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Saturday, July 7

メゾンエルメスで「クラウド・シティ トマス・サラセーノ展」と「マイケル・ヨハンソン Memories of a Colour 色の記憶」、資生堂ギャラリーで「仲條正義展 忘れちゃってEASY思い出してCRAZY」、BLDギャラリーで「中平卓馬 サーキュレーション 日付、場所、行為」、ポーラ・ミュージアム・アネックスで「市橋織江 IMPRESSIONNISME」と、銀座のギャラリーを回遊する。中平卓馬と市橋織江の被写体は偶然にも同じくパリで、2人が撮ると一見同じ土地に見えないのは言わずもがなだけれど、しかし、双方に映されたのは間違いなくパリというひとつの街なのだった。仲條正義展は素晴らしかった。会場で渡されたペーパーには「展覧会ははじめてではない。毎回気のきいたことをしようと思い、そして思わぬ方向にすべる。(中略)会場が広く体力もない、CGで作画して拡大することになる。A3の原画を5倍にすると、仕上がりが想像できない。手業でどうなるものではない。悪知恵が閃いてパリのメトロのポスターのようになるように、原画を濡らしデジカメで複写した。思わぬ効果であった。」というアーティスト本人の言葉が。そしてここでもイメージとして立ち現れるパリ。茅場町に移動し、初めて訪れる森岡書店で「平出隆 FOOTNOTE PHOTOS展2 私へのオプティクス」を鑑賞。やはり『アクテルデイク探訪―FOOTNOTE PHOTOS 02』(via wwalnuts叢書11)を手元に置いておきたいと考え店主に尋ねてみたら現在品切れ中とのこと。 時間調整のために立ち寄ったスタバで『おぱらばん』(堀江敏幸、新潮文庫)をヨムヨム。

ふたたび有楽町に移動し、フランスのモン・サン=ミシェル名物のビッグなオムレツを食べられるというラ・メール・プラール(本家ののれん分け?)で夕ごはん。前菜のスモークサーモンのマリネ、つけ合わせのフライドポテト、フォアグラのココット、白ワイン、デザートとともに美味しくいただきましたがオムレツは多すぎて残してしまった。間違いなく、そりゃ、残すよという量だった。ベルギーとフランスでてんこ盛りででてきたフライドポテトは常識的な量でよろしかった。しばらくオムレツは食べたくない。

Sunday, July 8

ずっと行ってみよう行ってみようと思いつつ果たせなかった、家の近所にあるワイン専門店に潜入。夏が終わるまでの備蓄ワインをまとめ買いした。夏が終わるまでもつわけないじゃないかと思いながら。フランスではコンビニでワインが300円で売られていてうらやましかった。日本でも安いワインを買うことはできるけれど、日常に根付いている飲み物=ワインというスタンスを確立しているフランスとではまだまだ差がある。そういえば昔、安い赤ワインでホットワインをつくりクロード・シャブロル監督の『いとこ同志』を観ていたら、たいした量を飲んだわけではなかったのにあっという間に酔いがまわってくらくらしてしまった、あれは何だったのだろう。シャブロルの魔力? シャブ酔い。