓」のくだりに朝から笑う。

Wednesday, May 15

所用あって実家まで。午前中、犬と散歩に出たら暑さでバテバテになってしまった。すでに、早朝に行かなければツライ時季になっている。実家の犬はいつの間にか5歳になっていた。どうしても1歳若く数えてしまう。友人に、「この犬は○歳だから人間でいうと○歳で…」という言い方(考え方)が大嫌いだ、という人がいて、なんとなく共感する。

『パンといっぴき』(パイインターナショナル)は、料理研究家の桑原奈津子さんが、パンが大好きな飼い犬の「キップル」と毎日の朝ごはんの食卓を撮った、可愛い可愛い写真集で、そのキップルという子が本当に本当に愛らしいのでいつも手元に置いて眺めているのだけれど、キップルが持っているバゲットのぬいぐるみ(おもちゃ)と同じものを実家の犬にもあげたくてあげたくてたまらなくて、きょうやっとあげることができた。くわえた姿が超絶に可愛い。バゲットとクロワッサンを買ったのだけれど、一度に2つあげるのはもったいないのでクロワッサンは次回あげることにする。新しいおもちゃをもらって喜びはしゃぐ姿を何度でも見たい。実家からは、棚に眠っている、映画を録画した厖大なVHSのなかからいくつか持って帰ってきた。VHSデッキ、捨てられないなあ。自宅にはレーザーディスクもある。何ならこれも持って帰ってもいいくらいだ。

Saturday, May 18

「クリムト 黄金の騎士をめぐる物語」を観るため、湘南新宿ラインに揺られて宇都宮まで。クリムトは昔から大好きで、ベタだけど「接吻」が本当に好きで、昔、会社のデスクにこの絵の大判のポストカードを飾っていた。装飾性が豊かなところに惹かれる。宇都宮美術館は、『美術空間散歩』(青野尚子/シヲバラタク著、エスクアイア マガジン ジャパン)を読んで一度行ってみたいと思っていたところだった。建築物としてもとても綺麗で清々して気持ち良く、美術館のまわりには豊かな緑が広がっていて、観賞後しばし散策。大きな原っぱにはわずか数組がピクニックを楽しんでいたが、東京だったらもちろんこうはいかず、芋洗い状態になってしまうだろう。それにしても人が少なすぎでは! もったいない。こんなところなら毎日ピクニックしたい。それくらいいいところ。

宇都宮駅ビルの、餃子屋が軒を連ねるところに適当に入り、餃子とビールを美味しくいただいて東京に帰る。

新宿で、大学時代のゼミの同窓会に向かう夫を見送って、丸井に靴を見に行く。美術館・ギャラリーをめぐるのにヒール靴を履くのは非常にしんどい。そのふたつの事柄はたぶん両立しない。何かを手にするには、何かを手放さなければならない。……にもかかわらず、またヒール7cmのパンプスを買ってしまった。美術館・ギャラリーめぐり用のヒールのない靴を探していたのに……。ちなみにわたしは華奢な足元が好きなので、ここ数年はすっかりプレーンなパンプスしか履いていない。ブーツはもう一生履かないかもしれない。でも冬のヨーロッパに行くときは履くんだ、モコモコのあったかブーツを。いまのところ予定はないけれど。その後、本屋に行って『螺旋海岸 notebook』(志賀理江子、赤々舎)を買う。この本はわたしにとって手元に置いて所有しておきたい一冊となった。

帰宅して雑用を済ませ、今ごろ夫は同窓会の席でフーコーやカントやマックス・ウェーバーの話をしているかもしれない、ならわたしは来るべき私的ゼミに備えて寝転がってバシュラールでも読むか、と思っていたけれど、やはり、鉄は熱いうちに打て、パンは熱いうちに喰え、復習はその日のうちに、ということで『ユリイカ』2013年3月号(青土社)の「クリムト特集」を読んだ。

日付が変わる少し前に、夫が微妙な笑顔で帰ってきた。同窓会は「それなりに楽しく、それなりに退屈だった」そうだ。それでもそれなりに楽しめたのならとてもよいことだと思った。

Sunday, May 19

朝ごはんを食べながら同窓会の話を興味津々で聞く。それ意外は雑事に追われる一日。花屋でアンティークブーケ、ラディッシュという花を買い求める。あまり体調が思わしくなく、夕ごはんは小ねぎをのせた冷奴と烏龍茶だけにしておいた。きのう餃子をパクパク食べ過ぎたせいかしらん。